悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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2016年映画館鑑賞記録総括

 2016年の映画館での鑑賞回数は130回(対前年比-60回)、鑑賞回数は125本(対前年比-58本)、鑑賞代金は154,800円(対前年比-72,100円)、交通費の合計額は40,758円となりました。1回あたりの鑑賞代金は約1,191円約(対前年比-4円)、1回あたりの交通費は314円で、映画1回鑑賞につき約1,505円かかった計算となりました。

 2016年は前年と比べ約32%の鑑賞回数の減となりました。要因として、観戦等も含めたプロレス関係の趣味が自分の中で大きな割合を占めたこと、観たいと思う映画が少なかったこと、どうしても映画を観たいという気持ちが低くなったこと、未体験ゾーンやその他のトンデモ映画とは距離を置いたこと(笑)などが挙げられます。

 今月はこの映画を観ようとリストアップしているのですが、ここ数年はそれをいかにして観るかという感じでスケジュールを立てておりましたが、今年はそれをほぼ行わず、時間が合えば観に行くってことでいいやという、ほぼ行き当たりばったりな形で映画鑑賞に臨んでおりました。観たいなぁとリストアップした映画を観れなかったときなんて、ここ数年はかなり悔しかったりしたんですが、今年に限っては仕方がないよねってあっさりと流せておりました。うん、この方が健全ですよね。

 2016年に最初に観た映画は『女系家族』をシネ・ヌーヴォで、最後に観た映画は『私の少女時代-OUR TIMES-』をシネマート心斎橋で、でした。

映画館別の鑑賞回数は以下のとおりです。

なんばパークスシネマ:26回(対前年比13回減)
シネマート心斎橋:17回(対前年比7回増)
○シネ・リーブル梅田:15回(対前年比35回減)
○TOHOシネマズなんば:13回(対前年比4回増)
○TOHOシネマズ梅田:13回(対前年比1回減)
○あべのアポロシネマ:12回(対前年比3回減)
○テアトル梅田:8回(対前年比6回減)
第七藝術劇場:5回(対前年比3回増)
シネ・ヌーヴォ:4回(対前年比2回増)
○TOHOシネマズ新宿:3回(対前年比同じ)
梅田ブルク7:2回(対前年比8回減)
○TOHOシネマズくずはモール:2回(対前年比2回減)
○立川シネマシティ:2回(対前年比1回増)
○シネマート新宿:2回(対前年比1回増)
○シアターセブン:1回(対前年比4回減)
○ヒューマントラストシネマ有楽町:1回(初)
角川シネマ新宿:1回(初)
シネマ・ジャック&ベティ:1回(初)
○吉祥寺オデヲン:1回(初)
○渋谷UPLINK:1回(初)

 今回のトップスリーは、なんばパークスシネマ、シネマート心斎橋、シネ・リーブル梅田となりました。シネマート心斎橋は、『私の少女時代-OUR TIMES-』を4回鑑賞したということが、トップスリー入りを後押しした模様。

 こうやって改めて集計してみますと、シネ・リーブル梅田での鑑賞回数がかなり減っていて、それはつまるところの未体験ゾーンを未体験のまま終わらせたということが、鑑賞回数が激減した大きな原因ではないかと思います。

 第七藝術劇場シネ・ヌーヴォは、2015年よりも鑑賞回数は増えましたが、もっと増やしていきたいですね。って、毎年これ言ってるな(苦笑)。いやー、自称シネフィルを目指しているので、こういうこれぞミニシアターっていう映画館で上映される映画も、対シネフィル対策……、げふんげふん、己の守備範囲を増やし、映画への造詣を高めるためにもっともっと観ていきたいと思います。

 映画館で複数回鑑賞した映画は、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』『私の少女時代-OUR TIMES-』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』でした。『私の少女時代-OUR TIMES-』は、もうね、本当にこの映画と出会えてよかったとしか言いようがありません。

 2017年は、もう少し鑑賞本数を増やしたいなと思います。2016年はちょっと少なかったかなぁ、と。観たい映画が少なかったっていうのもありますけどね。ただ、未体験ゾーンには2016年同様に、突っ込んではいかないつもりです。あれは、もうね、上映本数も増えて、体力的にというよりも、時間的に無理です。

WRESTLE-1 12.25 大阪大会

 今年9月の後楽園ホール大会に続いて、2回目の観戦となります。WRESTLE-1としては、この大会が2016年最後の大会です。約一年前、全日本プロレスのすわまちおこし十三大会と同じ会場に来ましたが、まさかこの場所に再び訪れることになるとは。

 会場の雰囲気は、観戦したことのある全日本プロレス大日本プロレスに比べると、かなり落ち着いついてます。観客もおとなしめで、そのせいか熱気はあまり感じられませんが、満足していないということではなく、じっくりゆっくり楽しめたいという感じです。女性度は、全日本プロレス大日本プロレスよりも多いように思います。

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 大会の進行について、ショーアップとかも含め色々と工夫してやっていこうという感じで、それらがWRESTLE-1という団体の色になっています。全日本プロレス大日本プロレスの雰囲気は似ているところがあるなって思いましたが、WRESTLE-1全日本プロレスから分裂したという経緯があるわりには似てるという雰囲気は感じず、ちょっとこじゃれたって印象を持たせたいのか、全日本プロレス大日本プロレスのようなゴツゴツした印象ではなく、スマートな印象を受けました。どちらがいいとか悪いとかっていうことではありませんよ。

 現在のWRESTLE-1は、団体所属やレギュラー参戦のレスラーが、若手軍(NEWERA)とベテラン軍(連合軍)の二つに別れて大きな争いをしています。ただ、どちらのグループも、グループ内(の選手同士)でもきちんと戦いますということで、そういう試合も普通に組まれているため、イマイチそのせいで観客にとってはNEWERA対連合軍という図式の戦いにのめり込めないのかな、とも思います。今回の大会もそういう試合が幾つかあり、二つの大きな団体の戦いがあるっていうのが伝わりにくいんじゃないかのかなーと。

 試合は後半の3試合が白熱してて面白かったです。試合のリズム自体は、全日本プロレス(今のオールジャパンプロレスリングの方ね)や大日本プロレス(のストロング部門)とあまり変わらないんですよね。だから、お互いの団体にレスラーが参戦してもスポっとはまったりするのかなぁと思ったり。

 個人的には第4試合をメインにした方がよかったように思います。WRESTLE-1の最高峰のベルトの王者、次期挑戦者、最強の外様レスラー、昔風な強さを体現する選手が揃ったタッグで、現在のWRESTLE-1のトップ中のトップ同士の戦いですからねー。でも、アンディ選手が地元(尼崎市出身らしい)ということで、アンディ選手が参加する試合がメインへ。こちらの試合もメインに相応しかったんですけどね。

