悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

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SARAH サラ

もうネタバレしまくってるし、disりまくってますよ。久々にエンジン全開でdisってる感じです。


シネ・ヌーヴォXにて鑑賞


映画『SARAH サラ』公式サイト



原題:GUARDIAN
監督・脚本:Helfi C.H. Kardit
出演:Sarah Sanguin Carter(as Paquita)、Dominique Agisca Diyose(as Sarah)、Belinda Camesi(as Marsya)、Naomi Zaskia(as Thalia)、Nino Fernandez(as Roy)、Tio Pakusodewo(as Oscar)ほか


 最初は日本版のポスターを観たんですよ。おおお、面白そうな映画とちゃうんけーって思いました。暫くして、偶然にもネットで予告編を観る機会が訪れました。「えっ、ちょっとアクションが微妙。っていうか、イヤな香りが漂ってきたんですけど」っていう状態に。

 でもね、やっぱし、観なくて後悔するより、観て後悔した方がいいじゃないですか。はい、観なくて後悔した方が良かったです。

 酷い。とにかく酷い。設定とかお話とか、もう何も考えてないやろって感じ。センスのない製作陣が作った映画の見本としての価値しかないですよ、これは。

 あらすじを書いていきます。ネタバレ全開です。キャラ名を憶えてないし、調べるのもめんどいししゃくなので、キャラ名が本来入るところは「」で括っています。

 オープニングから、やたらブレる画作りだなって思ってたら、初っ端からタイマンバトルアクションが。おお、良い展開ではないか。タイマンになるまでのキャラクターの間抜けな行動には目を瞑ろう。そう思ってたボクは、まだこの時点では優しさを保っていました。

 ただ、このタイマンバトルアクションもカメラが揺れます。わざとやってます、これ。カット割りもあってか、何を見せたいのかよく分からないっていう映像に。

 アクションやってた二人は、多分、そこそこは動けてたと思うので、半分は固定カットにしていれば、かなりマシになったと思うのです。

 それから、話は飛んで(10年後やったw)、「主人公」は格闘技のインストラクターで、15歳か16歳(見た目ね)の「娘」も強引に鍛えています。「娘」は何者かに命を狙われるだろうと想定しての訓練なのです。それをきちんと「娘」に説明していない「主人公」は……。

 それが現実となります。「主人公」は待ってましたよってばかりに、実は用意周到なんですよって感じで、隠し倉庫(?)に置いてある車に乗って逃げます。まぁ、ここまではまだマシでした。

 ここからが、「主人公」の頭の不自由さが炸裂します。銃撃(マシンガンやロケットで家が滅茶苦茶)までされたのに、「娘」にはどうしてそうなったのか説明もしません。

 こういう展開、この映画以外でもよくありますが、こういうときはきちんと説明しないとね。報告、連絡、相談ですよ。コミュニケーションは手段であって、必ずとらないといけないものではありませんが、きちんとそれがとれていないときはとっといた方が良いですよね。

 秘密のマンションの一室(「主人公の殺された旦那」が用意していたらしい)に逃げ込んだと思ったら、「主人公」は自分のことでいっぱいいっぱいなせいで、「娘」を放ったらかし。状況を把握できない「娘」は、痺れを切らしてマンションを抜け出し「友人女」の家へ向かいます。

 「娘」のことを、ここ暫くの間、後を付けている連中がいました。実は、この人達は、「娘」の「実母」の仲間で、「実母」の依頼によって、「娘」を尾行し様子見していたのでした。「実母」は、多分、無実の罪で投獄されてるみたいです。(でも、「実母」は「ラスボスである娘の実父」の配偶者だったので、悪いことはしてたみたい)

 でね、まぁ、「主人公」が逃げてる最中に説明しなかった理由としては、自分は実の母親ではないっていう秘密まで話さないといけないからっていうことではありますが、これがまたね、これからの展開で???となるんですよね。

