悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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007 スカイフォール

ネタバレしてますし、評価も高いようですがかなりdisっています。


007、ジェームズ・ボンドと言えば、僕が真っ先にイメージするのはロジャー・ムーアなんです。小さい頃は、テレビでよく観ました。最初にロジャー・ムーアを観ていたので、ショーン・コネリーのボンドですら違和感が未だにありますし、ロジャー・ムーア以降の007映画は観たことがありません。そんな奴がなんでこの映画を観に行ったかというと、まぁ、映画ファンの中でかなり評判がよかったからなのです。

予告編は散々観たのですが、あんましピンと来なかったのが正直なところです。その自分の感性を信じていればよかったのに……。

冒頭のアクションから飛ばしまくっていて、これはかなり面白いんじゃないか、なんて思いました。よかったよ、この映画観に来て、とさえ思いました。オープニングも最高でした(歌もね)。でも、よかったのはここまでで、後は下り坂を降りていくだけでした。

アクションは、ほんまに素晴らしかったです。ロケーションもよかったと思います。でも、その合間の話が面白くないというか、退屈というか。そして、時間が長い。もっと端折ってくれたら、それなりによい映画になったと思うのに。

上海とかマカオの場面はカットしてもよかったと思うんですけどねー。007映画だから、別の国の風景も入れてゴージャスにってことだとは思うんですが、現代的にリニューアルしてるんやったら、そういうところもリニューアルしたらよかったように思いますね。

ダニエル・クレイグがボンドになってから三本目ですが、前の二本も観ていないと話の前提が掴めないのかもしれません。だって、作戦失敗して、挙げ句に仲間に撃たれて(Mの命令ですが)川に落下し、そのボンドを助けた女性といい感じになりつつも、なんかやさぐれてて、能力も落ちててっていう設定なんですが、冒頭から一緒に行動してた仲間よりも能力高いっていう演出なのに、それを派手なアクションで観客に提示しておいて、ボンドはもうダメって思えっていう方が強引過ぎませんか。それやったら、あの仲間は必要ないキャラだったと思いますね、少なくともこの映画では。対比がうまく活きてないんですよ

ところどころボンドの能力の衰えの経緯が、長い時間の割には描き方が不十分だから、ノレなかったんですね、僕は。

最終的には、ボンドは恐らく往年の能力を取り戻すんですが、その切っ掛けが気力の充実というか使命感の全うっていうのは、よかったのかどうなんか。取り戻していく過程の描写もチグハグでしたよね。アストンマーチンを木っ端微塵に破壊されたのが明確なトリガーだというのもね(違)。

ダニエル・クレイグがかっちょええと思えないのも、楽しめなかった要因です。ガニ股気味な立ち姿が、僕がイメージするボンドではないんですよね。悪人顔だし(笑)。女好きというボンドの固定設定も、なんかダニエル・クレイグには似合わないというか……。

イングランドを守ることが使命だと言うけど、スコットランド出身なんですよね、ボンドは。うーん、そこはどうなんだろう。

Mも結局は助けられなくて死んじゃうし。結果的にボンドは救えなかったわけだし。怪我はしていたけど、Mの死亡の描写も唐突でしたよね。そういう小さな出来事の積み重ねがきちん整理されてなかったっていう印象しか残ってないなぁー。

ダニエルと言えば、僕にとっては家が舞台っていう固定イメージが付きそうな感じです(違うダニエルも入ってますが)。生家(星が落ちてくるような夜空なのでスカイフォールっていうんかなー)はいい雰囲気でしたねー。いやー、ああいう田舎の大邸宅って、電気、ガス、水道とかちゃんときてるんかなっていつも思っちゃいます。映画とは関係ないですね……。

007をリニューアルというかリブートというかリザレクションする意味がわかんねーというか、ほんまにそういう意図ってあったんだろうか、この映画に。007に拘らなくて、1/3くらい時間を短くすれば、単純に素晴らしいスパイアクション映画として楽しめたのにという気持ちばかりが募ります。そうしたら、映画自体の企画も通ってないでしょうけどね(げふんげふん)。

あっ、ジョージ・レーゼンビーのことをすっかり忘れてたよ。orz