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 新日本プロレスのナウリーダー対ニューリーダーのときの武藤選手のポジションを思わせる、キャリア的にも年齢的にも若手の芦野選手ですが、いい動きをしてますし、強さも感じさせるという、素晴らしい選手です。もうちょっと身長があれば、とも思いますが、ないからこそ今の芦野選手になってるのかなとも思います。そして、彼が従来のユニットからも脱退せずに、そのまま連合軍に加わることで、単なる若手対ベテランの構図にはならなかったということが、今後どう左右していくのか、楽しみでもあります。

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 それから、先ほど観客というか会場には、他のプロレス団体に比べて熱気があまり感じられないといいましたが、レスラーがその空気を読んで、あまり会場に声援とか諸々のもの(コール&レスポンス)を求めるという行為(これまでのプロレスでは普通のことですが)はやめた方がいいのではないかなと思いました。レスラーも、現在の観客の雰囲気を感じ取って、新しいスタイルを提案していく必要があるのではないでしょうか。

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 でね、まぁそんなことよりもね、リングアナの櫻田愛美さんがね、ごっつきゃわゆかったんですよ。試合そっちのけで、彼女ばっかり眺めてましたね。えぇ、仕方がないことです。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

かなり上出来の映画だったとは思うのですが、ネタバレしていますし、disってもいます。



 IMAX 3Dで鑑賞してきました。なんだろう、面白いし、いい映画だとは思うのです。でも、老害的発言になってしまいますが、別にスター・ウォーズにしなくてもって思ってしまいました。旧三部作のファンが、新三部作を受け入れられなかったっていう感情は、こんな感じだったのかなー。

 期待していたドニー・イェン様というかドニーさんですが、見せ場も一箇所程度しかなく、特にドニーさんじゃなくてもいいよねっていう印象しか持てなくて……。ドニーさんファン失格ですね。もっと宇宙最強っぷりを見せてくれるのかと思っていただけに、落胆の方が大きかったです。でも、スター・ウォーズですもんね、宇宙最強っぷりは見せられないですよね……。

 X-WINGとかの飛行場面や、戦闘場面はよかったですね。技術の進歩と、それを使いこなせるようになった人の進歩のなせる技なのでしょうか。

 本編ほぼラストの、ベイダー卿の最後はちょっと本気出してみたって感じのライトセーバーで切り込んでいくところは最高でした。ここの場面だけ何度も観たい。でも、もしも、オビワンにやられなくて五体満足のままだったら、逃げ出そうとしている宇宙船ですらフォースの力で引き寄せられたんでしょうね。ハイパードライブに入っていても引き寄せられるくらいのパワーを持つようになっていたかもしれないんですよね(んなことはないかw)。そう考えると、ちょっと寂しい場面でもあります。

 ここでベイダー卿は頑張ってしまったから、デス・スター内部でのオビワンとの再戦は、老体になったオビワンに合わせたといいますか、手加減したという部分もありますが、ちょっとお疲れモードだったんでしょうね。と脳内補完することにします。

 最後の最後にレイア姫が登場するんですが、多分、キャリー・フィッシャー本人が若い頃を演じてるんですよね、あれって。CGで顔を若返らせて。そんな技術があるんやったら、主人公がアップになるたびにシワが目立っていたので、そこを消してあげるのが先だよなって友人と鑑賞後に語らってしまいました。主人公は多分23歳から25歳くらいの設定だったと思うのですが、どうみてもアラサーにしか見えなかったのは、苦労した証であるという脳内補完が必要だったのでしょうか。

 メインキャラ全滅エンドでしたが、個人的にはこれで大正解だったと思います。誰かしら生き残ってしまったら、新たなる希望の希望感がかなり下向いてしまいますから。命がけで繋いだ希望をルーク達が昇華するという展開がこのあとにあるんだって思えることで、重苦しい雰囲気はなくなってますしね。

 そうだ、全滅エンドなのに、なんか爽やかな終わり方なんですよね。ほんで、希望も勿論あるという終わり方。あとから思い返すと、うまくまとめたなって思わされました。

 ただ、いい映画ではあったと思いますが、やはり手放しで楽しめなかったっていうのは、「ジェダイという存在は、スター・ウォーズには必要なんだな。少なくともボクにとっては」ということに気付いたことが理由ですね。存在感ではなく、存在していないとっていう意味です。なので、ベイダー卿の場面だけは最高だったと思ってしまったのでしょうね。ベイダー卿の声は、ジェームズ・アール・ジョーンズだそうですが、中の人をヘイデンにやらせてみてほしかったなー。

 

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

多分、大好きになる映画だと思いますが、disっていたりしてるかも。


 予告編から、なんとなく同じ福士蒼汰さん主演の『江ノ島プリズム』を連想し、これは自分はかなり好きになる映画なんじゃないかな、という期待を込めて、というかハードルをかなり上げてしまっての鑑賞となりました。原作は未読です。

 『江ノ島プリズム』を観終わったときと同じような感覚を、この映画でも感じました。多分、もう一回は観に行くと思いますし、どんどん好きになっていくような、そんな気がします。『江ノ島プリズム』と同様、映画製作のテクニカルな部分の低さが目につくのですが、そこをどれだけ個人的な嗜好の補正がマスキングしていくかが鍵を握っていそうです。

 映画序盤の展開は、予告編から何か秘密がある、それもおそらく「時間」というものが絡んでいるのだろう、という予測で観ていたというのもあり、なんとか耐えることができましたが、もしそういう展開ではないとしたら(知らなかったとしたら)、ギリギリ付いていけないかもっていう感触でした。うん、映画序盤は少年の心をまだ持ってるか持ってないかの試金石にしてもいいくらいだわ(笑)。

 映画製作のテクニカルの低さというのは、登場人物の演出・構成面や、設定の煮詰め方という部分で感じたものです。福士蒼汰さんと小松菜奈さんの二人の主演俳優達が、どうもキャラを掴み切れてなかったように思えるのです。それは、俳優だけではなく、演出や構成を行うスタッフも掴み切れてなかったというのが理由ではないかなと思われます。

 原作ありきなので仕方がないことですが、もう少しこの映画の世界観の設定も煮詰めておくべきだったと思います。これが土台になるので、不安定なままだと映画全体が不安定になってしまうのですが、事実そうなっちゃってましたからね。それを逆手に取ってという方法もありますが、この映画はその方法を選択していないですし、そういう映画でもないでしょうし。

 脚本はどうやらお一人で書かれているようですが、主演二人の両方の視点から書けるように、もう一人別の人と共同で書いた方がよかったように思います。時間と予算の都合(プラス大人の事情もかw)もありますが、原作者も巻き込んで、設定も含めて、原作から映画に変換するうえでの構成をはっきりとさせた方がよかったように思います。

 福士蒼汰さん演じる南山高寿側の視点の理論で世界観が構築されているので、小松菜奈さん演じる福寿愛美側の世界観がぼやけていて、構成上の意図的な部分もあるとはいえ、福寿愛美というキャラの心情があまりにも見えないというのは、映画という媒体としては少し失敗だったのではないかと感じました。

