悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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ジェサベル

ネタバレしています。




シネ・リーブル梅田で鑑賞

 主人公の女優さんって、プリディスティネーションに出てはった人かー。どっかで観たことあるよなーって気になってました。ブサカワというか、かなり◯◯寄りなので、逆に映画のリアル感が増したような気もします。

 昨今主流の一瞬ビックリさせるだけの怖がらせ方の映画ではあるのですが、雰囲気があったせいか、結構そのビックリが持続しました。

 観ている間は、映画の世界観に引き込まれていたのか、かなりハラハラドキドキして楽しめました。ラストのシレっとした伏線とその破り方とか、なかなか効果的だなと思いました。

 しかし、この映画は、観終わってから思い返すと、おいおいというツッコミどころ満載の映画だということに気付きます(笑)。

 ということで、ネタバレしつつ、ツッコミを開始します。

 主人公は、生まれてすぐに母親が病気で死んで、父親は叔母(伯母だったかな、既に鬼籍)に預けっきりで、これまでもほとんど会ったことがないという環境で育ってきました。1988年6月12日生まれの主人公は、劇中では25歳から26歳という設定かな。

 これには理由があって、いきなり設定をバラしますが、この母親、おそらくカルト宗教に関わっており、そこの(おそらく教祖である)黒人神父と浮気(母親からしたら本気みたいw)して、その結果生まれたのがジェサベルと名付けられた娘なわけです。

 父親は激怒して(そりゃそーだわ)、1988年6月12日にその神父を殺害、神父の教会(だったかな)を放火という、とんでもない行動力を発揮。

 なんでその浮気がバレたかというと、生まれてきた子供が黒人だったためです。白人同士なら白人しか生まれない(わけではないみたいですが)のに。それに、父親は薄々浮気を勘付いてもいたみたいです。

 父親は勢い余ってか、生まれてきた子供まで殺害(そこはやり過ぎ)。世間の目をごまかすために、生まれたばかりの子供を養子にしました。それが主人公なのです。主人公、生まれてすぐに被害者のポジション確定。

 母親は、赤ん坊の頃の主人公に、自分の本当の子供が転生できるように呪術を掛けます。そして、ピストル自殺。その呪術は主人公が18歳のときに、本当の娘の魂が主人公の体を乗っ取って転生ってことだったみたいです。

 父親が主人公を遠ざけたのは、こういう事情があったからでした。てか、養子にしたなら、そういう事情があったとはいえ、ちゃんと育てろよ、とは思いますけどね。

 主人公と元カレは、ジェサベル(生まれてきた娘ね)の墓を発見させられるように(おそらく母親に)仕向けられ、そこには赤ん坊のミイラがあり、保安官によってDNA検定されることになります。でも、出生記録とか調べたら一発じゃん。ていうか、ジェサベルは病院で誕生しているので、生後すぐに殺されたとしても病院関係者は存在は知ってるだろうし、田舎なんだから話が広まるのは早いだろうし。

 それをお金とかで黙認させようとしたのかな、父親は。昔は、少しだけ羽振りが良かったような感じもあるし。

 母親は18歳のときに転生させようとしてたみたいですが、主人公が交通事故にあって家に戻ってくるのは25歳くらいで、そのことから考えると、強力な霊力みたいなものがあったとしても、その範囲は実家周辺だけっぽいのですが、戻ってこなかったらどうするつもりやったんやろう。てか、それまでも父親が住んでるのに、特に何もしなかったんだろうか。もう父親は眼中にすらなかったということなのかな。

 散々、ジェサベルに驚かされたり、襲われたりしていた主人公なのに、ラストあたりになって、急に本当は助けがほしいんだよねっていう思い込み違いはなんなんだよ。まぁ、映画の上では観客にミスリードさせるための主人公の考え方の変化なんですけどね。

 最後も、母親の亡霊によって湖に落とされるジェサベルですが、そこに成長したと思われるジェサベルが登場。母親は主人公が憎くて、ジェサベルの転生の依り代にしか思ってなかったけど、当のジェサベルはそんなことは思ってなくて、主人公を助けるのかって思ったら、そんなことはなかった(笑)。あっさりと主人公を依り代にして復活。周りの人は、外見は元の主人公のままだから、中身が入れ替わったことに気付かず。ちゃんちゃん。