悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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スター・ウォーズ/最後のジェダイ

微妙にネタバレしていますし、disってもいますが、映画としては面白かったです。嫌いな映画ではありません。

 

 

 1回目と2回目(1回目は通常、2回目はIMAX 3Dで鑑賞)でかなり印象が異なりました。1回目は、単体の映画としては面白いけど、スター・ウォーズという看板というか宿命を背負った映画としてはダメかなと思いました。2回目は、1回目の大まかな感想は変わらないのですが、なかなか考えて作ってるようで、実は綻びがいっぱいあるっていうのが、手放しで褒められない映画に結果的にはなってしまったのかな、という感想です。でも、2回目は1回目よりもかなり楽しめました。というか、好きな映画になったかも(笑)。

 よかったところを挙げていきます。

 ライトセーバーをレイから渡され、暫く見つめたのちにポイっと捨てるルーク。笑った。ルークがジェダイというのものを封印というか、自身が最後のジェダイになるんだという覚悟が出ているいい演出だったと思います。

 ルークのジェダイのこれまでを否定するかのような発言。これは、これまでのスター・ウォーズのファンならほとんどの人が思っていたことだと思う。これを、ルークに語らせたのは、重みがあるけど、演出としてはあっさり風味で、結果的に説教臭くならなかったことで、これまでを批判しているという雰囲気にならなかったところですね。あくまでも事実を語っているだけである、という感じで。

 戦闘機と艦隊の戦闘場面は全体的によかったと思う。最初の戦闘場面は、IMAX 3Dでは通常の上映とは迫力と奥行きが段違いというか、別の映画のように思えました。まぁ、IMAX 3Dでよかったなと思ったのはここだけで、あとは通常上映との違いは感じませんでしたが……。

 悪かったところを挙げていきます。

 前作から時間経過は1か月も経っていないとは思うのですが、数年は経過したような描き方になっているところ。実際の撮影がそうであっても、そこは映画の嘘をつかないとダメでしょうに。

 カイロ・レンとレイという新シリーズの主人公二人がかりで、ロイヤルガードごときに苦戦するとは。人数差はあったけど、そこは圧倒的に勝とうよ。それに、アクションがへぼいというか、キレがないというか。これも肝心要の部分なんだから。旧三部作をこういう部分でオマージュしちゃいかん(笑)。

 ルークがライトセーバーを持つときに、左手を上に右手を下にしていたんですが、普通とは逆なので、なんか気持ち悪いんですよね。その持ち方に意味があるわけでもないでしょうし。いや、思念を送っていたということでわざとやったんだろうか。違うだろうなー。EP6で既に義手になってるけど、右手上、左手下でライトセーバーを持ってますしね。

 ポー・ダメロンの序盤からのダメな描き方で(ギャグではないw)、終盤にポーがダメなところを理解してやり方を改めるというか、自分の経験に吸収して肥やしにするという演出はよかったとは思うのですが、ただ、反面教師となるべきレイアや代理司令官の作戦もグダグダなところで、結局、どっちの手法もダメだったじゃんという結果になってしまってるのは、説得力がないんですよね。ここが、最初に書いた綻びの一つですね。

 笑えたところを挙げていきます。

 スノークさんが、あっさりとカイロ・レンの策略にやられちゃうし。弱くねーか(笑)。やられ方は最高でしたけどね、小物感充満で。スノークさんって一体何者なんだろう。ファーストオーダーの最高指導者で、かなり強力なフォースを使ってるんだけど、シスでもないようだし。その割には闇とかなんとか言われてるけど。フォースを理解しているような印象ではあったけど。威厳もあったのに。まぁ、あっさりやられちゃったので、全て台無しですけどね。

 やってはいけなかったところを挙げていきます。

 ルークが、あんな弱いカイロ・レン(ダークサイドに堕ちてもあの程度の強さ)に恐怖を抱くという過程みたいなものが映画として描かれていないのはダメだと思う。だから、ルークが単なる老害と認定されるだけになり、過去のキャラクターをないがしろに結果的にしてしまっている。
 本作が、スター・ウォーズの映画じゃなかったら、よしんばスター・ウォーズの映画であってもローグワンのようにスピンオフでルークじゃないキャラだったら、別に本作の描き方でいいんですよ。偉大なジェダイマスターが、弟子の指導に失敗して、その弟子が暗黒面に堕ちるという内容で。

 しかーし、本作に登場するのは、あのルーク・スカイウォーカーなんですよ。これは、感情論とかではなくて、受け入れる(受け入れられる)、受け入れない(受け入れられない)とかでもなくて、確立しているキャラクター、しかも、世界最大の映画シリーズの象徴的キャラクターを使うという意味を履き違えてしまったということで、やってはいけないことでした。これをやっても許されるのは、ジョージ・ルーカスだけです。いや、彼ですらも許されないかもしれない。そんなレベルのことなんですよ。

 まだ、カイロ・レンがダークサイドに堕ちるまで、ルークが指導に失敗するまでの過程をきちんと描いていたのなら分かるのですが、本作でも前作でもきちんとは描いていません。過程を端折って結果だけ示しただけです。

 本作での全体としてのルークの描き方の平均点を出せば、悪くはない結果が出るとは思います。しかし、0点も多く、その0点を取ってしまった項目が大きな問題となってしまう、そんなキャラでもあり、映画シリーズでもあるのです。

 個人的には、EP6の後のルークは弟子なんて取らないと思いますし、ジェダイの復興も求めてないように思います。レイアの頼みでベン・ソロをジェダイに育てることに同意したとしても、ベン・ソロの心の中に闇があったとしても、ルークは例え魔が差しても寝込みを襲うようなことはしないでしょう。父親であるアナキンを助けて、フォースにバランスをもたらした男が、そんなことをしてしまっては、いや、させてしまってはいけなかったと思うのです。

 本作は、次回のEP9にとんでもない豪速球のビーンボールを投げつけて、EP9はそれを場外特大ホームランにしないといけない宿命を背負わせてしまったと思います。

 

TEARS OF TRAGEDY FIVE STARS CHRONICLE FINAL

 2017年12月17日(日)に吉祥寺CLUB SEATAで「FIVE STARS CHRONICLE FINAL」と銘打たれたTEARS OF TRAGEDYのワンマンライブに参加してきました。本当に、楽しいでは言い足りないくらい楽しいライブでした。

 

 今回は、幸運にも若い整理番号のチケットをゲットすることができまして、最前列の真ん中という位置に陣取ってしまいました。ファン歴が1年という短い私なのにごめんなさい。でも、わざわざ大阪から来たということで許してください。遠方ということでは、鹿児島から来られたファンの方もおられました。また、両隣の方と面識がないにも関わらず、開演前にお話をさせていただきました。楽しかったです。ありがとうございました。

 

 ライブが始まる前に、映像でメンバー全員によるカレーの大食い大会の模様が流されました。これがまた爆笑もので、優勝は見事アイドルオタクのYOHEIさんが獲得されました。おめでとうございます(なのかw)。企画はボーカルのHARUKA様でした。

 

