ラストのネタバレ及びかなりdisっております。
ディーン・フジオカ氏のことはほとんど知りませんが、忍者と名付けられている映画なら観るしかないでしょう。ということで観てきました。
これは酷い。名作『太秦ライムライト』のスタッフが作った映画というのを観終わったから知りましたが、あちらの映画はマグレだったのかと思うくらいの、粗悪な商品となっていました。よかったのは、画のトーンと雰囲気くらいでした。
肝心のアクションがきちんと画に捉えられていない。お話というか展開がメチャクチャ。盛り上がる場面がない。悪いところを挙げていけばキリがないでしょう。
低予算だったのかもしれません。でも、この映画の悪いところって、予算に左右されるところというよりかは、頭を使って回避というか、よりよいものにしていけるところが多いんじゃないかなって。これって、製作陣の怠慢だと思うのです。
アクションにしても、ディーン・フジオカ氏がアクションできないから誤魔化してるのかと思ったら、きちんと刀を振り回している場面もあったりして、全編でそういうのを見せないでどうするのよって思ったり。
物の怪(エイリアン設定なのかな)と戦うようで、なんかほとんど逃げてるだけだし、戦わないで忍者と言えるのかとかさ、ディーン・フジオカ氏のいでたちがどう見ても侍ではないだろうに、忍びとわかってビックリする登場人物達とか。ギャグですか、それは。見た目でわかるだろ(笑)。
物の怪は水を吸い上げているみたいで(湖が干からびるくらい)、物の怪の移動の跡には水たまりができて、それが物の怪がいる証拠だ、みたいな取り扱いをしているのに、物の怪がいっぱいいるよーって言ってた廃墟のお寺の横の湖は干からびてなかったり。優雅に舟の旅をしているんじゃねーよ。
山の中で新興宗教にはまってるかのような村の老人グループに、忍びと腕自慢(ホラかもしれないけどw)の侍が互角の勝負をしてたりとか。多勢に無勢で、殺さずな戦闘だったので、それらを加味すればリアルな描写なのかもしれませんが、映画的にはそこはスカっと圧倒的に倒すべきでしょう。
物の怪も、ヒロインの懐刀でバサっと顔(?)の先端を切られたくらいで戦意喪失してお星様に帰るくらいのレベルの弱さなのに、それまでも侍とかを襲ってて、刀でも切られたりしていただろうに。それが、ちょっと切られたくらいであっさり撤退っていうのはどうなのよ。物の怪が自身の身を守るために水を防具変わりにしていて、たまたま、ヒロインの攻撃が弱点的な部分にヒットした、っていう解釈はできるけど。
終盤で、忍びと物の怪との戦闘かと期待したのに、ディーン・フジオカ氏が物の怪とがずっと見つめあってるだけっていうのもね。そこは、アンタが戦わないと。
結局、物の怪は宇宙からの外来種らしいです。どうして地球に訪れたのかは不明。どうして人間を襲っていたのかも不明。まぁ、それらは不明でもいいですけど。
と、もう、トンデモ、グダグダな展開のまま終了します、この映画。予算もなくて時間もなかったのかもしんないけど、観客をバカにするのも大概にしていただきたいです。