 「実母」は、護送中に「実母グループ」が計画した脱獄というか救出作戦で逃げることに成功します。

 その後、「友人女」の家に張り込んでいた「実母グループ」は、「娘」がそこにやって来たことを目視します。

 「実母」は、娘と一緒に国外(「実母」の故郷のメキシコらしい)へ逃亡したいという希望があって、「娘」はすぐそこにいるのに、ずっと車の中から様子見してます。えっ、なんで。

 挙げ句の果てには、「娘」を殺そうとする「殺し屋一味」が「友人女」宅までやってきて、「実母グループ」と銃撃戦を開始、そこに「主人公」が車で突入してきて、「娘」(with 「友人女」)を乗せて逃げます。

 それを追う「殺し屋一味」、それをまた追う「実母グループ」。

 ギャグかよ。

 「実母グループ」は、「娘」を逃すために体を張って「殺し屋一味」を食い止めます。いや、だから、お前ら、何がしたいんだよ。

 「主人公」は逃げる途中、「刑事の友人男性」に今の状況を相談し、なんと秘密のマンションの場所を教えるといった有様です。

 秘密のマンションの自室のドア前や廊下には、一応カメラが設置されていて、中からも外の様子が伺えるようになっています。

 マンションに突如インターホンの音。いや、あの、「殺し屋一味」の誰かさん、律儀にインターホン鳴らさんでもええやん。その様子を中からカメラの映像で確認している「主人公」。そして、そこには「刑事の友人男性」の姿も。騙されたという顔をする「主人公」。いや、緊張感がないねん、あんたには。

 ドアを開けるために、爆弾を仕掛ける「殺し屋一味」。それをゆっくり眺める「主人公」。あっ、そうか、実は嘘の部屋番号を教えてたのかって思いきや、ちゃいました。爆発する手前で、「娘」と「友人女」に逃げろの指示。もっと早く指示を出せよ……。

 なんとか「主人公」と「娘」は「殺し屋一味」から逃げますが、「友人女」は捕まってしまいます。「娘」は助けに行こうとしますが、狙われてるのは「娘」であって、「友人女」は大丈夫だよと、状況とこれまでの経緯というか、こうなった原因の説明もなしに「主人公」は諭します。

 ここで漸く「主人公」は「娘」に、自分は実の母親ではないことを告白。本当の父親は、元々人身売買やヤクの売買をやってて、今は上流階級の成功者になってて、もうすぐ大臣にもなるおっさんであることを。

 「主人公の殺された旦那」は冒頭で「ナイフ使いの女殺し屋」に殺された潜入捜査官で、潜入捜査がバレて自宅に戻ってきたけど、「ナイフ使いの女殺し屋」には自宅がバレてて、結局手負いだったこともあり殺されました(冒頭のタイマンバトルアクションです)。

 「主人公」は少し遅れて帰ってきますが(っていうか、この「主人公」はいつも遅れる。学習能力なし)、そのとき、車の中にいた「娘」がのこのことやってきたのでありました。

 「主人公の殺された旦那」が逃げるとき、偶然にも、幼い頃の「娘」(多分、5歳から6歳、見た目ねw)の「実母」が運転してきた車を、後部座席に乗っていた「娘」ごと奪取してしまったので、「娘」もセットで来ちゃったんですよね。

 つかさ、「娘」もこのちょっと前まで「実母」と一緒にいたのに、「主人公」が実の母親じゃないって分かるやろ。つか、なんで今まで疑問にも思わへんねん。

 「主人公」も、本編時間の二年前に「娘」の実の両親が誰か分かったって言ってたけど、遅すぎるやろ。つか、誰の子供かも分からないのに、勝手に連れ出して10年も育ててたんかい。

 「ラスボスである娘の実父」が「娘」を亡き者にしようとしてるのもよく分からない。過去のスキャンダルをバラしたくないって感じだけど、過去に離婚歴があって、実の娘がいて、その母親は監獄暮らしだからといって、スキャンダルになるんだろうか。あっ、なるか。でも、色々とあとのことを考えても、殺す方がリスクが高いと思うけどなー。

