一部ネタバレしています。
昔のヨーロッパ映画の質感だなぁと思った。詩的な感じの映画だなぁとも思いました。余韻に浸れる映画は久しぶりかも。
アニメの『鋼鉄ジーグ』がイタリアで実写化されたのかと思ったら、ヒロインが『鋼鉄ジーグ』の大ファンで、超力を得た主人公にジーグジーグとまとわりつく映画でした。
面白かったし、素晴らしかった。絶妙なバランスって感じです。これ以上長かったらダレるだろうし。主人公の過去があまり描かれることがないので、急に正義感を持ち出してもっていう理由でこの映画にノれない人もいるだろうけど、そこで描いちゃうとダレると感じる人も出てくるだろうから、難しいんですよね。このバランスって最後は人の好みなので、合うか合わないか、好きになれるかどうか、しかないのですが、私はドンピシャに合っちゃったみたいです。
ヒロインが終盤で殺されちゃいますが、それで主人公の正義への渇望が決定的になったと思いますし、あの演出はありきたりかもしれませんが、よかったと思うのです。ただ、ヒロインがもっと美人だったらと思いました。あ、それだったら、この映画のよさはなくなってしまうかもしれないか。
敵役がキレた悪人ではあるけど(しかも小さい組織の共同ボスみたいな立場で、ラスボスととしてもショボいし)、超力を得ている主人公と張り合うには少し弱いよなって思ってたら、主人公と同じように川に落ちて廃棄されたドラム缶の液を浴びて超力を得るのもよかったところです。つか、あれをきちんと計画立てて使えば、イタリアは無敵国家になるじゃないですか(笑)。
主人公の主食のあのヨーグルトみたいな食べ物はなんなんだろうか。イタリアではメジャーなんだろうか。食べてみたい。それが一番気になりました。
最後にヒロインが編んだ鋼鉄ジーグの頭を模した編物を主人公がマスク代わりに被るのですが、それを被った主人公の活躍も観たいです。続編作ってくれよー。