 バンドの皆さんの演奏は素晴らしく(HAYATOさんがまたミスってたことは内緒だw)、特にTORUさんのギターの音は毎度のことながら素晴らしかったのですが、キーボードソロが聴こえにくかったり、ボーカルがところどころ消えたり(ゲストの道元さんのボーカルなんてあんまり聴こえなかったし)と、バランスが悪かったです。私の場所が悪かったのかどうか分かりませんが、そこは残念でした。

 

 でも、それを補って余りある、バンド一丸となってみんなを楽しませようという気迫と言っていいようなものがダイレクトに伝わってきて、本当に、本当に楽しい3時間弱の時間を過ごせました。ありがとうございます。ますます、ティアーズのファンになってしまいました。

 

 今回のワンマンライブの特別企画として、ゲストを招いて3枚目の「Curse Bride」と2枚目の「Prison Of Abyss」もライブで演奏されました。ゲロりますが、2曲共長い曲ということや、最初に聴いたときにピンと来なかったということもあり、実はいつも聴くときはこの2曲は飛ばしてしまってるのですが、今回改めて素晴らしい曲であるということを認識しました。過去の自分を折檻したい(折檻はダメw)。この2曲はアルバムと同じく、窪田道元さんとNeneさんをゲストに招いて演奏されました。これもワンマンライブならでは試みですが、大成功だったと思います。

 

 2018年に4枚目のアルバムを出すと、リーダーのTORUさんがおっしゃられておりました。期待して待ちたいです。

 

 最後は、ドラムのHIDEYUKIさんのヘビーメタル一本締めで終了しました。って、ミンストティアーズ以外のライブでもやってもよかったんだろうか(いいんです!)。

 

 HAYATOさん作曲の夏の曲(新曲)が披露されましたが、TUBEっぽくないとご本人にお伝えしたところ、シャムシェイドっぽい感じを狙ったというお答えをいただきました(笑)。

 

 ということで、なかなか東京には行けませんが、今回は思い切って行ってよかったです。大阪でもワンマンしてくれないかなーと、身勝手な思いが湧き上がりますが、是非お願いしたいところです。

BRAVE STORM ブレイブストーム

書いてたらかなりdisってしまったけど、パンフレットは買ったし、MX4Dで鑑賞したんですよ。ネタバレもしてるかもしれない。

 

 

 

 特撮は、ところどころ立体感に乏しかったり重量感がなかったりしたけど、頑張ってたとは思う。素人に頑張ってたと思うなんて言われるのって、本来凄く恥ずかしいことなんだけど、この映画の製作陣は多分それを理解していないと思う。その意識を変えないと、なんだけど、これってはるか昔から言われ続けてるけど変わらないっていうことは、もう無理なんだろうね。これが限界なんだろうね。だから、劣化パシフィック・リムにすらなっていないんですよ。

 大筋の話はいいんだけど、細かいところが雑というか、考えてなさ過ぎて泣ける。お話を作るにあたって、こういう場面を撮りたい、こういう状況にしたいといったことから構築していったんだと思いますが、それがこの映画の緊迫感や迫力をかなり薄めてしまった大きな原因だと思います。そういう作り方が悪いわけではありませんが。具体的には、32年後(35年後か)の世界からやって来た孫にしては、年齢設定が高過ぎませんか。こういうところがダメなんですよ。

 シルバー仮面が弱過ぎ(苦笑)。また、等身大ヒーロー時のアクションにキレがなかった。

 最終決戦のレッドバロン対ブラックバロンの決着の仕方も、散々操縦者の主人公がプロボクサーって前振りがあったのに、デビルビームみたいな攻撃で終わらせるって、なんかスカっとしないというか。散々パンチ攻撃かまして、ボロボロになってからのビームでエンドならまだ分かるんだけどね。

 最後、アイアンキングの相棒の人が出てくるんですが、こういう続編やりたいですっていうスケベ心は大嫌い。というか、この映画を観に来た人をバカにしてるだけだと思うんだけど。もっとスッキリさせてほしい。

 レッドバロンシルバー仮面のデザインはよかったと思います。レッドバロンは動いてる部分もかっちょよかったし。だからこそ、悔しいというか、なんというか。

 MX4Dでの鑑賞は消極的選択でしたが、何度か試しましたが、私にはこの方式は合わないですね。どうしても、アトラクションを楽しみにきたのではなく、映画を楽しみにきたんだって思ってしまいます。もっと、映画と連動するような動作デザインの設計をしないとダメだと思う。

 

STAR SAND — 星砂物語 —

ちょっとdisってるかもしれないけど、パンフレットは買いましたよ。物語のネタバレはしていませんが、映画の思惑のネタバレはしています。

 

 


 現代編のヒロインの吉岡里帆さんが自然な感じで、存在感が際立っていたように思いました。気怠い感じの女子大生の役なのに存在感っていうのもなんですが(笑)。つーか、ごっつきゃわゆい。卒論のためとはいえ、対象の人物(=主人公)に最初は面倒臭くて会いたいとも思っていなかったのに、段々と会いたいと思う心情の変化は、もっと丁寧に描くべきだったと思います。この映画で一番重要なポイントでしょうし。

 私が鑑賞した回は監督の舞台挨拶があって(全く知らなくて、上映が終わったので帰ろうとしたら誰も立ち上がらないし、場内の扉も開かないので???でしたよw)、質問を受け付けておられたので質問してしまいました。私の質問は、1945年(物語の主な舞台の年代)と、2016年(現代)のトーン(画質とか雰囲気とか)がガラっと別の映画みたいに違うのは意図的かどうかという内容で、監督の答えは意図的にそうしたとのことでした。

 また、これは私以外の観客の方の質問への答えに付随したお話からと、パンフレットにサインをいただくときに確認したことですが、最後の場面、年老いた主人公が、現代のヒロインに星砂の瓶をあげるところで、主人公がこれを貰ってもどうしたらいいのか分からず困惑した表情をするのですが、これはわざとこういう演出にしていて、観た人がそれぞれどうしたいかを考えてほしいという気持ちでそうしたとのことでした。わざとだとは思ったのですが、どうにも確信が持てなかったのですが、これってかなり重要なことなので、監督の説明がなくても映画を観て簡単に分かるようにはすべきだったように思います、商業映画であるならば。と、上から目線でごめんなさい。

 悪くはない映画でしたが、役者の演技というか演出が平準化されていなかったように思うのです。特に、寺島しのぶさんの、大阪が空襲され娘さんを亡くされたことを語る場面の演技は鬼気迫るものを感じましたが、この映画の全体のトーンからは悪い意味で逸脱していて、そのせいなのかこれまた悪い意味で滑稽にしか感じなかったというか。監督自身が(監督自身が原作者でもあります)これは寓話(ファンタジー)だと仰っておられましたし、私もそう思いますが、だからこそ余計にそう感じたのかもしれません。

 脱走した日本兵の兄の役を三浦貴大さんは演じられていますが、満島真之介さんが演じられた日本人の脱走兵の役の方を三浦貴大さんが演じても面白かったかも。とは思いつつ、ちょっと寓話的要素が薄れて、現実っぽくなってしまうかなーとも思い直したのでした(笑)。

 

マイティ・ ソー バトルロイヤル

ネタバレしていますし、disっちゃったりもしております。

 

 

