悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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きっと ここが帰る場所

ネタバレするは、かなりdisってるわですが、僕はこの映画は大好物です。




デビッド・バーンは知らないし(デビッド・トーンは大好きだったけど)、ショーン・ペンもマドンナの元配偶者だよね?程度の知識しかなかったんですが、映画館に行く度に繰り返し流れる予告編に洗脳されたのか、なんか間の抜けた曲のフレーズが頭から離れなくなってしまったので、仕方がないので観に行ってきました。って、こんなこと書いたら怒られるだろうけど、僕にとっては事実だからしゃーないんですよ……。

僕は大好物です、この映画。個人的にはごっつ面白かったです。が、人に勧められるかと言えば、無理かなぁ。

ショーン・ペンの無気力なのに(役柄ですよ)観客を引きずり込むオーラというか演技力と、演出、撮影の素晴らしさは突出しているんですが、それらがうまく溶け込んでないというか。映画を観たというよりも、短編映像集を観たって感じなんですよね。いや、写真って感じかな。ロードムービーとは感触が違うなぁと僕は思いました。

そして、この映画、実は全く中身がありません。空っぽ。それもそのはず、主人公自身が空っぽな奴なんだから仕方がないんですよ。それを、この映画の中での旅を通じて、詰め込んで行くっていう道程を描いているんですから。

この映画の嫌みなところは、わざとわかり難く作っているところと、本当は意味なんてないのに意味があるよっていう作り方をしているところですね。似非インテリな人はコロっと騙されることでしょう。所謂アート系の暗黒面なわけです。アートという名の下でコソコソと神様ぶってるというかね。

あかん、かなり今回はdisりまくってるけど、もう一度書きますが、僕はこの映画は大好物です。大好きです。面白かったです。

映画の根底というか、ショーン・ペンの存在(というか役ですね)が一層目にあって土台を構築してて、それは最後までずっと変わらないんだけど、その上に乗っかる二層目がね、中盤以降コロコロ変わるんですよね。それについていけるかどうかでも、好き嫌いかがはっきりと分かれてしまうのかなとも思います。

ショーン・ペンが演じる主人公を通じてその他の登場人物を描こうとしているのに、その主人公の自分探しの旅であるというところも、話に奥行きを与えるんじゃなくて、無駄な難解さを与えてしまっているんですよね。大筋自体は単純なのに。