 どうして福寿愛美の家族は南山高寿側の世界に来たのかとか(一時的な旅行なのか、そういう能力は福寿愛美側の世界の人は誰でも持っているのかとかね)、南山高寿も福寿愛美側の世界に行けるようになったのかとか、説明しろとまでは思いませんが、きちんと匂わせてほしかったとは思いました。

 まぁ、でもね、南山高寿を演じる福士蒼汰さんは時間を巻き戻す能力というか時計を持ってるから、過去を大きく変えようとしなければ、何回かは30日間を繰り返せるのですよ(江ノ島プリズムと混ざってるw)。

 

全日本プロレス 2016 世界最強タッグ決定リーグ戦 12.11大阪大会

 今回は、世界最強タッグ決定リーグ戦の通過点の大会として開かれました。個人的には優勝決定戦じゃなくて残念です。昨年の優勝決定戦で全日本プロレスのファン(あ、いや、宮原健斗選手のファンに、かw)になってしまったようなもんですからねー。

 とはいえ、リユニオンゲットワイルドと社長・悪魔仮面タッグとの再戦や、世界タッグ王者のザ・ビッグガンズ対スーパーT・佐藤光留という、こういうリーグ戦とかでないとなかなか見れないような組み合わせの試合もあって、堪能しました。

 正直、昨年の観戦から一年経って、全日本プロレスだけでもあれから10回くらい生観戦しているので、慣れというものもあってか、一年前みたいに衝撃を受けるという体験は少なくなりましたが、一年前は7チームでのタッグリーグ戦だったのが、今年は6チームずつの2グループの戦タッグリーグ戦と、ほぼ倍の規模になったっていうのは、凄く感慨深いものがあります。

 注目の試合は、先に書いたもののほかに、ジェイク・リー選手VS吉江豊選手、諏訪魔・青木組VS野村・青柳組、三冠王者の宮原選手対スポルティーバの岩本選手のシングルでした。

 まずは、ジェイク選手と吉江選手のシングルから。ジェイク選手もヒザ蹴りを必殺技にした模様。名付けて、ジャイアントキリング。ヒザを必殺技に使う人が増えまくっているので、そこは工夫がほしかったところではありますが、ジェイク選手なりに磨いていってもらえればいいのかな、なんて上から目線で思っている次第です(笑)。で、今回のシングルですが、ジャイアントキリングからのバックドロップで吉江選手からスリーカウント。まだまだ試合中のもたつきはありますが、そんなこと意識せずに、巨体から繰り出す技は全て豪快な武器となって見える・映えるという利点を持っているんですから、そこに注力して、どんどんと技を仕掛けていっていただきたいものです。


 次は、グループが違うので今回のタッグリーグでは当たることのない諏訪魔・青木組VS野村・青柳組の試合の印象を。青木選手の負傷箇所(右足首あたり)を攻め立てる野村・青柳組の戦法はよかったのですが、やはり相手は百戦錬磨のツワモノなので、いつの間にかペースは諏訪魔・青木組へ。野村・青柳組も食い下がりましたが、ほんのちょっぴりあわやの場面を作り出したものの、順当という感じで諏訪魔・青木組の勝利となりました。諏訪魔選手の最後に野村選手に仕掛けたラストライドはど迫力でした。あれは返せないわ。

 野村選手、青柳選手はなんていうか、技の力強さが備わってくれば、試合運びは悪くないので、一気に化けるような気がするのですよ。なんとなく、最近はガムシャラさが戻ってきているような気がするので(試合中ずっとそれが継続しないという問題点もありますが)、どんどんと失敗を恐れず、ガンガン当たっていっていいと思います。まだそれが許されるキャリアだとは思いますので。あと、野村選手は困ったらエルボーっていう癖を治したほうがいいとも思います。

 その次は、我らが全日本プロレスの名実共に顔になった三冠王者の宮原選手と、名古屋のスポルティーバ所属ながら、拠点を先日から東京に移し、また全日本プロレスへの移籍交渉にも入ってる岩本選手との一騎討ち。終始宮原選手の余裕が垣間見られた試合でした。和田京平との絡みもきちんとこなしつつ、岩本選手の攻めも受けながらきちんと攻撃し返すという、王者としての戦いをしていたと思います。岩本選手はJr.としてこれからも戦っていくとのことで、全日本プロレスに所属となってから、どのような行動に出るのか注目です。なんとなーく、NEXTREAMに入りそうな気がします。

 ザ・ビッグガンズと、スーパーT・佐藤光留組の対戦は、スーパーT選手が道着着用で入場し、日本刀まで持参というスタイルでまずはビックリ。旗みたいなのを羽織ってるなって思ってよく見たら、寄せ書きみたいな書き込みがあって、そこに中の人の名前が! ダメだろ(笑)。総合格闘技の試合でも、中の人は日本刀を持って入場していたのを踏襲した模様(ツイッターで教えてもらい、実際に映像も確認しました)。試合は、なんとなくギクシャクしながらもペースはスーパーT・佐藤組って感じでしたが、下から三角に捉えた佐藤選手をボディガー選手が持ち上げて、コーナーからゼウス選手のラリアットというとんでもないダブルインパクトで勝負ありでした。

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 佐藤選手は、元自衛隊の青木選手とのタッグを「変態自衛隊」と勝手にネーミングしていますが、スーパーT選手の中の人も元自衛隊(らしい)なので、今回のタッグも「変態自衛隊」と呼んでも間違いではないのですが、区別するために「超変態自衛隊」と名付けてみてはどうでしょうか。

 メインは、チームワークがいいのか悪いのかわからない社長と悪魔仮面のチームと、ゲットワイルドの再戦です。前回の両国では、大森選手が秋山選手に敗れてしまいましたが、今回はその雪辱となりました。征矢選手は、埼玉県川口市でのレッスルワンの試合のあとに大阪までやってきましたが、その疲れも試合では見せず、精力的に動いていました。

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 今大会の結果で、ザ・ビッグガンズが早くも脱落決定。えって感じです。あっさり過ぎる展開ですが、これが世界タッグのベルトを巡っての激しい争いに流れていくような物語になりそうです。

 ゲットワイルドは無傷の4連勝で、あとはスーパーT・佐藤組との対戦を残すのみ。もし負けてもグループ進出決定戦とかには残れるのかな。ただ、優勝戦がある12月18日は、12時から東京・後楽園ホールにて全日本プロレスの大会、15時から千葉県山武市でのレッスルワンでの大会があり、征矢選手はまたもやダブルヘッダーなんですよね。全日本プロレスが15時に終わったとしても、インタビューや着替えとかもろもろで出発が16時頃になると、車では17時過ぎくらいには会場には着けるみたいですが、それは渋滞に巻き込まれないという前提があってなんですよね。電車ではさらに時間がかかるようで、18時頃になっちゃうんですよ。という大人の事情(笑)を考えると、ゲットワイルドの優勝はないのかなー。

