悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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マッド・スピード

ネタバレしてます。disってるようなdisってないような。




 huluで鑑賞したのですが、始まったところのクレジットで、「げげっ、アサイラムかよ」って思いましたが、アサイラムで低予算な割には頑張っているのが随所に見受けられて、なかなか面白かったです。ツッコミどころ満載ではありますけどね!!!

 世界観や設定の説明は低予算映画でありがちな説明台詞によって観客に提示されるわけですが、一応、登場人物の会話劇という体裁の範囲ギリギリで収めており、説明だけの野暮ったさを回避していたように思います。

 マッドマックス+吸血鬼アクションって感じの映画ですが、マッドマックスぽさの無理矢理なはめ込み感を楽しめるかどうかがポイントでしょうか。低予算なのを(+アサイラムなのをw)、観る側がどれだけ補正して鑑賞できるのかを試されているような気もしました(笑)。緊張感が途中なくなったりしますが、ラストの展開でまたググっと緊張感を呼び戻してきたのも好印象です。

 世界観の設定は、あるウイルスが人類を襲い、感染した者は凶暴になり、人の血を追い求めるようになります。日の光は苦手ですが、死ぬまでには至りません。また、日中は洞窟や暗い場所で身を潜めています。集団で行動をすると、単体や少数での行動に比べより凶暴になるようです。吸血鬼と似たようなもので、昼間でも歩き回る感染者がいるという情報もあり、デイ・ウォーカーと呼ばれています。人類はほぼ壊滅状態で、幾つかの集団がポツポツを生きながらえているというものです。

 主人公は記憶を失った中年のおっさんですが、水を求めてフラフラと彷徨っているときにある集団にデイ・ウォーカーと間違えられて撃たれてしまい、うわっ、普通の人間やったっていうことで、その集団の基地で手当てを受けます。手当てをした女医さん(なのかな。ネイティブ・アメリカンっていう設定っぽいけど、東洋人っぽいんですよ、役者がw)が、主人公の体の傷や症状から、もしかしてウイルスに免疫がある人間なのかもと推測し、集団のリーダーに報告します。というか、この集団のリーダーが本当の主人公だったような。

 集団のバカップル男子が、映画の冒頭で感染者に不用意に接近して噛まれてしまい、バカップル女子(この役の役者が一応トップクレジットでしたね)に殺してくれって頼みますが、女性は殺せず、基地に連れ帰ってしまいます。

 他方、マッドマックスグループが女性一人を追いかけ回し、捕らえます。で、この方達、忘れられたかのように、終盤近くまで出てきません。

 銃弾も尽きかけているところで、主人公が途切れた記憶の中から、近くの町に銃弾を作れるような工場みたいなんがあったと言い出します。また、主人公が免疫を持ってるということは、血清も作れるだろうということで、その道具とかも探しに主人公を含む集団の一部メンバーが向かいます。その町でやっとマッドマックスグループの一部が再登場し、主人公もその仲間であったことがわかります。

 紆余曲折があり、主人公を含む集団の皆さんとマッドマックスグループが対戦し、人数で有利なはずのマッドマックスグループの皆さんはやられちゃいます。そして、マッドマックスグループに追いかけられていた女性は、主人公の彼女だったことが判明します。

 近くに大学があるというのを知っていた集団の皆さんは(えっw)、大学という名のあばら家で血清を作り、生かされていたバカップル男子に注入します。バカップル男子は感染してからはうーあーとしか叫べなかったのですが、血清の効果なのか、きちんと言葉を話すようになり、会話もでき、光にも過敏ではなくなりました。ただ、主人公と同様に記憶喪失な状態です。そして、感染者は水が飲めなくなり血を欲するようになるということから、テストの意味合いで水を飲ませようとしますが、飲めませんでした。

 ここで、主人公はウイルスに免疫を持っているのではなく、ウイルス保有者ということがわかり、今まで和気藹々と一緒に頑張ってきた集団の皆さんと戦闘状態に入ります。って、なんでやねん。まぁ、こういう展開を予想してなかったので、かなり楽しめましたけどね。でも、主人公は水を飲むし、血を求めないし、ウイルス保有者だったとしても通常の人間と変わらないと思うのですが、集団の皆さんは始末しようとします。

 主人公はマッドマックスグループの首領みたいなポジションであり、今のマッドマックスグループの首領から洞窟にいる感染者掃討中に、首領は二人もいらねぇ作戦という罠に嵌められ、感染者の巣窟となっている洞窟に彼女と一緒に置き去りにされちゃったのです。(おそらく)感染者を屠って脱出したものの、主人公は感染者に噛まれていました。ところが、彼女も既に感染者になっており、主人公は彼女に噛まれたことから感染者の仲間入りをし、記憶喪失になってふらついていたのです。

 彼女が言うには、都会では自分のような者がたくさんいる(=デイ・ウォーカーなのかな)ということです。で、デイ・ウォーカーになると血を求めなくなるのかもしれませんが、そこはあやふやでしたね。主人公の彼女も、主人公を襲ったとき以外は血を求めてませんでしたしね。ウイルス保有者ではあるけど、感染初期だけ血を求めるだけで、あとはほぼ普通の人間に戻る?のかな。

 バカップル男子はバカップル女子に対して見逃してくれって懇願しますが(特に何もやってないし、蘇生しても記憶がないので当然ですよね)、バカップル女子はここでは銃殺しちゃいます。映画の冒頭と同じように助けて、一緒に逃げればいいのにって思いましたけどね。

 と、血清ができてハッピーエンドな展開と思いきや、最後の最後にバッドエンドテイストな展開となりましたが、大どんでん返しっぽくて、これはこれでアリだなぁと。

 えっと、褒めてるように思えるかもしれませんが、まぁ、アサイラムに若干の耐性がないと、やっぱしつまんないって思われる映画でもありますが、ボクは大好きですね、この映画。