 「刑事の友人男性」は、「娘」の「友人女」を捕まえてて、それをダシに「主人公」と「娘」を呼び出そうと、「主人公」のスマホにMMSしますが、それを偶然にも「娘」しかいないときに「娘」だけが読み、「娘」は一人で助け出しに行きます。それを、後方から追跡する「実母グループ」。見失うなよっていう会話を交わしていますが、いや、危険やろ、そこで止めろよ。

 「主人公」はここでもかなり出遅れます。つか、あんた、「主人公」のくせに存在感がなさ過ぎる。

 港の倉庫に集まったメインキャラご一同様、派手な銃撃戦と格闘戦の末、「主人公」、「娘」、「友人女」、「刑事の友人男性」、「ラスボスである娘の実父」、「実母」が順当に生き残ります。そして、「ナイフ使いの女殺し屋」もちゃっかり混ざってました。

 最後の場面、「娘」(with 何もしなくて木片だけ持ってる「友人女」)VS「殺し屋一味の生き残り男性一名」、「実母」VS「刑事の友人男性」、「主人公」VS「ナイフ使いの女殺し屋」の三つの戦いが平行して行われます。それぞれ、「娘」、「実母」、「主人公」が、これまた順当に勝利します。

 しかーし、ホッとしたのも束の間、「実母」が「ラスボスである娘の実父」によって撃たれてしまいます。「ラスボスである娘の実父」は、とっととトドメを刺せばいいのに、ウダウダしている間に(歌ったりして上機嫌です)、「娘」が銃で「ラスボスである娘の実父」を撃ち殺します。

 「実母」はもう虫の息で、最後に「娘」が「ママー」って叫んだところで、押っ取り刀で「主人公」も到着。遅い。

 最後は、車に「主人公」、「娘」、「友人女」が乗っていて、「娘」が「主人公」の腕に手を掛けて「ママ」と呼んで終わります。

 ふぅー、疲れた。ごっつ長くなってもうた。もうね、突っ込みどころ満載ですよ。もっと設定を練ろうよ。

 「主人公」は「娘」を全力で守るなんて啖呵切っておきながら、かなりほったらかしてるし。

 「実母」は、一体何がしたかったのかさっぱり分からない。「ラスボスである娘の実父」への復讐?にしても、どうしてそうなったのかが分からないので、意味不明な行動にしか見えません。

 公式サイトでは、「実母」は「ラスボスである娘の実父」に嵌められたってこと(麻薬売買に関してみたいですが、劇中の台詞からだと)になっていますが、望みは「娘」とメキシコに帰りたいだけって、獄中では語っていたのに。

 「娘」が国外とかに行ってたら、行方不明でどこにいるか分からないという設定も可能だけど、同じ国内にいたし、「実母」と「主人公の殺された旦那」は顔見知り(擬似仲間)なんだから、「娘」が何処にいるかくらいすぐに分かりそうなもんやん。

 「娘」も、さっきも書いたけど、急に母親がチェンジしても気にならないくらい、何も考えてなかったのか。母親を忘れるくらい幼かったって感じじゃなかったし。

 「主人公」はサラという名前で(邦題もそうだけど)、トップクレジットの役者さんの名前もサラだったんですが、実はトップクレジットの役者は「実母」役の人で、それならわざわざ「主人公」の名前をサラにしなくてもよかったやんと思いましたね。ややこしいじゃん。サラという名前自体に特に秘密があるわけじゃないし。

 あっ、「主人公」は存在感ないって思ってたけど、製作側としては、本来の主人公は「実母」の設定だったのか。だから、「主人公」は実は脇役だったので、存在感もなかったのか。ラスボスにも絡まなかったし。

 「主人公」のアクションもキレがなくて、段取りをなんとかこなしてますって感じなんもねー。

 インドネシア映画ということで、台詞は字幕頼りなんですが、実は台詞では結構色々と説明してたのかもしれませんね。それでも、ダメ映画には変わりありませんがね。