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 個人的には、世界最強タッグ決定リーグ戦の優勝は、宮原選手・ジェイク選手組にしてほしいけど、ゲットワイルド優勝の方が盛り上がることは盛り上がるような気がするんですよね。はてさて、どうなりますことやら。

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私の少女時代-OUR TIMES-

こんなに心にググってきた映画は久し振りです。でも、ちょっとdisってしまっているのはご愛嬌ということで。



 全くのノーマーク映画でした。シネマート心斎橋で『俺たち文化系プロレスDDT』を観ようと思って上映時間を確認しようとしたときに、この映画のタイトルが目に入ってきました。少し気になって概要を読んでみると、同じ台湾製作の『あの頃、君を追いかけた』に続いての胸キュン映画とのこと。『あの頃、君を追いかけた』はとんでもなく素敵な映画だったので、それならDDTの映画のついでに観ようかなと思ったのでした。

 最初の方は、主人公のかなりのイタさで、これは自分には合わない映画だな、早く終わってくんないかなってことしか考えていませんでした。ただ、主人公二人の交流が本格化し始めた頃から、どんどんと映画の世界に引き込まれていきました。終盤の畳み掛けには、マジで涙腺決壊寸前まで追い詰められました(笑)。

 映画の内容としてはよくあるもので、主人公は実はちょっとかわいい系で、もう一人の主人公は過去に起きた悲劇で今は不良になってるけど、実は頭はよくて優しくて背が高くてイケメンという設定です(オマケに喧嘩も強い)。主人公が思いを寄せる相手も、実はもう一人の主人公の中学生時代の同級生で友人で、なんだかんだいって芯がある男という、これまたよくある設定。

 それで主人公同士は実はお互い好き同士なのに(そうなったのに)、そこだけはお互いに気付かない(途中から気付いていたとは思うけど)という、これがないと物語が作れないだろっていう設定もきちんと踏襲されております(笑)。

 主人公はアンディ・ラウの大ファンなのですが、アンディ・ラウ自身も登場してきます。っていうか、この映画のプロデューサーだったよ、アンディ・ラウ

 この映画の不満としては、主人公二人の現在の容姿なんですよね。似ていない。面影がない。演じた役者がダメってことじゃなくて、大事なラストの場面なんだから、もっと似た人を連れてこないとっていう意味です。

 主人公自体は、映画の冒頭で高校生時代ではない現在の容姿で出てきて、高校生時代になったときに似てないよなって思う程度だったんです、まだね。もう一人の主人公の方がね、全くの別人じゃんかって思う人選で、演出上の都合から画面上にででーんと登場するのですが、誰こいつ?状態なんですよね。主人公同士が20年近く振りくらいに再会するラストの場面なのに、折角の感動を返せよって思ってしまったことを告白します。

 この映画の一番のポイントは、似ていないアンディ・ラウのマスコットキーホルダーですよ(マジ)。

 

全日本プロレス 11.27東京・両国国技館大会

 観戦してきました。今年の2月に後楽園ホールにて両国大会のチケットを購入した動機は、正直、全日本プロレスはもう終わるんだな、最後の花火にするんだろうし見届けようかな、この時期に売り出すっていうことは資金(キャッシュ)がほしいっていうことか、そこまで追い込まれているのか、ならささやかながらな資金援助をしようという気持ちでした。まさか、2016年(まだ終わってはないけどw)の集大成と、未来へ向けての大会になるとは思ってもみませんでした。

 5時間半以上の興行となったのですが、率直な感想は「長い」という一言です。試合数が多いのもあるのですが、入場が長い選手が多かったり(とか、同じチームなのにそれぞれのテーマ曲で別に入場してきたり)、余興があったりと、集大成という意味もあり色々と詰め込みたいという気持ちはわかりますが、観客不在なやり方だったとは思います。って、こういうことを書くから、ツイッター全日本プロレスの公式アカウントからブロックを喰らうんだよ(笑)。でも、5大タイトルマッチは面白かったですし、メインで大興奮したのは間違いありません。

 観客も、メインが決着した途端、かなり帰路に着く人が多かったですし。これは、負けた諏訪魔選手のファンが多かったというよりも、帰路の交通手段の問題で帰った人が多かったのかなという感じです。また、長時間座ったままとか、席によったら大変だったと思いますし。折角のビッグマッチの締めとしては、かなり残念な状況ではありました。

 集客は、公式発表は6,522人ですが、パッと見でも5,000人くらいは入っていたのではと思います。あれだけ入るとは予想してませんでした。二階席も6割程度は入っていたように見えました。集客面では大成功だったのではないでしょうか。

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 試合については、最初の野村対決は素晴らしく、いきなりテンションが高くなりました。しかし、続く試合がそれを維持してくれなくて、お爺ちゃん介護プロレスが始まったときには、頭が痛くなりました。最近、田舎の茶番プロレスとか政治家に言われて、プロレス関係者は結構憤ったりしていたようですが、実際にこんな茶番を見せられたらね(両国は田舎じゃなくて都会だけどって、そういう問題ではないかw)、そう言いたくなる気持ちもわからんではないなってなりますよ。これもプロレスだって言い張りたいんなら、茶番という言葉は受け入れないとダメですね。

 しかも、その試合はお爺ちゃんのPWF会長が、西村選手を丸め込んでフォール勝ちするんですよ。いやいやいや、西村選手は、同じチームにいた吉江選手と組んで、次のシリーズである世界最強タッグ決定リーグ戦に出場するんですよ。そんな現役感のある選手からフォール勝ちするって、どういう筋書きを作ってるんだよ(翌日の愚連隊興行でも同じくフォール負けしたようです)。

 PWF会長は今まで全日本プロレスに多大な貢献をしてきたことは事実だし、それを否定する気もありませんが、だからといってこの待遇はないでしょ。昔からこういうのってプロレスにはあるけど、それが大嫌いだったというのもありますが、こういうことをやってるから人気がなくなっていったんじゃないの?って思います。確かに、こういうのを受け入れるファンがいることも事実ですが、そういうファンだけが残った結果が、人気のないジャンルになってしまった一因でもあるんじゃないでしょうか。

 そういう茶番試合を見せられてかなりブルーな気持ちになりましたが、次のNEXTREAM対最強外敵軍団との6人タッグ戦や、ゲットワイルド復活試合で持ち直しはしました。そして、前述のように5大タイトルマッチは面白く、結果的には大満足な興行でした。なんか書いてるのを読むとそうじゃないだろと思われそうですが、大満足してますよ(笑)。

