ネタバレしてますし、ちょっとdisってもいるかな。
真田広之が出ていたのにびっくり。知らなかったんだよぉー。そして、結構おいしい役。終盤まで生き残っていたし。主人公とヒロインを残して死んじゃったけど。そのポジションまで生き残っていたのは予想外でした。
司令官をはじめとして、科学者とか、判断がトロかったり、うっかりが多かったりという描写が頻繁なせいで、緊迫感が全くなく、ダラっとした感じで、ギャグ映画かとも思ってしまったり。そう言えば、宇宙ステーションの中という閉塞空間なのに、閉塞感もなかったなぁ。
司令官が宇宙ステーションの外でカルビン君(火星の生物の名前です。アメリカのとある小学校の名前から付けられました)に巻き付かれて、宇宙ステーションのハッチまで必死に逃げてきたのに、ハッチを開けずに閉めてカルビン君と心中しようとする場面で、えっ、さっきまで必死に生き延びようとしてたのに、急な心変わりは何?って感じたんです。この映画、心象風景なんて描こうともしていないので(それは問題ないんだけど)、そういう心変わり的な描写は?が連発するだけだと思うのですが、なんかそういうチグハグさが目に付きました。
ほかには、科学者がカルビン君に殺されるのを、主人公、ヒロイン、真田広之が眺めていて、科学者が息絶えたあとにすぐに逃げればいいのに、真田広之だけぼぉーっとしていて、結局、そのせいで主人公とヒロインとはぐれてしまうし、カルビン君を結果的に助けてしまうことになるし。と、登場人物が間抜けにしか描かれていないのは意図的なんだろうか。科学者と真田広之との間に特別な関係性があったわけでもないし。
カルビン君を地球に入れてはいけないと何度も劇中で言われていたので、カルビン君には地球に是非入ってほしいと願いながら(笑)観ていたのですが、最後の最後、主人公とヒロインが脱出ポッドで脱出し、主人公はカルビン君と一緒になって地球に行かずに反対方向に行く、ヒロインは地球に戻るという流れになって、これは主人公とカルビン君は地球に行くフラグだよなって思ったら、本当にそうなって笑いました(いい意味でね)。
ラストは本当によかった。バッドエンドですが。それに、ヒロインが逆に宇宙を彷徨うことになるのもスパイスが効いていてよかったと思います。
アジア?のどっかの海に主人公とカルビン君が乗った脱出ポッドが落ちて、近くにいた小舟に乗った地元の人がわらわらやっていて、開けるなと叫んでいる主人公を尻目に脱出ポッドのハッチを開けた場面をロングショットで捉えているのもよかった。続きが観たいまでは思わなかったけど。
うん、この映画、ラストだけはよかった。