悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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ジェイソン・ボーン

ネタバレしています。無駄に感想文も長いです。




 ボーン・シリーズの新章である『ジェイソン・ボーン』を早速観てきました。その前に予習として、Huluでボーン・シリーズ三作も改めて鑑賞。『ボーン・レガシー』はいいでしょ、観なくても(笑)。ボーン・シリーズの中では唯一劇場鑑賞したし、鑑賞回数も一番多いし、実は。そのおかげか、ジェイソン・ボーン・マニア度はAランク(Aランクが最高)と認定されました。

 ボーン・シリーズの三作を改めて観て、あれ、こんなに面白かったっけって。何度か観ているんですが、これまではどうも印象にあまり残らなかったというか。まぁ、今回は楽しめたのでいいや。これまでのことは全部、『ボーン・レガシー』のせいにしておこう(笑)。

 そういう顛末にしたら、ホークアイさんに矢で射られてしまうので、なんでこれまで印象に残らなかったというか、楽しめなかったのかをちょっと真面目に考えてみたら、最初の『ボーン・アイデンティティー』の終わり方が気に入ったので、そのままジェイソン・ボーンというキャラクターをそっとしておいてほしかったという気持ちが強かったのかなと。わざわざ墓掘人みたいに死体を墓から掘り出だすなよっていう嫌悪感が強くて、続編にノレなかったというのが理由なのかもしれません。

 で、本作ですが、最初っから全開に飛ばしていて、そのテンションは落ちずに最後まで続くので、映画自体が2時間程度というのもありますが、観終わったあとはちょっと疲れましたね。おそらく、お話自体は単純で、しかもよくあるものなので、それを誤魔化すというか、ミステリアスさの向上と緊張感を保つために選択した方法だと思います。

 『ボーン・レガシー』の失敗(でも、レガシーの続編も作られるんですよね)によって、本家本元を登場させることになってしまったけど、ボーン・シリーズの三作で完結してるのに、続きをどう作っていいものかという迷いがずっと残っていたような印象ですが、ボーン・シリーズの三作を観ていなくても楽しめるように作っているのはうまいなと思いました。

 CIAのトレッドストーン作戦の立案者は実はジェイソン・ボーン父親でした。その作戦を実行しないことに業を煮やしたトミー・リー・ジョーンズは、ヴァンサン・カッセルを使ってジェイソン・ボーンの目の前で父親をテロに襲撃されたように見せかけて抹殺。それによって、ジェイソン・ボーンは自らトレッドストーン作戦の被験者?に志願したのでした。元々、被験者としてトミー・リー・ジョーンズジェイソン・ボーンに目を付けていたようです。

 世界に不満を持つハッカーに唆されて、過去三作に登場した(三作目ではプチヒロインの座までゲットw)ニッキー・パーソンズがCIAにハッキングしてジェイソン・ボーンの過去にまつわるファイルを入手。なんで今頃とかツッコんではいけないですよ(笑)。そして、それをジェイソン・ボーンに渡す過程で、今回はとうとうあぼーんしてしまいます。

 ジェイソン・ボーンが表舞台に現れたのを知ったCIAはてんやわんや。過去のいきさつもあり、CIA長官になっていたトミー・リー・ジョーンズは、ジェイソン・ボーンを抹殺しようと躍起になります。また、アイアンハンド作戦(だったかな)という世界監視システムを構築しようともしていました。

 CIA捜査官?分析官?のヘザー・リーは、ジェイソン・ボーンは実は愛国心が高く、CIAに戻りたがっているという結論に至り、そう進言したらトミー・リー・ジョーンズに煙たがられるようになってしまった彼女はジェイソン・ボーンに裏で協力することになります。

 実は、彼女もキャリア志向の野心家であり、トミー・リー・ジョーンズの絡んだ作戦や過去も、ジェイソン・ボーンの存在も彼女自身がのし上がるチャンスと捉えて利用しようとしていたのでした(という設定のキャラだったと思います)。

 最後の場面、彼女は情報庁長官?(CIA長官よりも偉いです)に取り入っていて、ジェイソン・ボーンがCIAに戻らないと言ったらジェイソン・ボーンを殺す?消す?つもりだという意思表明をジェイソン・ボーンには聞かれてしまっていて、ジェイソン・ボーンと密会したあとの彼女のしまったなという表情で終わりです。

 あー、でも、ここは意見が分かれるかもですねー。ボクは書いたとおり、彼女は野心家だと認定しての意見ですが、ただ彼女は情報庁長官の前で言ったことはブラフで本音ではないという解釈もできるかと思います。ジェイソン・ボーンがCIA復帰をやんわり断っても即行動には移らなかったし。やれば自分が逆に殺されるだけという判断ということも考えられますが。ここは、もし続編が作られるのなら、重要なポイントになってくるかと思います。

主要登場人物の気持ち
ジェイソン・ボーン:逃亡生活でしんどいのに、またCIAがマジ絡みしてくんなよ。めんどいな。でも、ちょっと自分の過去には興味はあるんだよねー。
トミー・リー・ジョーンズ:新しいアイアンハンドっていう作戦の構築で忙しいんだから、今更ジェイソン・ボーンなんて出てくんなよ。過去はもう終わったことなんだよ。あっ、でも、この状況を利用してみよう。オレって狡猾、うっしっし。
ヴァンサン・カッセルジェイソン・ボーンのせいでオレは二年間も拷問生活が続いたんだ。必ず復讐してやる。えっ、ジェイソン・ボーンの親父さんを殺したじゃんかって?それはそれ、これはこれだ。
◯ヘザー・リー:トミー・リー・ジョーンズに取り入って偉くなってやる。あ?ジェイソン・ボーン?なにそれうまいの?うまいのか。ならジェイソン・ボーンも取り込んでやる。のし上がってやるぜ。
◯ニッキー・パーソン:腐敗した世界を変えたい。っていうよりも、ジェイソン・ボーンの過去が気になる。今まで生き残れてたんやから、今回も生き残れるわ。