 期待し過ぎていたからか、前半がかなりよかったからか、中盤の中弛みと、後半の失速というか、はっきりさせないスカっとしない終わらせ方だったので、どんよりとした気持ちで映画館を後にしました。中盤なんて、ソーとハルクのバトルロイヤル(でなくタイマンだけどw)があったりするのに、どうして中弛みしてしまったんだろう。

 映画全体はコメディタッチで進みます。それと、ソーが真の力を発揮しても足下にも及ばない死の女神ヘラの強さによる絶望的な展開が、前半はうまく混ざっていたと思うのですが、ヘラの存在が、物語の展開上仕方がないのですが、ソーとハルクの絡みの話が中心となって薄れたところで、うまく混ざっていたものがどんどんと分離されていって、それぞれの要素に単純に戻っていったような気がするのです。

 お話は、ソーの家族が過去にやらかしたことで、故郷はなくなり、色々な人に迷惑をかけるというものです。単に姉弟喧嘩のとばっちりをアスガルドの住民が受けてしまうという内容です(マジ)。

 ヘラはソーの実姉でロキの義理の姉にあたる人物で、ソーが生まれる前、父親オーディンさんがイケイケどんどんで世界(というか宇宙か)を侵略しようとしていたときに一緒に頑張っていたのですが、オーディンさんが平和主義に切り替えたことで幽閉(だったかな)されてしまいました。しかし、オーディンさんがお亡くなりになったことで復活し、侵略を再び始めたのでした。

 ドクター・ストレンジが出てきますが、顔見せ程度です。オーディンさんの居場所をソーに教えます。ロキは今回もよくわからず、裏切ったり、助けたりと一人忙しいですが、トムヒのスタイルのよさも相まって凄く印象的です。

 ハルクはバナーにも戻ったりしますが、ハルクとバナーが少しずつ融合しているような、そんな感じです。バナーのときには、これまではバナーとハルクがハンドルを握り会っていたが、今はハルクの中にバナーが閉じ込められているような感じだと言ってました。次にハルクになったときには、もうバナーには戻れない、と。ハルクになっちゃいますけどねw

 ヘラの猛攻によって、真の雷神としての力を発揮したソーでも相手にならず、アスガルドを滅ぼされてしまいます。ただ、アスガルドの住民と共に宇宙船で脱出することに成功。エンドロールの一回目が終わったあとの場面で、巨大な宇宙船に捕捉されてしまいます。さぁ、どうなるのでしょうか。

 うーん、もっと終わりをスカっとさせてほしかったというか、ヘラも結局どうなったかわかんないし、ソー達が倒したわけでもないし。M.C.U.の中の一つの映画という立ち位置はわかるんだけど、この映画はこの映画で完結というか、ケジメは付けておいてほしかったなー。映像は素晴らしかったし、3D映画としてはかなり効果的だったとは思うけど、なんか中途半端にしてしまったことが(結果的にはでなく、元の計画からそうだったので余計に)惜しまれます。

 

クロス

ちょっとdisったりしてます。でも、パンフを買ったりはしましたよ。

 

 

冒頭の主人公と斎藤さんが喫茶店で話してる場面、口の動きと音がズレていて、それが気になりまして、ちょっと映画の世界に入るのを失敗したのが敗因かな。映画館(シネ・ヌーヴォ)の問題かなと思ったりしましたが、喫茶店の場面が終了すると音もシンクロしてたので、元々の映画の作りの問題だったように思います。

 主人公の元社長のおっさんの頭の緩さと、人の迷惑を考えない行動力、結局自分しか見ていない身勝手さを丁寧に演出して映像に焼き付けていますが、その主人公の生き様(笑)を我慢できれば、もっと物語に入り込んでいけたかもしれません。

 うーん、反省している重犯罪者であったヒロインの社会復帰と、実は重犯罪(殺人)を犯しているのに軽い罪で終わり、結婚し娘もできて幸せな生活をしていたという主人公の配偶者を対立させて描くという重いテーマを、敢えて頭がお軽い主人公をそんな二人の間に据えることで、テーマというか内容を軽く描きたかったような気がするのですが、それをしてどうなるの?っていう疑問には答えていない映画、かな。

 ラストとエンドロールに流れる音楽が、映画の空気感に似合っていなかった。

 

吉野恵悟レフェリー10周年記念&芸能生活15周年記念 大阪大会

 吉野恵悟レフェリー10周年記念&芸能生活15周年記念東名阪ツアーの、大阪府大東市の北条体育館で行われました大会を観戦しました。大会はお昼過ぎからでしたが、台風接近中で大雨の中、乗ってた電車内での夕方以降は運行本数を減らしますというアナウンスで、無事に家まで帰ることができるのかなと、少し不安にかられながらの観戦でした。はい、小心者です。

 今回大会が行われたところは、元々は小学校の体育館であり、吉野レフェリーはその小学校に通っていて、この体育館で卒業式を迎えたということで、今回の記念に相応しい舞台だったと思います。

 第一試合は、織部克己対HEISENBERGのシングル。織部選手は全日本プロレスで見たことはありますが、HEISENBERG選手は初遭遇。HEISENBERG選手は新台湾プロレスの選手で、まだデビューして1年未満で、しかも今までの試合数も十数試合程度らしいのですが、格闘技のスタイルを前面に出す織部選手だったからか、HEISENBERG選手も同様の選手ということで、凄く手が合っていたと思います。二人ともそこそこ大きいので、全日本プロレスに継続参戦してくんないかなーと、全日本プロレスファン(のはずw)としては思っちゃったりして。ジェイク選手とも手が合いそうな気がします、お二人共。

 第二試合は、ツバサ、アルティメット・スパイダー Jr.、タコヤキーダー組対グンソ、ヤス久保田、青木雄基組の、大阪プロレスダブプロレスの戦いのようなタッグマッチ。緩急のある面白い試合でした。場外戦で目の前が戦場になりました。いい体験です。

 第三試合は、ボディガー、三原一晃組対バッファロー、闘魚組のタッグマッチ。我らがボディガーさんは本日も絶好調のようで、実は試合を組み立てております。闘魚選手も新台湾プロレスの選手で、結構大きい選手です。動きもよかったし、この選手も全日本プロレスに来てくれないかなーと思ってみたり。ボディガーさんが連れてきてくんないかなー。

 このあと、プロレス体験教室がちびっ子を対象に、アルティメット・スパイダー Jr.選手とタコヤキーダー選手を講師に迎えて行われました。体験教室終了後、休憩に入ったのですが、そこで避難準備・高齢者等避難開始の緊急速報がスマホに流れてきました。あちこちで緊急警報の音が鳴って、場内は少し騒然になり、もしなかったですが(笑)、場所が体育館ということもあり、安全でしょうということで、大会は続行されました。

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 第四試合は、金本浩二対近野剣心とのシングルマッチ。この両者のシングルマッチを、この場所で観戦することになろうとは。近野選手はWRESTLE-1クルーザーディビジョンの次期挑戦者で(11月5日のWRESTLE-1後楽園ホール大会)、いくら金本選手相手とはいえ負けられないところでしたが、金本選手を攻め込む場面もあったのですが、結果的には掌の上で転がされていたという印象で、近野選手の完敗だったと思います。うーん、WRESTLE-1のファンからしたら、この結果はどう映るんだろうか。せめて、挑戦が終わるまではシングルでは負けてはいけないと思います。

