悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

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ユナイテッド -ミュンヘンの悲劇-

※ちょっとネタバレしてますし、ちょっとdisっています。




1958年に、イングランドのサッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドに起きた悲劇を基に脚色された映画ですが、大変素晴らしい内容だったと思います。英国では、スペシャルテレビドラマとして製作されたようです。

最初の雪の中に血が滲んでいる場面では、ホラー映画が始まるのかと一瞬思ってしまうほどでした。あの場面は印象的でしたし、中盤に起こる事故の場面に対しての伏線として、かなり効いていたのではないでしょうか。僕は、蝕が起こることを知っていて読むベルセルクみたいな気持ちで観ることになってしまいました。恐らくは、現実にあった物語であるということが頭の中にあったからこその反応だったのでしょう。

物語は、選手のボビー・チャールトンとコーチのジミー・マーフィーを中心として展開していきます。飛行機事故という悲劇へと突き進むのと歩調を合わせるかのように、最初の時点ではまだレギュラーになっていなかったボビー・チャールトンの成功を描いていくことで、事故の悲惨さと選手ら関係者達及び犠牲者の方々の痛ましい気持ちも効果的に画面に映し出しています。

サッカーの歴史に名を刻む程の名選手となったボビー・チャールトンのネームバリューは大きいのか、物語の展開的にはコーチのジミー・マーフィーを軸としているのに、映画の流れ的にはボビー・チャールトンが主人公になっているので、両者及び当時の背景や、事故後のそれぞれの展開が薄味になってしまったのが残念です。終盤前にスタミナ切れしたって感じですねー。どちらか一方を軸として展開させ切った方(というか、ボビー・チャールトンを中心に展開させ切った方)が、よりダイレクトに悲劇からの再生を描けたと思います。

そうそう、悲劇からの再生の描き方が、ちょっと淡白というか、あっさり風味だったなぁ。

あっ、ちょっとdisちゃったけど、丁寧な演出だと思いましたし、役者もよかったと思います。コーチのジミー・マーフィー役の人が、『フライトナイト/恐怖の夜』のヴィンセントさんだとはわからなかったでごわす。