ネタバレはそんなにしてませんし、disってる?ってわけでもないのですが、disっている、のかな。でも、悪くはない映画ですよ。ボクとは思想が違うっていうだけで……。
2014年1月12日追記
予告編でかなり気になっていて、評判も上々のようでしたので、物凄く期待値が上がった危険な(笑)状態での鑑賞となりました。
全体を通しては、悪くない映画、というか、いい映画だったと思います。適度に笑えて、適度にホロッとこさせるような内容で。
冒頭から、いきなり警官を車で轢く展開なわりには、ほのぼのとした空気感に包まれていましたしね。
堀北真希さんが年齢を重ねていったら、余貴美子さんになるんだろうなぁっていう自然な感じはよかったです。余貴美子さんの役(母親)が若い頃は、堀北真希さんに似ていたという設定も違和感はなかったです。
松田龍平氏の演技も、彼の新境地ではないのかなと思えるような(言うほど彼の演技を全て観ているわけではありませんが)素晴らしいものでしたし。
ただ、個人的に、拒否反応ではないのですが、ちょっと自分とは合わないなと思ってしまったんですよね。受け入れ難いというかね。
ボクが受け入れ難いと思ってしまうのは、幼い頃に捨てられた子供でも、誰もが母親(というか親ね)に会いたいものだっていうステレオタイプな思想に無意識にでも帰着しようとしているところなんですね。少なくとも、ボクはそうじゃなかったから。両親がいないという(ボクは顔すら知らない)環境ではあったけど、会いたいなんて一度も思ったことがないですし。
この映画を観ていて、あぁ、製作陣(この映画の場合は監督兼脚本の人かな)は普通の家庭に育ったんだなぁと感じましたし、対岸の火事的視点から一歩も踏み出してないのがわかるんですよね(追記:監督の実体験を基にしているらしいです。えっ……)。
それが、かなりボクには抵抗となって、心に壁を作ってしまいました。この映画が悪いってわけじゃないし、ボクの期待値の持って行き方の違い、まぁ、よくあるボタンの掛け違いっていうやつでしょうか、そういう状態になってしまったという不幸な出来事なだけなんですけど。
どうしても、「ばくこ」さんと読んでしまうボクは、小津安二郎チルドレンです(え)。