 第五試合は、レイパロマビリーケン・キッド、ダイナマイト野崎組対くいしんぼう仮面、ユン・ガンチョル、菅沼修組の対戦となりました。パロマ選手はやはり素晴らしい。凄く噛み合った試合でした。パロマ選手の恍惚も見れたし(二回も!)、大満足です。それに、大東市マスコットキャラクターゆるキャラ)のダイトンも参戦(というか協力しただけw)したのにはビックリ。ダイトン、かわいいんだよー。

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 大会全体は、会場もアットホームな感じで、しかも熱量もあり、予想外のハードな試合から、予想内の面白い試合まで、全て楽しむことができました。ただ、やはりベクトルが内向き志向な感じなのが気になったというか、リング上や選手だけでなく、観客の中にもそういう空気を感じて、私のような一見の元プロレスファンにはちょっと居心地が悪いと感じてしまった部分もありました。そして、プロレスを観戦してみようかと思った人がいても、実際に会場に足を運ぶまでに幾つかの大きなハードルとして、そういう空気は存在するよなと思いました。それが悪いというわけではないのですが、そういう選択をしているということを、主催者や参加しているレスラー、そして観客も認識はしておかないといけないだろうとは思います。

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 あれ、大満足した大会なのに、なんか締めがごっつdisってるような感じになってるぞ(笑)。いやー、また機会があれば観戦したいと思います。ほんまに。

MINSTEARS Vol.4

 10月21日(土)にアメ村のFANJtwiceで行われた「MINSTEARS Vol.4」に行ってきました。MinstreliXもTEARS OF TRAGEDYもどちらも素晴らしかったです。ちなみに、Vol.5は来年の6月か7月に大阪で開催が多分決定したはず(笑)。

 勿論、お目当てはTEARS OF TRAGEDYでした。多分、最初に演奏だろうなって思って、前の方にいたんですが、なんと最初はMinstreliXで、えー、どうしようかなー、一旦後ろに下がると、TEARS OF TRAGEDYのときに前に出れないしなーと思っていたんですが、結局そのまま前にいることにしました。

 前回のVol.3でのMinstreliXの演奏は、ハッキリ言ってバンドとしてはバラバラの演奏になってるよな、ボーカルが歌えてないよな、ギターのうまさだけは伝わってくるけど音が悪いよなって思っていました。曲はよさそうなんだけど、なんか輪郭がボヤけててよく分かんないな、それはボーカルが原因だよなという印象でした。

 今回、ボーカルの声量がこのバンドの演奏に立ち向かうほどではないというのはそのままでしたが、前回よりも声が出て歌えていて、バンドの演奏もよかったので、曲が凄くすんなりと入ってきました。いい曲揃ってるじゃねーかよー。CD買っちまったじゃねーかよー。

 ギターのTakaoさんのプレイも素晴らしく、一気にファンになってしまいそうですよ。いやー、いいわー。

 TEARS OF TRAGEDYのライブでは、最初はHARUKA様の声がキンキンして、演奏にも埋もれてしまっていましたが(ライブハウスの音響とかミックスの問題かもしれません)、段々とアジャストしてきたのは流石です。惚れました。いや、既に惚れてた(笑)。

 ギターのTORUさんのプレイが、前回、アムホールで見たときと同じように、ワイルド気味で、歪み成分多めな感じで、私はこちらの方がライブ演奏としては好みです。最初にライブを見たVol.3のときは、CDと同じような感じでしたが、CDはCDで聴ければいいので、ライブはこの方向性でお願いしたいなーと思います。

 TORUさんの速弾きプレイは、音の粒立ちが揃っていて、そして流れるようにメロディが紡がれるので、聴いていて気持ちいいんですよねー。今、一番好きなギタープレイヤーかもしれません。

 HAYATOさんは、バンド全員の衣装を新曲のPVと同じにするという事前の示し合わせを忘れ、2つ前のPVの服装で登場し、しかもアクセサリーまでも忘れたので、TORUさんにネックレスを借りたのはいいけど、きつくて首輪みたいにになってしまい、そのせいで首を締め付けられるような感覚になった挙げ句の果てに新曲でのプレイをミスするという情けなさ(笑)。しかも、テープで流れるキーボードの音(テープって古い言い方だw)に対して、キーボードを弾く当て振りもせず。なんてこったい(←楽しみましたよー。怒ってはいませんよーw)。

 TORUさんがチラッと言ってましたが、今回はVol.3に比べてちょっと観客が少なくなってたかなー。70人から80人程度の入りだったかな。いい演奏といい曲を持ってる両バンドだけに、どんどんライブを見に来てほしいなーと思ったり。余計なお世話ですね、はい。

 次回は、TEARS OF TRAGEDYの12月17日(日)に吉祥寺CLUB SEATAにて行われるワンマンライブとなります。色々と盛りだくさんの趣向があるらしく、楽しみです。演奏開始が17時で、演奏終了が19時30分ということで、最終ののぞみにも間に合うタイムスケジュールだそうです。遠征しようかどうか迷ってる人は、ゴーしちゃいなよ。

あなた、そこにいてくれますか

ネタバレしていますし、ちょっとdisっています。

 


 タイムトラベルものの恋愛映画。となると、私の大好物なので、突撃してきました。

 うーん、なんかヘンテコな映画でした。色々と考えられているとは思うのですが、どうしても帰着点が御都合主義の穴に落ち込んでいるように思えて、悪くはない映画ではありますが、感動もしなかったというのが正直なところです。

 2015年(映画設定上の現在)の主人公と、1985年の主人公が交差しながら進むお話なのですが、過去(1985年)を変えることで、現在(2015年)の自分の環境にも影響が出るという設定は他の映画でもよくありますが、その影響の範囲がどうなのかってところが御都合主義に思えてしまって、作劇的に仕方がないんだけど、主人公の選択も含めて乗れなかったんです。彼女を死なせたくないけど、生まれてくる娘の存在も消したくないという、二兎を追う者は一兎をも得ずという展開と見せることで、緊張感を持たせたかったのかな、とも思いましたが。

 ラストの場面をやりたいがために、2015年型主人公が1985年型主人公に肺がんに侵されていることを知らせずに、友人が知らせるという形にしたりというのが、余計に御都合主義に映ってしまう結果になってしまったんじゃないかなー。で、この主人公の親友が思った以上に物語に絡んできてるし、外面はアレだけど、男気のあるいい人物だったのはよかったところです。

 主人公の娘の母親が、主人公とは本当にヤっただけの関係っぽいのは笑えた。こういうところも、彼女が忘れられないということだったのでしょう。それに、主人公に惚れてる後輩の気持ちを知っていながら、その気持ちを利用だけする狡猾さ(笑)。こういうところは、意外と主人公は身勝手な人物ですよという表現だったのだろうか。その後輩は30年経っても主人公が好きみたいだし。

 ラストのネタバレを書いておきます。1985年型主人公が2015年型主人公との約束を破って、本来は死ぬはずだった時期を生き延びた彼女に再び会おうとしてしまったことで、時間の流れが元々の本来の流れに戻ろうとする力が働いたのか、彼女は車に轢かれて瀕死の状態になってしまいます。

