悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

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忘れないと誓ったぼくがいた

ネタバレしています。




テアトル梅田で鑑賞

原作:平山瑞穂
監督:堀江慶
出演:村上虹郎早見あかり ほか

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 うーん、これは凄く良かった映画だけど、かなり残酷というか。

 少女の存在を主人公の少年は再び忘れるだろうから、一過性の苦しみなんだろうけど。それでも、忘れるまでは悔恨の限りを尽くした苦しみなんだろうし。少女の方は、忘れられた悲しみや切なさをずっと忘れずに生きていくんですからね。

 忘れることへの恐怖(一瞬なんだろうけど)、忘れられることへの恐怖(永遠なんだろうけど)。

 と、なんか暗い書き出しですが、映画自体は暗さはほとんどありません。明るい青春映画という様相で、ラストまで進みます。

 以下、ラストのネタバレです。

 主人公の少年は、少女というかヒロインの織部あずさの誕生日である9月1日に恋人の塔で織部あずさと出会えますが、顔を忘れており、織部あずさがネックレスをしているにも関わらず、織部あずさがの彼女の友人と言った言葉を真に受けて、織部あずさだと気付かず終いでした。

 ポケットからあいぽんが落ちて、ケースも外れて、あいぽんの裏面に二人のツーショットプリクラが貼られてあって、それでやっとさっきの彼女が織部あずさだと気付き追い掛けますが、もう彼女の姿は見えず、エンドロールです。

 あ、もしかして、織部あずさは誕生日に賭けるって言ってたけど、それが果たされなかったということは、彼女は自殺ということもあり得るのか。

 ところどころ、ラストの残酷さを匂わす仕掛けというか伏線は張られていたりします。そう、ベルセルクの黄金時代編を、蝕があったのを分かっていて読み直すときの雰囲気(ベルセルクのファン以外には分からないよねw)というか。

 織部あずさが、高校二年生の終わりくらいから、周りから忘らるようになって、春休みが終わったら、親からも忘れられるようになっていたという、この物語の根幹を担う不可解な設定の秘密は明かされませんでした。

 途中から、これは主人公は一回忘れてるってことだよなーっていうのは、分かりやすいくらいに劇中で示してくれますが、織部あずさと一緒に写った写真とかリビングに飾られてるのに、主人公一家はのんびりしてるのか、全く気付いてやれません。おいおい。気付いてやれよw

 ラスト3分で分かる「さよなら」の意味っていうのは、また主人公が忘れるので、それに耐えきれないから「さよなら」なのかな、って思ってますが、どうなんでしょう。

 主人公が、柳楽優弥をベースに、水嶋ヒロの粉を分からない程度にふりかけた容姿だなぁってずっと思ってました。

 『江ノ島プリズム』と同じように、何度も観たくなるような、そんな映画でした。