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 GAORA TV王座、世界Jr.王座、アジアタッグ王座、世界タッグ王座と、メインの三冠戦の前に行われたタイトルマッチが全て王座移動という結果に。いやー、これ、三冠も移動なんかなってビクビクして観戦してましたよ。途中、諏訪魔選手の反則攻撃で宮原選手は動けなくなるし。なんかマジっぽいアクシデントのような気がしました。ただ、そこからまた挽回するという、とんでもないタフネスぶりも発揮してました。諏訪魔選手は化け物とよく言われますが、宮原選手も化け物ですよ。そして最後は、宮原選手の必殺技であるシャットダウン式ジャーマンスープレックホールドで、諏訪魔選手からスリーカウント。シングル対決では、5戦目にして初勝利となりました。

 ここでボクは個人的に爆発ならず暴発してしまって、健斗コールを連発し、全開クラップをしてしまいました。周りの方々に大変ご迷惑をお掛けしたかもしれません。この場を借りてお詫びします。すみませんでした。

 最後の締めは、諏訪魔選手の攻撃が凄かったのか、なかなかリングから降りないPWF会長にペースを乱されたのか、ちょっと宮原選手がしんどそうで、スタミナお化けな彼を見慣れた目には珍しかったです。まー、ビッグマッチのメインイベントというだけではなく、全日本プロレスの顔を決めるという位置付けにしていたし、これからの全日本プロレスを占うという試合でもあったので、試合だけではなく、そういった諸々の環境も含めてかなりのプレッシャーとなり消耗していたのかな、と思いました。

 そんな感じで、ツイッターでのブロック事件から急激に全日本プロレスへの熱が冷めかけましたが、この両国大会で、そして宮原選手の試合から、もう少し全日本プロレスのファンでいたいなと思いました。全日本プロレスの関係者からすると、文句も言うボクのような奴はとっととファンを辞めろって言われそうですが、もう少しファンとして見続けたいと思いますので、ご容赦ください。

 あ、そうそう、来年、2017年8月27日も両国国技館で大会を行うとのこと。本当に一年前の潰れるんだろうなっていう空気を払拭しましたね。

宮原健斗選手のこと

 全日本プロレスの公式ツイッターアカウントにブロックされたことを未だに根に持っている、元一ファンです(笑)。

 

 もうすぐ、全日本プロレス今年最大のビッグイベント、両国大会が開かれます。9ヶ月ほど前にチケットを買ってしまっているので観戦には行きますが、正直、心の中での盛り上がりは大きくなりません。余程ブロックされたのが堪えたのかな。

 

 ボクがプロレスを、特に全日本プロレスを、ですが、再び意識的に観戦するようになった理由は、全日本プロレスの雰囲気的なものも大きかったのですが、かなり引っ掛かったレスラーがいたのも要因です。それが、宮原健斗選手なんです。

 

 彼のことは知っていましたし(有名な健介オフィス出身ですし)、試合も観たことはありました。ただ、印象には全く残っていなかったのです、それまでは。

 

 去年、初めて後楽園ホールで観戦したとき、あれっ、宮原健斗ってこんなにいい雰囲気を出してたレスラーだったっけ?と思いました。それから、全日本プロレスが気になって(色々と騒動もあったしねw)チェックしていたら、宮原健斗という名前がどんどんと脳裏に刻まれていきました。そして、世界最強タッグリーグ決定戦に突入し、その優勝決定戦を目の前で生観戦したとき、ボクはもう宮原健斗選手のファンになっていました。これほど一人の選手のファンになるのは、プロレスを最初に観戦しだした頃に天龍源一郎元選手のファンになって以来です。

 

彼の何が、どこが気に入ったのだろう。

◯無尽蔵のスタミナ。スタミナお化け。

◯技の受けっぷりが凄いし、うまい。

◯攻守の切り替えが速い。

◯技が的確。

◯なんだかんだいってオールラウンダー。

ジャーマンスープレックスホールド系が決め技。

◯艶気がある。

◯雰囲気イケメンw

こうやって上げていくと、天龍源一郎元選手に似ているなと思いました。天龍氏もあの体型でジャーマンやったり、雰囲気イケメンですしねw

 

 11月27日の両国大会、宮原健斗選手は全日本プロレスのフラッグシップタイトルである三冠ヘビー級選手権者(王者)として、全日本プロレスの強さの象徴である諏訪魔選手を挑戦者に迎えて、メインイベントで激突します。宮原健斗選手が今年唯一のビッグイベントの最後の試合に、選手としては最後に入場します。そして、選手として最後に退場できるのかどうか。これで、ボクは今後の全日本プロレスの運命は決まると思います。

 

 贔屓目なだけですが、宮原健斗選手が勝利しないと、全日本プロレスのいい方向での未来はないでしょう。去年の今頃のもうダメだよねという空気感から、いい方向に変わる道筋ができた全日本プロレス。そうしたのは、勿論全日本プロレス所属(あ、専属フリーだったw)の選手や参戦選手、社員・従業員、関係者、スポンサーの力はありますが、それらを引き寄せ、まとめ、エネルギーに変えて道を作ったのは宮原健斗選手です。

 

 宮原健斗選手は、全日本プロレスの顔は誰なのかを賭けて諏訪魔選手と対戦するとのことです。宮原健斗選手が防衛すると、もう防衛するうえでの対戦相手がいないので、諏訪魔選手の勝利だろうという考え方もあります。ただ、この前の王道Tの一回戦で負けているのもあり、彼もここでシングル二連敗となると、今まで切り拓いてきた道が閉ざされてしまうのです。背水の陣なのは、実はお互い様な状況なのです。

 

 なんか、こう書いていたら興奮してきたな(笑)。とにかく、先ずは素晴らしい試合を観せてほしいですし、宮原健斗、諏訪魔、この二人の選手ならそんなハードルは楽々クリアしてくるでしょう。そして、全日本プロレスのファンになってよかった(あ、ボクは元ファンだけどw)、この試合を観にきてよかった、そう思わせてほしい。その上で宮原健斗選手がベルト防衛してくれるのなら、もう一度全日本プロレスのファンになってもいいですよ(マジ)。

 

 で、お前は一体何を言いたいんだって問われれば、こう答えますね。「最高!」って。

誰のせいでもない

ネタバレっぽくなっていますし、disってもいます。




 監督がヴィム・ヴェンダーズですが、だから面白いのかと言われると、そうではありませんでした。はっきり言って駄作です。映像美はよかったです。何故か3Dでも上映していたので3Dで鑑賞しましたが、3Dになると画面が暗くなる普通の映画館では、3Dは避けた方が無難だと思います。

 ある冬の日、主人公は地元の幼い子供を、不注意も重なって車で轢いて殺してしまいます。事故として処理はされていますが、主人公や周りの人達は心に傷やわだかまりを抱えてしまいます。しかし、主人公だけはそれをバネにし執筆活動に活かし、受賞もし、お金持ちになり、子供なんてほしくないなんて言ってたわりには配偶者の連れ子の娘を溺愛し、突発的な事故を目の前にしても冷静に行動するような人物になっちゃいました。