 2015年型主人公と1985年型主人公が協力して彼女を手術したことで彼女の命は救われたけど、結果として後遺症が残ってしまった(歩くときに足を引きずる)こともあり、1985年型主人公は彼女とも親友とも距離を置くというか、2015年型主人公との約束どおり30年連絡もしない関係となってしまいます。

 しかし、2015年になり肺がんで死んだ主人公が残した遺品によって事実を知った親友の働きで(親友が1985年に戻って1985年型主人公にタバコは止めろと忠告w)肺がんにはならず、主人公もまた最初に設定されていた死ぬ時期を生き延び、30年振りに彼女とも再会、抱擁し映画は終了します。

 イルカは昔の彼女が生き延びることになったので、犠牲になったんだろうなぁ。一番かわいそうなのはイルカだわ。

 

「WRESTLE-1 TOUR 2017 UPDRAFT」10.8兵庫・神戸サンボーホール大会

 実は、団体としては全日本プロレスよりも気になってるかもしれないWRESTLE-1。神戸は少し遠いけど、勢いで突撃しちゃいました。

 大会全体には満足してるんだけど、少し引っ掛かるところがあったりして、心の底から楽しめたのかというと、そうでもないよなという微妙な気持ちになりました。

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 第一試合のクルーザー王者の吉岡選手とACEの一選手の対戦は、吉岡選手がうまくリードして、なかなか見応えのある試合でした。一選手は、これまではあまりいいとは思わなかったのですが、今日の試合を見て、闘志も前面に出ているし、もう少し伸びてきたら面白い選手になるんじゃないのかと思いました。えぇ、今日も上から目線仕様でごめんなさい。ついでに、これまでの試合後のインタビューでの発言は、お前が言うなよ系なのでご注意ください……。

 第二試合は、なんか可もなく不可もないという試合でした。正直、ちょっと眠気に襲われました。それでも、終盤の追い込みは楽しめました。河野選手へは客席からもでかいなーと感嘆が漏れていました。これで試合運びさえうまければ……。試合後、3カウントを取られて敗戦選手となってしまった頓所選手に、吉岡選手が再び現れて襲撃。これ自体は、頓所選手を光らせる演出でよかったと思うのですが、終わり方がグダグダでした。そこをもうちょっと詰めないと。

 第三試合は、なんていうか、プロの試合じゃなかったです。お約束をやりたいがためだけのプロレスでした。観客にお金を払わせて見せるという性質のものではないという意味です。

 第四試合は、デビュー間もない佐藤選手と、WRESTLE-1無差別王者の芦野選手とのシングル。佐藤選手の、まだまだ敵わないまでも、相手に向かっていく闘志は素晴らしかったです。最後の芦野選手の投げっぱなしジャーマンの威力に口あんぐりでした。

 第五試合は、試合自体は面白かったです。ただ、アンディ・ウー選手の応援団の人(?)が投げた紙テープの芯が私の後頭部に直撃して痛かったです。誰が投げたか分からないし、謝りにも来ないし。というかさ、WRESTLE-1みたいにセコンドもあまりいないような団体は、紙テープは禁止でいいと思うのです。回収にも手間が掛かるし、投げてる人って極一部だし。それが楽しみな人には悪いけど、怪我とかの危険もあるし。

 第六試合は、リーグ戦全敗がかかる征矢選手&岩石選手と、リーグ戦全勝がかかる火野選手&オーメン選手との一戦。征矢選手、岩石選手のタッグは面白いけど、もう既に伸び代がないようなタッグにも思えます。このタッグが強くなっていくには、単純に岩石選手の格上げが必要なのかなと。

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 第七試合は、土肥熊VS東京愚連隊の対戦。リング上では土肥選手が捕まる展開で、助けようとする熊ゴロー選手ですがやらかしまくりで体力を奪われ、地味に追い詰められるという展開でしたが、最後の最後に爆発して土肥熊のコンビネーションが炸裂して勝利。楽しい試合でした。

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 第八試合は、取締役タッグVS稲葉&イケメンの対戦。イケメンの入場は長いけど、楽しい。もし、もしですよ、全日本プロレス宮原健斗選手とイケメン選手が相見えるとしたら、入場で試合開始までに30分はかかるな(笑)。試合内容は、本日の大会の中では一番レベルが高かったように思いますし、実際、私も一番楽しめたと思います。ただ、近藤選手の素晴らしいバックドロップを何発も連続で喰らって立ち上がる稲葉選手という展開は、稲葉選手がゾンビみたいに立ち上がるというキャラを活かしたつもりなんでしょうが、近藤選手のバックドロップは必殺技レベルではないという証明をもしてしまったことになります。それを団体や選手はきちんと把握しているのでしょうか。それがかなり気になります。あんな凄いバックドロップ喰らったら、一発で終了じゃないと。

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 第九試合、本日のメインイベントは、リザルト王者の伊藤選手に立花選手が挑戦する王座戦。この試合がメインになったのは、伊藤選手が大阪出身で、神戸にある大学に通っていたということで、地元集客を見込んでのことだと思います。試合自体は素晴らしかったですが、メインイベントということを考えると、ほんとにこれでいいの?と聞きたいくらいです。まだ、この二人だけでメインイベントを任せられるほど、二人のレベルは達していないと思います。二人はこれからどんどん伸びていくだろうし、特に伊藤選手は近い将来WRESTLE-1を引っ張っていく選手になると思いますが、現段階ではまだまだです。

 ということで、全試合の感想を書いてしまいましたが、大きな不満はないのですが、もう少し観客へ目線を向けてくれてもいいよなとは思います。試合内容や選手のキャラ設定は素晴らしいと思うので、それができれば観客動員とかも持ち直してくるんじゃないのかな、なんて思います。

 それと、これは書いておきたい。カメラマンの存在です。私は、高いお金を払ってカメラマンの後ろ姿を見たいのではありません。プロレスの試合を、プロレスラーを見たいのです。この日のカメラマンは腰を屈めることなく、いきなり私の前に立ちはだかって、リングで起こってることを見せようとしないという行為を何度も繰り返しました。無観客試合ではないんですよ。カメラで撮って多くのファンに伝えることの方が大切というのなら、観客を一切入れるな。それか、観客は無料にでもしろ。と言いたいです。WRESTLE-1だけじゃなくて、全日本プロレスもそうだし、新日本プロレスなんて中継を見てる立場だから気になりませんが、リングサイドはカメラマンだらけで、観客はリングの中を見れないんじゃないか、なんて思うほど。私が新日本プロレスを見に行こうとしないのは、それが原因です。WRESTLE-1全日本プロレスはそこまでカメラマンがいないからまだ耐えられるけど。全日本プロレスも昔みたいにカメラマンがリングサイドを陣取ったままっていうことになったら、私は生観戦はおそらくしなくなるでしょう。だって、リングの中が見れなくなるのに、お金を払う意味ってなくなるからね。

 また、ツイッター情報では、ある方はコーナーの照明具の前に急遽席を作られたため、リングが見えづらい状態だったらしい。私は似たようなことを、全日本プロレスでやられたことがあります。こういうのって、団体に余裕がないから起こるのでしょうね。折角、席が売れるんだから、観客の見やすさよりも席を増やす方がいいという判断なのでしょう。そのときの売上という面では間違いではないですが、そういう待遇をされた観客が次をまた見に来るという確率はかなり下がりますよ。トータルした売上という面からは間違った対応かもしれません。そういうことを考える人がいないのは、団体としては危険なことですし、何より観客に対して不誠実です。

