軽くネタバレしてますし、disっています。
ニコラス・ケイジの存在感が、演技力が、映画を面白くなくさせるという、本末転倒なことになってしまっていました。ただ、決してニコラス・ケイジが悪いわけではありません。
大抵の場合、存在感や演技力のある役者が映画に出たら画面が締まると思うのですが、この映画はもうホラーを題材とした映画ではなく、ニコラス・ケイジがホラー映画に出演したことを眺める映画となってしまったのでした。うーん、こういう印象って初めてだわ。
要因としては、お話が面白くないというのもあるし、盛り上がりに欠けてしまっていたというのもあるし、登場人物の連携・連動を考えてなかったというのもあるし(これについてはカットとかされていたのかもしれないけど)。いやいや、原因は映画の冒頭で、ニコラス・ケイジのガンマンコスプレなんて過激なことやらかすからだよ(マテw)。
誘拐された息子の事件を担当する刑事や、ニコラス・ケイジの大学の同僚の教授(?)、霊能者のおばさんとか、結構いいキャラしてるのに、うまく映画の中で連動してないんですよね。
刑事は、ニコラス・ケイジの霊が絡んでるかもっていう話を一笑に付したわりには、きちんと自分の足で捜査して、自分でもそういう風に思える現場に立ち会ったりしてるのに、それで関わり合いは終了だし。
大学の同僚の教授は、ニコラス・ケイジの依頼でラスボスの名前を調べてあげた結果、その報いとしてか自分自身がラスボスに殺されてしまうのに、映画の中でのニコラス・ケイジはそれを知らないまま(多分ねw)映画は終了しちゃうし。犬死じゃんか。まぁ、エンドロールでこの同僚は映画的においしい場面がありますが。
霊能者のおばさんは、ニコラス・ケイジが霊能者連中はインチキ野郎だっていう発言のあとに登場するのですが、やっぱりインチキ野郎かよと思わせておいて実はモノホンだったというおいしい展開なのに、あっさりとラスボスにやられて終了だし。このオバサンも解剖された体の中がうわーって状態になっていて、映画的にはおいしい場面はあるんですけどね。
よかった場面は、ラストあたりでニコラス・ケイジが幽霊の世界にいって、そこでそれまで連れ去られた大勢の子供達の霊を見るところですね。ビュジュアルがごっつよかったです。
雰囲気系のホラー映画で、驚かす場面もあんましないので、全く怖さがないので、ニコラス・ケイジは好きだけどホラー映画は苦手っていう人も、大丈夫なんじゃないかな、なんて思います。