 要するに、主人公だけが早く過去の事件から適度に距離を置くことができましたというお話です。うん、間違ってないと思うぞ(笑)。はっきり言って、何でこういう映画を作ったのかイミフですわ。

 この映画は11年という時の流れが経過するのですが、特に主人公達の容姿が劇的に変化するわけでもなく、しかも、2年後、2年後、4年後、2年後みたいな感じで(ここはうろ覚え)、どこからカウントして2年後なのかとか、最初はマジでわかんなかったよ。

 事故で息子を失ったシングルマザー役をシャルロット・ゲーンズブールが演じているのですが(昔ファンでした)、本が大好きで、事故当日ももっと子供達に注力していればと言うわりには、事故から数日後でも、子供は外でほったらかしで自分は本を読んでるだけ。

 事故当時の主人公の彼女も、11年後くらいにコンサートホールで再開して、突然キレ出すし。マジで謎。

 主人公の配偶者も、遊園地で事故があって、主人公が冷静な対応をしたことを非難するし。流石に劇中で主人公もナンデヤネンってツッコミ入れてたけど(笑)。

 全部が全部こういうキャラの描き方で、何をしたいのかがさっぱり。とにかく、映画の中の登場人物が、別宇宙の人のように思えました。あ、ヴェンダーズ・ユニバースという括りなのか。

 

ガール・オン・ザ・トレイン

ネタバレしています。disってはいませんが、それほど面白かったわけではありません。




 アル中で壊れてしまった女性、過去を引きずり壊れてしまった女性、巻き込まれていくことによって壊れ始めた女性、それらの原因を作った悪魔な男性のお話です。

 主人公役のエミリー・ブラントの、アル中で壊れてしまった人間の演技がかなり怖かった。もうこれってホラー映画じゃないか、とも思ってしまいました。映画でここまで怖いと感じてしまったのは、かなり久し振りです。また、エミリー・ブラント以外の主演俳優の演技もよかったです。

 原作は未読ですが、お話としては、小説ならこのような流れでいいのでしょうけど、映画としてはかなり停滞してしまう展開だったなと。そこを、俳優の演技力と、映画世界の雰囲気作り、窒息しそうなくらいの閉塞感を映像に焼き付けることで、あまり感じさせないようにしていた手腕は素晴らしかったとは思いますが、効果的であったかどうは疑問です。

 原作ありきなので仕方がないのかもしれませんが、事実がわかった瞬間、急激に面白くなくなったというか、オチはそれでいいのかと。そこからの作りも、なんだかかなり雑になってしまった印象を強く受けました。早く終わらせたがっているというか。原作ファンからしたら許せない行為ではありますが、ラストを変えてしまっても、この映画だけの観点で言えばよかったのではないか、とも思います。

 刑事が証拠がないといって真剣に取り合わない場面がありますが、それがこの映画の重要な場面でもあります。ここの部分の観客への疑問の投げ方は、観終わった今となってはうまいなと感じさせますが、観ている間は特に重要な場面でもないと見逃してしまうかもしれません。

 最後のネタバレをすると、主人公であるレイチェルの元旦那のトムは、数件隣に住む夫婦の妻メガンにベビーシッターをお願いしていますが、同時にメガンと不倫しています。メガンはトムの子供を妊娠し、トムに伝えます。そこで口論となり、トムはメガンを殺してしまいます。事実を知った、レイチェルと現在の妻であるアナに対して、レイチェルに対しては殺そうとし、アナは(おそらく)暴力によって封じこめようとします。しかし、隙をついて逃げたレイチェルをトムが追い掛け追い付いたところを、レイチャルがワインオープナーでトムの喉をグリって形勢逆転。瀕死のトムを、アナは助けるのではなく、自分もワインオープナーをグリってトドメを刺します。

 レイチェルは、自分を取り戻したかのように、過去は過去、これからを生きることを誓って、今日も元気にエアー通勤で終了です。いや、エアー通勤ではなくなり、本当の通勤になってるかもしれませんが。

 

ミュージアム

disっていたり、ラストのネタバレをしたりしていますが、結構面白かったと思いますよ。




 上から目線になっちゃいますが、なかなか頑張っていたとは思います。ただ、もう一歩踏み込んでほしかったというか、踏み込まないとあかんかったんとちゃうかなという、モヤモヤ感を拭い去ることはできませんでいた。

 スプラッターやホラーに耐性のある人、どんなことにも動じない自信のある人は、原作を未読であれば、そのまま読まず、予備知識もなしでの鑑賞をお勧めします。

 全体的なテイストは、某国の映画のようでした。真似、とは言いたくはないですが、かなり意識はしていたと思います。特に「雨」というものが画面上での背景で大きな意味を持つこの映画で、某国の映画にあるような映像の質感がピタリとはまると考えたのでしょうし、事実、ピタリとはまっていたかと思います。

 もう一歩踏み込んでほしいと思ったのは、この映画が頑張って作られていること、いい映画を作ることを目指していたと思えるからです。そうでない映画なら、そんな希望を抱くことはありませんから。

 どうして踏み込んでいないという印象を持ったのか。猟奇殺人での被害者の造形が、うまく作られてはいるのですが、作り物という印象以上にはならなかったのです。勿論、映画だから作り物ではあるのですが、映画の世界、設定に落とし込んでみてもリアリティがないというか。そう、定食屋さんとかでよく置いてある食べ物の綺麗に作られた見本っぽいというか。

 終盤で、主人公が妻子の頭部だけの部分を見て絶望する場面があります。ラスボスであるカエル男も「精巧に作られてるから、暫くは作り物とはわからないだろう」っていうセリフを言うのですが、映像的には作り物っていうのが一発でわかってしまって、映画の世界では本物と見間違うような設定であったとしても、実際には作り物としか見えないものを映像で見せられても、なかなか映画の設定をそのまま受け入れられませんよっていうことに陥ってしまってるんです。

 まぁ、スプラッターとかホラーとか、そういう映画が大好きな人にとってはってことで、そうじゃない人にとっては十分に効果的なのかもしれませんけどね(笑)。

 それだけではないのですが、どうもどこかに線引きがあって、これ以上は進まないよっていう意思を映画から感じたのです。演技や話の流れとか、全てにおいて、もどかしいというか。原作があるので、話の流れについては仕方がない部分ではありますけど。リミッターを外せということではなく、リミッターが見えてしまう映画っていうのは品質は低くなってしまいますよねっていう意味です。

 ラストは原作とは違うそうです(ボクは原作は未読です)。カエル男は主人公に対して3つの選択肢があったと勝利宣言している途中で警察に突入され外に逃げますが、さきほどまで降っていた雨が止み、日が差し込んできたところだったので、吸血鬼のように苦しみながら気絶して確保されてしまいます。