 立花選手はキャラ変更があってからずっと「ああん?」と言ってますが、疲れないのだろうか。それが心配です(笑)。

 最後に、リングアナを務める櫻田愛実さんは、ネットで見る写真や動画よりも6億倍かわいかったことを報告しておきます。周りも、あのリングアナの人かわいいと言われておりました。

ハローグッバイ

なんとなくdisってるかもしれませんが、気に入ってるんですよ、パンフレットも買ったし。

 


 主役の女優さん二人の演技がよかったし、撮り方もうまかったと思うのですが、どうも全体的に物足りないというか、何かが欠けているような感じがしました。そう感じてしまったのは、登場人物の描き方や設定がステレオタイプ過ぎるし、行動が予定調和過ぎるというのもあったと思います。それから、80分という映画としては短い部類の時間なのに、テンポが悪かったように思った部分も、そう感じてしまった要因だと思います。

 おそらく低予算で、時間もあまりない中で撮影していたと思うのですが(本来、そういう事情が観客に可視化されてしまうのってどうかなって思いますけどね)、その割にはと書いては失礼ですが、いいショットがかなり撮れていたと思います。

 製作陣は、映画的な描き方、撮り方、見え方には結構丁寧に取り組んでいるなという印象ですが、お話を面白く(観客が楽しめる、のめり込める)する部分に関してはかなりおざなりだったように感じました。どちらにも注力する資源がなかったので集中と選択をした結果、なのかもしれませんが。

 最初にも書きましたが、悪くはない映画なんですが、何かが足りないというか、欠けているものがあるんじゃないのかと、強く感じました。それが何かは自分でもよくわからないのですが、わかれば大儲けできそうな気はします(笑)。

 

全日本プロレス観戦(横浜・東京・大阪)

 全国各地で全日本プロレスを観戦してきましたよ。

 まずは、9月10日(土)に行われた横浜ラジアントホール大会から。またこの会場に来るとは思ってもいませんでした。両国大会後、王道トーナメント前の大会として、位置付けは少し微妙ではありますが、「YOKOHAMA TWILIGHT BLUES」と名付けられたのに現されるように、通常のシリーズとは少し差別化した全日本プロレスを見せるという主旨での大会だったと思います。

 前半三試合がシングル、後半三試合がタッグの試合と分けられた大会でしたが、どの試合にも、全日本プロレスのキャッチフレーズである「明るく、激しく、楽しい」プロレスの味が染み込んでおり、素晴らしい大会になったと思います。客入りについては、前回観戦(1年前)よりもちょっと少ないよなとは思いましたが、私の中では横浜ラジアントホール大会はクオリティが高くなる大会というイメージが定着してきています。

 特によかったのが、WRESTLE-1 CRUISER DIVISIONの王者である吉岡世起選手と中島洋平選手のシングルでした。吉岡選手はクルーザーの王者になったばかりで他団体の選手には負けられないし、中島選手は自団体の興行で無様な試合は見せられないということで、お互いの意地をぶつけた好勝負となりました。中島選手はこういう戦い方ができるんだから、普段の試合でもこういう面をどんどんと出していってほしい。社長が許さないのかもしれないけど。

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 両国大会で世界ジュニアのベルトを落としてしまったTAJIRI選手と、重鎮の渕正信選手のシングルも、予想以上に(失礼)盛り上がった試合となりました。そんなにお互い技を出し合ったり、大きく動きあったりしていないのに、展開は盛り沢山で、こういう試合があるから大会に幅が出て、他の試合も引き立つのかなと思いました。

 大会の締めは宮原健斗ショー改めNEXTREAMショーで。野村選手と青柳選手が楽しみながら、宮原選手のパフォーマンスに乗っかってるっていう感じで、微笑ましくなりました。こういう笑顔で観客に帰ってもらうという試みは、プロレスではマニアが受け入れなかったりして難しいかもしれませんが、個人的にはどんどんと続けていってほしいところです。

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 続いては、9月12日(月)に行われた後楽園ホール大会を。この大会から王道トーナメントが開幕ということで、まずは出場選手による入場セレモニーが行われましたが、ジョー・ドーリングはボイコット。不穏を匂わせます。

 王道トーナメント一回戦各試合が注目なのは勿論のこと、諏訪魔青木篤志組VSジョー・ドーリング&佐藤光留組の現エボ軍対元エボ軍の対決も、大きな注目を集めていたかと思います。その試合は、ゴング開始前の諏訪魔選手への奇襲攻撃からジョー・ドーリング選手が一人で暴れて、さらにパートナーである佐藤選手をも攻撃し、4分足らずで青木選手を料理して終了。ジョー・ドーリング選手のイライラというか、大きな不満の発散を目の当たりにしました。迫力ありました。

 王道トーナメントというか全日本プロレスに初参戦となるヨシタツ選手は、試合巧者であるTAJIRI選手と激突。WWEから復帰後の新日本プロレスでの試合でしかヨシタツ選手は知りませんが、今回はTAJIRI選手がうまく引っ張ったなという印象。体は大きいだけに、相手選手が引っ張れる力量があると、全日本プロレスでは映えるかもしれません。

 ゼウス選手と崔選手の戦いは、一年前の横浜ラジアントホール大会での激闘が凄まじかったし(あの試合でゼウス選手は大きく株を上げたと思います)、前日の公開記者会見でも一触即発な状態となっていたりと、お互いに好敵手、手が合う相手と認識している同士でもあり、ファンの期待値もかなり上に置かれていたと思いますが、それを裏切ることのない好勝負を見せてくれました。この二人でしか見せることのできない試合だったと思います。

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 メインは宮原選手とKAI選手のシングルマッチ。今年のチャンカンでも戦っていますが、この二人も手が合う者同士の対戦で、メインに相応しい、三冠戦だと言ってもいいくらいのクオリティの高さでした。結果的にKAI選手は宮原選手に連敗してしまいましたが、今後の逆襲に期待したいです。もっと自由になっていいんだよとKAI選手には伝えたい(笑)。つか、雁之助クラッチ全日本プロレスでも解禁してくれよー。

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 大会の締めは勿論、全日本プロレスのエースであり顔である、三冠王者の宮原選手でした。私はこのパフォーマンスが見たいんだよ。これで、笑顔で帰れるし、また観戦したいと思うんですよ。

 最後は地元大阪エディオンアリーナ第二競技場での大会を。王道T二回戦二試合と、世界ジュニアの防衛戦が組まれた大会となりました。席(列)がこれまでよりも間引きされていたりして、後楽園ホール以外の集客には実は苦戦してるんじゃないのかな。横浜もほぼ満員とはいえ、席数は以前観戦したときよりも少なかったですし。

