悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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漆黒の闇で、パリに踊れ

ネタバレしてますし、disっていますし、ほんまにこの映画を観たんかと思われるかもしれません。




いきなりニカウさんが登場してビックリしましたよ。お亡くなりになられたとばかり思ってたんですが、パリの警察にいつの間にか入ってて、しかも警部になっていたとは。この映画は、夜のパリの街を舞台に、ニカウさんが、ちょっと違法スレスレな店を運転手付きで一晩中廻って過ごす様を描写したものです。

この映画でね、ニカウさんがもうね、タバコをスパスパ吸って、ポイ捨てしまくってるんですよ。そりゃ、パリの街は汚いとか言われるよ……。それに、ちょっとだけ吸ったタバコをすぐにポイ捨てするから、勿体ないなぁって思って、映画に集中出来ませんでしたね。

そんなことしてるから、ニカウさんは内務調査局に目を付けられ、不正警官だと思われてしまってるんですよね。まぁ、実際に、不正してるわけですけどね。袖の下もらったり、親友の夜の店の経営者の息子を不起訴にしたりとかで。

この夜に初めて付いた運転手さんが、実は内務調査局のお偉いさんだというのはすぐにわかるんですが、この映画では徐々に実は違うのかなと観客に思わせていく手腕はよかったと思います。

映画は、唐突に物語が始まるって感じなので、最初はちょっと付いていけなかったんですよね。なんかの続編とか後編みたいな感じで。もうちょっとジリジリとした緊迫感というか、雰囲気を期待していたんですが、ニカウさんが行ったり来たりするだけで落ち着く暇がなくて、それがジリジリとした緊迫感に結びつかなかったのは意図的なのかどうかわかりませんが、残念だったなと思います。

パリ(フランス全体なのかな)の事情をもっと詳細に知っていたら、もっと楽しめる映画だったのかもしれません。パリの夜景はごっつよかったんですが、人間関係や状況把握がやっと掴めてくる中盤以降は、同じような展開ばかりで退屈してきたのも事実でして、そのあたりの工夫をもう少ししてくれてたらなぁと思いました。

ラストはなかなかよかったです。結局、内務調査局に逮捕されるニカウさん。班長が直々に尋問するとか言われて、朝の7時15分頃からお昼過ぎまでずっと待たされて、やっと班長が来たと思ったら、運転手のお姉さんだったというやっぱりねなオチでしたけどね。お姉さんもニカウさんと一晩行動を共にして、業務内容も考えて少しの停職期間で処理しようとしますが(ある意味職権乱用)、ニカウさんは結局辞職して、裏切って内務調査局に自分を売った親友を横目に去って行く姿はかっちょよかったですね。

まぁ、渋いニカウさんが大好きという方にはお勧めです。