 カエル男の入院先に双子?の姉?妹?の医師がやってきて、日光過敏症(?)は心因で、それを治すにはその原因となった悪意と向き合うか、もう一つはと言いながら点滴チューブに注射(おそらく殺すためのもの)して、寝てるだけのカエル男はそのまま痙攣しちゃいます。人生エンドだと思われます。カエル男は、小さい頃に両親が殺されたことがきっかけでおそらく精神が破綻し、日光過敏症になったという設定のようです。

 主人公の妻はフリーのライターに、裁判官制度で無実の人間を死刑にした気持ちを語ってほしいと言われたりします。

 主人公は、息子の運動会にやってきてビデオ撮影します。今日は仕事よりもこちらの方が大事だと言って。

 主人公の息子は運動会で活躍しておりますが、どうやらカエル男と同じ日光過敏症を発症した模様。首のあたりをボリボリ掻く息子の映像でこの映画は終了します。

 ということで、主人公一家は命は助かり、一見それまでの生活に戻ったかのようですが、これがハッピーエンドなのかどうかと言われると疑問があります。個人的にはバッドエンドではないかなと。

 

函館珈琲 HAKODATE Coffee

シンプルにdisっています。




 主演の黄川田将也氏って仮面ライダー本郷猛じゃんか、という軽いノリで観てしまいました。悩める主人公がそれまでの環境を変えて再出発するというお話なのですが、主人公の気持ちの遷移みたいなものが全く見えてきませんでした。少なくともボクには。改造人間になった悲しみすら匂わせないとは(違)。

 特殊な住居環境、特殊な近隣住民、牧歌的な街と、この手の映画にはよくあると思われる素材をふんだんに盛り込んでいますが、それらが有機的に絡みついてるわけでもないので、単体としての存在感しか示せてないんですね。

 こういう、観客が映画の世界や登場人物にのめり込んで観てもらうことを前提として作られている映画って、日常風景や登場人物の行動の演出って凄く大事だと思うのですが、そこのところにブレがないというよりも、一本も筋が通ってないような印象を受けました。なので、中身がスカスカだよなとしか捉えられませんでした。製作陣は、淡々と描けばいいとでも思い込んでいたのかもしれません、淡々と描くことの難しを知らずに、ね。

 終盤、主人公は一旦函館から東京に戻る決心をするのですが、次の場面ではなんと函館残留にいきなりなっていたんです。かなり戸惑いましたよ。その心変わりを描く映画ではなかったのか、と。

 ここが肝心な部分なのに、観客に放り投げるというのは、プロとしては失格。観客に考えてほしいというのと、映画自身が答えを持たないというのは別です。答えを持たない映画なんて、なくてもいいものじゃないですか。少なくとも、ボクはそういう映画は大嫌いです。問題提起だけして、答えはそちらで考えてねっていうのなら、自分で妄想だけしていた方が楽しいですし、マシです。

 この映画の製作陣って、いい映画を作ったんじゃないか、なんて思ってそうで怖いです。この程度の映画なら、資源の無駄です。この映画で使った資源を別の映画に回すことで、別の映画がより素晴らしいものになったかもしれませんよ。っていう問題提議をしておこう(笑)。

 いや、まぁ、でも、実はこの映画の雰囲気とか、嫌いじゃないんですよ。こういう映画って、実は大好きだったりする自分がいたりして、そこが愛おしい。なんていう勘違いが心地よかったりしますしね。ただ、そこをきちんと認識しているかいないかは、かなり重要で大事なことだと思います。

 

諏訪魔の市場おこし 第2回横浜南部市場大感謝祭大会

 10月30日の全日本プロレスの大会に行ってきました。今回は、諏訪魔選手のプロデュース興行ということですが、いつもの「すわまちおこし」という名称ではなく、「諏訪魔の市場おこし」という名称で、横浜市金沢区の南部市場の一角がプロレス会場になっていました。

 この日はね、もう寒かったです。宿泊先の新宿から横浜の南部市場に向かったのですが、新宿ではまだちょっと肌寒いな程度だったんですが、横浜に到着してからは普通に寒かったです。新杉田駅ユニクロでフリースがたまたま安く売っていたので買いましたが、これがなかったら、ボクは南部市場で凍え死んでいたかもしれません。ありがとう、ユニクロ。助かりました。

 この日は南部市場としても「第2回横浜南部市場大感謝祭」が催されており、様々な出店もあり、かなりの人だかりとなっていました。

 全日本プロレスとしては大会開場に先駆けて、無料での諏訪魔選手と青木選手のトークショー(司会は奥田リングアナ)が行われました。奥田リングアナは、なんとこの南部市場でバイトしていたそうです。シンガーソングライターの春田瑠里さんも途中から参加され、リング上で3曲歌われました。プロレスのリング上での歌唱は初めてとのことでした。春田さんのCD買っちゃいましたよ。

 開場してからは、南部市場駅を有する横浜シーサイドラインのプロモーションソングを、プロモーションガールがリング上で口パクで披露(笑)。なんとこの曲、シーサイドラインの社長が作詞作曲編曲したとのこと。凄い。作詞はともかく、作曲はおろか編曲までしたのは凄い。このCDも買ったのは内緒だ。500円でした。

 えっと、試合の感想がないままですが、なくてもいいような気がしてきました。ご当地覆面選手として、市場真”一”選手が登場しましたが、市場→千葉→千葉真一らしいです。中の人は、おそらく変態自衛隊の変態の人の模様。

 秋山選手と中島選手はハロウィンということで、秋山選手はヅラ装着、中島選手カボチャをモチーフとした試合衣装で登場、観客を沸かせていました。

 諏訪魔選手、青木選手、スーパーT選手はバイクに乗っての入場。これにはビックリしました。トークショーのときに、外で大きなバイクの音が聞こえてきて、暴走族がいるのかって話をしてたんですが、この入場のフリだったとは。やられました。

 宮原選手の入場はいつもどおりですが、本当に全日本プロレスのファンの彼への期待は凄いと思います。なんとなくジェイク選手と意思疎通がうまくいってないような場面が見受けられたんですが、大丈夫かな。世界最強タッグ決定リーグ戦も、宮原選手とジェイク選手とのタッグでエントリーしてますしね。まさか、優勝したあとに仲間割れがあったりして(笑)。

 今回のお土産は、パイナップル1個と玉ねぎ3個でした。重かったですよ、持って帰るのは。嬉しいけど、こういうものだとは思っていなかったのでびっくりでした。

 そうそう、全日本プロレスツイッター公式アカウントから、ボクのツイッターアカウントがブロックされていることが判明。数日前から、公式アカウントのRTが流れてくるけど、表示されませんって出てたんですよね。ブロックされてるとは思いもしませんでした。