 それと、9.16北本大会でもそうだったらしいのですが、大会半ばでの休憩がなかったのです。台風の影響とかで観客に配慮した結果(帰りの交通手段の早めの確保?)なのかもしれませんが、それならそうできちんとアナウンスした方がよいと思います。試合時間が短いものもあり、手抜きだと思われてしまいます。そういう意味では全日本プロレスはきちんと観客の方を見るということがまだ不得意な団体なのかもしれません。厳しいことを書きますが、今までそうやって運営してきて、倒産寸前まで追い込まれたりしたでしょうに(前の運営会社は休眠状態みたいだし)。

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 大会は休憩時間がなかったこともあり、約2時間6分程度で終了しました(そのうち、宮原健斗ショーは10分くらいだw)。ただ、確かに短い試合もありましたが、どの試合も面白かったですし、セミファイナルのゼウス対石川修司、メインの宮原健斗ヨシタツはかなりの熱闘、好勝負でした。

 OKDこと岡田選手の気迫も素晴らしかったです。まだ、それがきちんと色々なものに連動していないもどかしさはありますが、存在感は既に十分で、しかもまだ新人ですからね。長い目で彼の成長を見れると思うと、楽しみで仕方がありません。

 ウルティモ・ドラゴン選手とビリーケン・キッド選手の世界ジュニア戦は、どうも二人の相性が悪いのか、噛み合っていない、なんとも乗り切れない試合でした。悪くもないんだけど、よくもないというか、二人ならもっと素晴らしい試合ができたんじゃないのかなって思ってしまいました。

 セミのゼウス選手と石川選手は、シングルは初対決なのかな。二人とも真正面からぶつかる激闘で、ゼウス選手はこういう試合をさせると凄く光る素晴らしい選手になったと思います。試合後、勝者の石川選手がゼウス選手に握手を求めましたが、ゼウス選手はその石川選手の右手を叩いて退場。諏訪魔選手は石川選手に握手を要求してフラれ、石川選手はゼウス選手にフラれと、三角関係が出来上がってしまった模様(違うw)。

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 メインは、ワールドフェイマスのヨシタツ選手を、宮原選手がどう活かすのかというのがポイントでしたが、ヨシタツ選手をきっちりと持ち上げ、その上で勝利するという、エースとしての試合を見せ付けられました。ヨシタツ選手は、この調子ならこのまま継続して全日本プロレスに参戦してみるのも面白いと思います。以外と合ってるんじゃないのかなー。

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 大阪大会も勿論、宮原健斗リサイタルショーで幕を閉じたのは言うまでもないでしょう(笑)。

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Triple Crown #15

THE UNCROWNED / Amiliyah / シェーンベルク / (O.A)VELATRIA

 THE UNCROWNEDの1st CD『REVIVE』の完全再現ライブ(しかもバンドにとって初の60分のライブ)ということと、よく目にする「吉祥寺クレッシェンド」というライブハウスで行われるということ、そして、この期間は某新興宗教(マジでそんな感じw)のイベント(じゃなくて集会だな、あれはw)のために東京にいるということで、種々の条件がうまい具合に揃ったので突撃してきました。

 吉祥寺クレッシェンドですが、住宅街の普通のハイツっぽい感じのビルで、中に入ってみてさらに驚いたのが予想よりもかなり狭かったことです。勝手に300人は入るところだと思い込んでいました。実際には100人も入らないでしょうか。大阪の西九条ブランニューと同じくらいかな。アメ村のキングコブラや、名古屋の今池スリースターより小さいです。

 そして、最初からかなりの苦言ですが、質が低いライブハウスでした。店員の質も低いし、音響も場所によって違って聴こえたりと狭い箱の割には何も考えらえてなかったり。

 店員の質で言うと、受付にかかる時間が長かったり(途中から改善されましたが)、満員なのに客を客とも思わない対応で自分の都合で押し退けて(いつもの自分の動線を頑なに守っているのかな)通ろうとするし。周りに目を配れよ。特にロングの金髪の女性店員さん、あなたですよ。反省して、今後は改善してください。上から目線ではなく、人として当たり前の行動ですから。できないのなら、無人島にでも行ってください。

 音響の点については、ボーカルが特に悪かったというか、今回は偶然か女性ボーカルのバンドばかりで、それが原因だったのかどうか不明ですが、繊細に歌われるような箇所の強弱や波みたいなものをきちんと捉えてきれていなかったようです。バンド全体の音にマスキングされてしまったりしてましたし。

 ということで、バンドごとの感想を。

 まずは、オープニングというかトップバッターのVELATRIAから。平均年齢19歳のバンドということですが、演奏がうまい。若い割には高いレベルで手堅いというか。逆に若さでハジけていないという言い方も可能ではありますが、音のまとめ方とかを含めて、相当練習してるような印象を受けました(練習してるかどうかは不明ですw)。特にギターソロのプレイと音色がよかったです。ギターソロ大好きな自分としては、かなりの好印象でした。

 なので、シングルCDを買ってしまいました。アルバムがあっても買ってしまっていたことでしょう。曲もいいんですよ。ぶっちゃけ、シングルの曲よりもライブではいい曲を演奏していたような(笑)。ボーカルがもう少し声量を増して、自分の声をもっとコントロールできるようになれば、さらに凄いことになりそうですし、そうなるような気がします。

 二番手はシェーンベルク。CDを買うだけ買ったんですが、まだちゃんと聴いてなかったのでライブを楽しみにしていたのですが、ギター、特にソロにキレがなかったり、バンドの演奏もダンゴになってるような感じで、ゴチャっとしている印象でした。

 三番手はAmiliyah。うーん、見た目とか演出は頑張ってるとは思うけど、それが外に向いてないというか、内輪向けに終始しちゃってるような。それをどう外向けに出すのかっていうところまで思いが至っていないというか。いや、付いてこれる人だけ付いてきてっていうことなのかな。それは悪いことではないけど。でも、スベってたなー。世界観の設定もよくある厨二病全開なものだったし。人間界とは違う世界なのに、どうして人間的な感情が支配する世界観になってるんだよ。

 シェーンベルクにしてもAmiliyahにしても、音楽以外の表現方法も含めてのシアトリカルな世界観でのステージを行いたいのなら、ライブハウスは場違いな気がします。場違いというか、合ってないというのが合ってるかな。これくらいのバジェットでやっても映えないと思いますし、表現の場を音楽という枠に拘らなくてもいいのになって思いました。

 トリはTHE UNCROWNEDです。前回の今池スリースターでのライブを最後にベースのNaoki氏が脱退。今回からサポートとして、ElupiAのベースプレイヤーであるMats氏を迎え(ドラムは松崎氏が続投)、新生THE UNCROWNEDとしての初めてのライブともなりました(このメンバーで新シングル「TEARS」のMVも収録みたい)。

 前任者のNaoki氏のときの演奏と比べると、重みと安定感が増したように思います。逆に、スリリングさと派手さは薄くなり、軽めだからこそすんなりと入ってくるようなPOPっぽさはなくなったように思います。どちらがいい悪いではなく、大きな特徴が変化したということです。個人的に想像以上に印象が変わったなと感じました。勿論、THE UNCROWNEDとしての範囲内ではありますが。

