ネタバレっぽくなっていますし、disってもいます。
監督がヴィム・ヴェンダーズですが、だから面白いのかと言われると、そうではありませんでした。はっきり言って駄作です。映像美はよかったです。何故か3Dでも上映していたので3Dで鑑賞しましたが、3Dになると画面が暗くなる普通の映画館では、3Dは避けた方が無難だと思います。
ある冬の日、主人公は地元の幼い子供を、不注意も重なって車で轢いて殺してしまいます。事故として処理はされていますが、主人公や周りの人達は心に傷やわだかまりを抱えてしまいます。しかし、主人公だけはそれをバネにし執筆活動に活かし、受賞もし、お金持ちになり、子供なんてほしくないなんて言ってたわりには配偶者の連れ子の娘を溺愛し、突発的な事故を目の前にしても冷静に行動するような人物になっちゃいました。
要するに、主人公だけが早く過去の事件から適度に距離を置くことができましたというお話です。うん、間違ってないと思うぞ(笑)。はっきり言って、何でこういう映画を作ったのかイミフですわ。
この映画は11年という時の流れが経過するのですが、特に主人公達の容姿が劇的に変化するわけでもなく、しかも、2年後、2年後、4年後、2年後みたいな感じで(ここはうろ覚え)、どこからカウントして2年後なのかとか、最初はマジでわかんなかったよ。
事故で息子を失ったシングルマザー役をシャルロット・ゲーンズブールが演じているのですが(昔ファンでした)、本が大好きで、事故当日ももっと子供達に注力していればと言うわりには、事故から数日後でも、子供は外でほったらかしで自分は本を読んでるだけ。
事故当時の主人公の彼女も、11年後くらいにコンサートホールで再開して、突然キレ出すし。マジで謎。
主人公の配偶者も、遊園地で事故があって、主人公が冷静な対応をしたことを非難するし。流石に劇中で主人公もナンデヤネンってツッコミ入れてたけど(笑)。
全部が全部こういうキャラの描き方で、何をしたいのかがさっぱり。とにかく、映画の中の登場人物が、別宇宙の人のように思えました。あ、ヴェンダーズ・ユニバースという括りなのか。