原作は知りませんが、原作のネタバレまでしちゃってるかもしれませんので、お気を付けください。少しdisってもいますので、お気を付けください。
面白かったです。前半と後半がすっかり違うテイストに。知らなかったので、ビックリしましたよ(そう言えば、そんなことを予告編で言ってたような。すっかり忘れてました)。主演二人の演技もうまくて、自然と映画に引き込まれていきました。
夏帆さんは容姿は劣化したかもしれませんが、役者としては確実にステップアップしていってると思いました。あんな正反対の役を、きっちりと演じきれてるんですから、素晴らしいですよ。
最後の展開がよく理解できてないのですが(原作からかなり変えてるから???)、製作陣も登場人物が何故こういう行動を取ったのかっていうのを、きちんと整理できないまま作ってしまったからかな、とも思いました。
最後、本物(笑)のりばちゃんが、ごっちからもらった高いライターを、ごっちの街中の看板に向けて投げるのは、ごっちへの惜別と、ごっちからの卒業と、ごっちとは違う道を行くことへの決意表明ということですよね。原作では、りばちゃんも死んじゃうみたいだけど。
おそらくですが、製作陣は色々と仕掛けをしてるんだろうけど、中途半端なのか、極端過ぎるのか、伝わり難いんじゃないかなと思うのです。
フィリップが殴られる場面も、何かの暗喩なんだろうけど、よくわからなかったんですよね。どうも、説明しないといけないところと、説明しなくてもよいところを履き違えていたように思えたのです。
ごっちにとってりばちゃんは、姉と同じように自分の半身だったのか。だから、自分を完成させてくれることを望んだのか。いや、自分は生きてはいなくても、生きてるかのように演出してくれることを望んだのか。そんなことを、観終わったあと、ぼけーっと考えてました。
この映画、なんか上から目線で、どうだ、どうだ、しょーもなーって言われながら、小石をぶつけられてるような感じなんですが、なんかしとんねんボケと思いながらも、くっそーと思いながらも、なんか心の底からは腹立たしくならないんですよね。不思議だ。