 ツイッターでその事実をつぶやいたところ、翌日にはブロックは解除されていましたが。何がしたいんだよ、全日本プロレスさんよ。それが全日のやり方か。と、プロレス風に憤ってみましたが、内心は、かなり全日本プロレスに対して冷めたというか。公式発表よりも実数に近いであろう入場者数をつぶやいてみたり、マンセー意見ばかりでなく否定的な意見も書いたりしたのがあかんかったんかな。この大会のときも、奥田リングアナに何度か睨まれたような気がしたんですよね。気のせいかなとは思いますが、もしかして素性がバレているんでしょうかね。ガクガクブルブル。

 ボクは、映画にしても、音楽にしても、好きなものであっても、よいところばかりは見ません。よいところも、悪いところも、全て見たいです(提供されているものはっていう意味で、内幕とかを知りたいという意味ではありません)。好きだから全てマンセーするつもりもありません。逆に、嫌いなものでも、いいと思えるところは素直にそう言います。実際にはなかなかそうなってはいないかもしれませんが、そうなるように心掛けてはいます。

 全日本プロレスが、ファンならヨイショしろ、肯定的な意見しか言うなっていうことなら、ボクは全日本プロレスのファンはやめます。今のところ、チケットを買っている両国大会と次の大阪大会は勿体ないので行きますが、それ以後、来年からは少し考えたいと思います。

 まぁ、それほど深く重く受け止めるなよって言われると、そうなんですけどね。でも、自分でもびっくりするくらい急激に冷めてきています。その程度だったんだなと。

デスノート Light up the NEW world

軽くネタバレしています。disってはいますが、面白かったと思います。文章がまとまっていませんが、いつものことなのでスルーします。



 まーた池松壮亮菅田将暉が出てるよって思いながら、本編が始まる前の予告編集でも菅田将暉を見せらるという拷問を受けたりしてました(マテ)。TOHOシネマズというポップコーン屋さんに言いたいのですが、本編上映の前に予告編を大量に流すのは止めてほしいなと思います。企業用デスノートに企業名を書き込むぞ(←これを書きたかっただけw)。

 前作の二作はHuluで最近観賞したんですが、既に細かい内容は忘却の彼方でしたよ、とほほ。

 ボクは楽しめたのですが、それは前作の内容を結構忘れていたことが理由だなと思います。前作をどのように捉えていたか、好きだったのか、気に入らなかったのか、またそれらの深度によって、かなり受け止め方が変わる映画だなという印象です。

 前作が大好きな方は、途中でカラクリを読めてしまうと思います。そうなるとこの映画の魅力は一気に低下してしまうでしょう。そういう意味では、前作を観たことはあるけど、もう内容もそんなに憶えてないわーっていうボクのような立場の人が一番楽しめる映画なのかもしれません。藤原竜也ウイルスがでてきたり(SKYの宣伝してるのにええんかよw)、前作のキャラをある程度知ってないとポーカンになるかもです。

 前作を蔑ろにして作ったってわけではなくて、きちんと前作を咀嚼して作ってあるのが悪い方向に出てしまって、前作のキャラありきに陥ってしまったように思えました。キラのDNAから子供ができてたとか、Lの遺伝子で云々とか、そういう設定ありきのキャラを作ってしまったのは、この映画を幼くしてしまったように思います。高橋さんなんて、Lの後継者っていう設定だけでいいじゃないですか。

 楽しめたとは書きましたが、残念な空振り感がある映画でもありました。都会でのデスノートを使った大量殺人場面や、終盤での武装兵力対デスノートとかの面白い場面や、デスノートを大量殺人兵器と言ったり、ノートが銃と戦えるわけないだろ(っていうような)面白いセリフがあったりしましたが、それらが、うまく繋がってないような印象も受けました。

 で、ネタバレですが、中上亮が実はキラを騙る奴です。前作を好きな人は察すると思いますが、彼が途中から記憶をわざとなくして、6冊あるデスノートを揃えて、自分が封印しようと行動していたのです。

 続編を作りたそうな終わらせ方だったけど、どうなるんかなー。

 

全日本プロレス10.22大阪・エディオンアリーナ大阪第2競技場大会

 この日は、(屋号としての)全日本プロレスの旗揚げ記念シリーズの大会というだけではなく、合わせてゼウス選手の10周年記念大会として開かれました。

 今回も面白かったことは面白かったのですが、ちょっとモヤっている気持ちもあります。ゼウス選手の関係からか、大阪大会には大阪プロレスに関係のある選手が上がることが多いです。そのことからか、どうも大阪プロレス的に振り幅が寄ってしまっているように思えるのです。それは、8月、9月に大阪以外の他の地域で観戦したということも影響しているのかもしれません。

 大阪プロレス的なものが嫌いということではありません。フェスティバルゲートにも、ムーブオンアリーナミナミにも観戦に何度か行ったことがあるくらい、昔は大阪プロレスのファンでしたし。ただ、今、見たいのは全日本プロレスなんですよ。というのが理由です。

 全日本プロレスの事情として、所属選手だけでは興行が難しいから、ご当地選手を呼ばないと成り立たないという事情もわかります。それでも、敢えて書いておきたかったのです。

 まぁ、なんだかんだ言っても、それでもごっつ楽しんでるんですけどね。

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 では、大会の感想を。

 大森取締役とシングルで対戦した、織部克巳選手がなかなかよかったです。空手がバックボーンだなとすぐにわかる戦いをしてくれているのも、よい印象を持った要因かもしれません。大阪プロレスでデビューした選手なんですね。ジェイク選手やスーパーTとの蹴り合いも見たいなぁって思いました。

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 DDTの前王者である竹下選手もよかったです。何度か全日本プロレスに上がっていて、何度かこれまでも見ているはずなのですが、どうも印象に残っていなかったんです、今までは。でも、今回は凄く目を惹かれたというか。艶気が出てきたように思います。おそらく、DDTの王者になった経験という影響が大きいのではないでしょうか。

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 最近、なんか伸び悩みを感じていたジェイク選手が、ちょっとまた弾け始めたかな。不動選手からスリーカウントも取りましたし。まだ試合の組み立ての部分で全体を見れてないところはありますが、まぁ、そんなことは気にせずにガンガンいくというスタイルで今は邁進してほしいなって思ったりもします。

 今回、実はですね、青柳タオルを持ってくるのを忘れてしまって、会場で買えばいいやって思ってたら、なんと完売。買えなかった(泣)。青柳選手の入場時、エアータオルを持って振ってたら、青柳選手に「こらっ」って感じで指さされてしまいました。ごめんなさい、青柳選手。

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 メインはTAJIRI選手のミストが諏訪魔選手の顔面に炸裂した場面がよかったです。ちょうど目の前だったので、心の中で拍手喝采を送ってしまいました(笑)。

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 今大会で、両国大会の既存発表以外の追加試合や、世界最強タッグリーグ決定戦のチームも発表されました。これからもどんどん面白くなってきそうで、本当に楽しみです。

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