 誤解を恐れずに言うなら、曲調は無視して、LAST AUTUMN'S DREAM(マルセル・ヤコブがベースを弾いてる時代限定です)からMR.BIGに変わったような感じです。感触的に。Naoki氏はマルセル・ヤコブ系に近く、Mats氏はビリー・シーン系に近いという感じで、その両者の違いが演奏にも大きく出ているように思いました。Naoki氏もかなりのテクニシャンでしたが、今回のMats氏も負けず取らず凄いテクニシャンです。まだまだこんな凄いベースを弾く人がたくさんいるんだなぁ。私もこんな風にベースが弾けるような人生を送りたかった。

 アルバムからの全曲を今回演奏しましたが、私が1stの中で一番好きな曲であり、今まで一度も演奏していなかった「BLUE MOON」が聴けて嬉しかったです。アンコールは、中森明菜さんのヒット曲「DESIRE -情熱-」でした。SHAL姉さんのボーカルは憧れの中森明菜さん系の情念系にどんどんと近付いてきていて、これからもどんどんと突き進んでほしいと思いました。自分はまだまだ下手だとおっしゃられていましたが、かなりの速度でうまくなっていってると思います。確かにまだ完成されてはいませんが、完成されていないことを魅力にする力があると思います。

 10月に発売されるシングルが楽しみです。11月のライブが一週間早ければ参加できたのになー。残念です。

 THE UNCROWNEDの演奏から想像したのですが、今回のライブの音響のセッティングって、THE UNCROWNEDというかSHAL姉さん向けだったので、その他のバンドのボーカルには合わなかったのかな、と。繊細に歌うような部分はよく聴こえなくなったのはそのせいなのかな、と。VELATRIAのボーカルの人は、SHAL姉さんに近いというか、情念系の部分も少し持っていたので、まだよく聴こえたのかもしれません。

パターソン

disってません。褒めちぎってます。

 


 映画の監督が誰かというのは、私にとってはそれほど重要じゃありません。映画が監督のものだなんて思ってもいないし(そういう映画もあれば、そうじゃない映画もあるし、普遍的にそう捉えるのは間違っているという考えです)。でも、この映画の監督であるジム・ジャームッシュは、私にとっては別格なのです。

 映画は監督のものではないとは思ってはいますが、好きな映画監督はいます。ジム・ジャームッシュ小津安二郎、ジャン・リュック・ゴダールの3人です。勿論、彼らの作品が全て好きというわけではないですが(特にゴダールだよw)、彼らの世界観というか、作品感というか、感触みたいなものが大好きなのです。それは私にとって、ジム・ジャームッシュから紡がれた流れなのです。

 ジム・ジャームッシュが大好きになって、彼が影響を受けたのが小津安二郎ゴダールだと知って、彼らの映画を鑑賞しました。小津安二郎の映画(『麦秋』でした)を初めて観たときは、「ジャームッシュじゃねーかよ」(笑)と思ったくらいです。ゴダールについては、元々ヌーベルバーグの作品群が大好きだったので、あー、この映画はゴダールが監督していたのかーって感じでした。ジム・ジャームッシュの監督した映画のちょっと破天荒になりかける部分や、なんとなく流れる日常の底にある不安定さというのは、ゴダールの影響がかなり強いような気がするのです。

 ということで本作ですが、これまでたくさんの映画を観てはきましたが、映画の魔法にかけられるというのは、こんな感覚なんだっていうのを初めて知りました。

 リリカルで(詩を題材にした映画だから当然ですが)、マジカルで、どうしてジム・ジャームッシュはこんな映画を撮れるんだよって。こんな素敵な映画を撮れるなんて。羨ましい。

 あ、ゴダールと言えば、初期のゴダールと後期のルチオ・フルチはかなり似ていると思います。作風もそうだし、展開もそうだし(ハチャメチャなところねw)、整合性とか考えてもないところだったり(でもゴダールの映画は物語の展開的には整合性が必要ないように作ってると思う)、それから世界観が。と、何故かゴダールの話で締めるのでありました。

 

君の膵臓がたべたい

この映画のネタバレだけではなく、ワンダーウーマンネタバレすらちょっとしちゃってます。

 

 

 

 


 タイトルから察して、ゾンビ映画とかそういう系統の映画かなと思いつつ、邦画のゾンビ映画ってつまんないものがほとんだしなー(言っちゃったよw)、どうしようかなーと悩みつつ、私自身が急性膵炎で緊急入院したことがあったり(初めての入院でした)、知人が膵臓癌で亡くなられてしまったということもあったりして、「膵臓」という単語には敏感にはなってしまっているので、どうにも気になるのなら鑑賞しようと思い立ち、公開から1か月ほど経ちましたが、やっと突撃してきました。いやー、俺の涙腺を刺激するなよ、攻撃するなよ、バカヤロー、でした。

 ヒロインが余命幾ばくもない青春モノは最近は幾つかあったりして、私が観た映画についてはどれも面白く鑑賞させていただきました。この映画もご多分に漏れず傑作だと思いましたが、鑑賞後の余韻に浸っていると、原作未読ではありますが、この映画が面白かったのは元々のお話による力が大きいのかなと。最近、全く小説は読んでないのですが、この原作は読んでみようかな、なんて思っています。

 他の似たような映画との違いは、ヒロインは病気で死ぬのではなく(劇中でも語られるように、余命を全うするのではなく)、連続通り魔に襲われて死ぬ(殺される)ということです。映画の最初の方でそういうネタ振り(伏線)はありましたが、まさかこの系統の映画でそんなことはしないよなって思っただけに、ちょっと衝撃が強かったです。

 ヒロインの浜辺美波さんは、親父キラー(日本の親父限定だと思いますがw)になる素質満々です。きっとなられることでしょう。ちなみに、ワンダーウーマンはゴッドキラーです。

 実際にこういうヒロインが私の近くにいたら、私はウザいと思って、かなり距離を置いてしまいますね。たとえ外見が浜辺美波さんであっても。

 小栗旬が結構いい役者になってきているような気がします。少なくともこの映画で銀さんの面影はなかったですが、なんとなーくルパン三世の面影はあったように思いました。

 そして、ガム君。使える、というか、素敵な奴。まさかのヒロインの親友と結婚という結果とは。つか、高校生時代と現代の役者がシンクロしてないだろ(笑)。「ガム食う?」というセリフが脳裏から離れません。そして、いつも主人公に「ガム食う?」と尋ねて主人公が断ることによって単なる挨拶レベルになっていた行動が、終盤で主人公がガムをもらったことに面食らう場面が最高ですよ。凄くいい関係性の描き方だったように思います。

 観ている間は、現代版の小栗旬が孤独な感じで描かれているので、ヒロインはやはり膵臓の病気で死んだんだろうなっていうのはわかるのですが、もうお話がグダグダになってもいいから、実は今も生きていて、主人公と結婚していましたっていう内容でもいいや、っていうか、そういう結末であってほしいとさえ思ってしまいました。

 つか、12年間も他人から託された遺書を図書館の中にほっとくなよ。って言っても、あることさえ知らなかったんだから、しょーがないよね(笑)。それにしても、よく12年間も誰にも見つからずにいたよなー。

 劇中で、「真実か挑戦ゲーム」をしていますが、truth or dareっていうゲーム(遊び)は米国映画ではたまに出てきますが(そういう同名のホラー映画がありましたねー。http://ryonryon.hatenablog.com/entry/2012/05/19/101421)、日本でもやってたんかーって思ったけど、なんかとって付けたような感じがしました。