※かなりネタバレしている上に、全力でdisっています。
公開初日に観てきました。えぇ、前回もかなりdisりましたが、今回もdisります。ただ、前回よりかは、アニメ部分とCG部分の融合はマシになってると思いますし、お話自体は元々面白いので、原作を読んでる方はそれなりに楽しめるとは思います。
大きな展開は原作通り進むのですが、細かい話や描写を端折ったりしています。それは悪いことではないですし、全部を映画化するなんて無理なのは承知ですが、その端折り方というか、切り方にセンスがないというか、なんでそこなの?って気持ちが、どうしても拭えないのです。
例えば、ガッツが鷹の団を抜ける時のグリフィスとの対決も、意外とあっさり目な描写なんですよね。原作では、グリフィスはまだまだ剣術でもガッツよりかは少しは上だという判断であり、ガッツをあまり傷付けずに倒す方法を脳内シミュレートするという描写があります。これは、ガッツは既にグリフィスの想像以上の強さを持っていることを現していると同時に、ガッツがグリフィスの運命の外に出る存在であるかもという意味合いを持つ(この時点ではまだ因果律の流れに飲み込まれてますよね、ガッツは)、大変重要な部分だと思うのですけどねー。
その代わりに、ドルドレイを攻略した後の祝勝会の場面が長くなっていて、そこで、ガッツ、グリフィス、キャスカとの関連性を描写しているのはうまいというか、親切過ぎるだろって思ったんですけどね。ただ、原作通りにせずに、あの場面を長くすることを、どれだけのファンが望んでいたのかを商業映画なら考えないとね。僕は、原作を変えてまでやるほどは効果的ではなかったという意見です。
ボスコーン将軍との対戦も、ガッツの強くなりたいという目標が人間相手ではないということを、ゾッドを登場させることによって示していると思うのですが、結局ゾッドは登場せずに、普通の逆転勝ちな展開になっちゃってるし。ただの強いだけの兄ちゃんになっちゃってますよーん。
コボルイッツ家のアドンさんの出番が多過ぎるのもねー(笑)。いや、いいんですよ、いいんですが……。
つかさ、次回は蝕っぽいんだけど、尺的な都合でエンジョイアンドエキサイティングはまたカットされるんかなぁ。あかんやろ、あれ、カットしたら。観たいんだよ、それが一番観たいんだよ。
あ、祝勝会にファルネーゼ(多分)が一瞬出たのと、ガッツが鷹の団を抜けて街から去って行く途中の橋の上、旅芸人一座の荷馬車とすれ違うのですが、その中にパックがいて、まだお互いの存在を知らないままっていう場面はよかったですね。