悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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Triple Crown #15

THE UNCROWNED / Amiliyah / シェーンベルク / (O.A)VELATRIA

 THE UNCROWNEDの1st CD『REVIVE』の完全再現ライブ(しかもバンドにとって初の60分のライブ)ということと、よく目にする「吉祥寺クレッシェンド」というライブハウスで行われるということ、そして、この期間は某新興宗教(マジでそんな感じw)のイベント(じゃなくて集会だな、あれはw)のために東京にいるということで、種々の条件がうまい具合に揃ったので突撃してきました。

 吉祥寺クレッシェンドですが、住宅街の普通のハイツっぽい感じのビルで、中に入ってみてさらに驚いたのが予想よりもかなり狭かったことです。勝手に300人は入るところだと思い込んでいました。実際には100人も入らないでしょうか。大阪の西九条ブランニューと同じくらいかな。アメ村のキングコブラや、名古屋の今池スリースターより小さいです。

 そして、最初からかなりの苦言ですが、質が低いライブハウスでした。店員の質も低いし、音響も場所によって違って聴こえたりと狭い箱の割には何も考えらえてなかったり。

 店員の質で言うと、受付にかかる時間が長かったり(途中から改善されましたが)、満員なのに客を客とも思わない対応で自分の都合で押し退けて(いつもの自分の動線を頑なに守っているのかな)通ろうとするし。周りに目を配れよ。特にロングの金髪の女性店員さん、あなたですよ。反省して、今後は改善してください。上から目線ではなく、人として当たり前の行動ですから。できないのなら、無人島にでも行ってください。

 音響の点については、ボーカルが特に悪かったというか、今回は偶然か女性ボーカルのバンドばかりで、それが原因だったのかどうか不明ですが、繊細に歌われるような箇所の強弱や波みたいなものをきちんと捉えてきれていなかったようです。バンド全体の音にマスキングされてしまったりしてましたし。

 ということで、バンドごとの感想を。

 まずは、オープニングというかトップバッターのVELATRIAから。平均年齢19歳のバンドということですが、演奏がうまい。若い割には高いレベルで手堅いというか。逆に若さでハジけていないという言い方も可能ではありますが、音のまとめ方とかを含めて、相当練習してるような印象を受けました(練習してるかどうかは不明ですw)。特にギターソロのプレイと音色がよかったです。ギターソロ大好きな自分としては、かなりの好印象でした。

 なので、シングルCDを買ってしまいました。アルバムがあっても買ってしまっていたことでしょう。曲もいいんですよ。ぶっちゃけ、シングルの曲よりもライブではいい曲を演奏していたような(笑)。ボーカルがもう少し声量を増して、自分の声をもっとコントロールできるようになれば、さらに凄いことになりそうですし、そうなるような気がします。

 二番手はシェーンベルク。CDを買うだけ買ったんですが、まだちゃんと聴いてなかったのでライブを楽しみにしていたのですが、ギター、特にソロにキレがなかったり、バンドの演奏もダンゴになってるような感じで、ゴチャっとしている印象でした。

 三番手はAmiliyah。うーん、見た目とか演出は頑張ってるとは思うけど、それが外に向いてないというか、内輪向けに終始しちゃってるような。それをどう外向けに出すのかっていうところまで思いが至っていないというか。いや、付いてこれる人だけ付いてきてっていうことなのかな。それは悪いことではないけど。でも、スベってたなー。世界観の設定もよくある厨二病全開なものだったし。人間界とは違う世界なのに、どうして人間的な感情が支配する世界観になってるんだよ。

 シェーンベルクにしてもAmiliyahにしても、音楽以外の表現方法も含めてのシアトリカルな世界観でのステージを行いたいのなら、ライブハウスは場違いな気がします。場違いというか、合ってないというのが合ってるかな。これくらいのバジェットでやっても映えないと思いますし、表現の場を音楽という枠に拘らなくてもいいのになって思いました。

 トリはTHE UNCROWNEDです。前回の今池スリースターでのライブを最後にベースのNaoki氏が脱退。今回からサポートとして、ElupiAのベースプレイヤーであるMats氏を迎え(ドラムは松崎氏が続投)、新生THE UNCROWNEDとしての初めてのライブともなりました(このメンバーで新シングル「TEARS」のMVも収録みたい)。

 前任者のNaoki氏のときの演奏と比べると、重みと安定感が増したように思います。逆に、スリリングさと派手さは薄くなり、軽めだからこそすんなりと入ってくるようなPOPっぽさはなくなったように思います。どちらがいい悪いではなく、大きな特徴が変化したということです。個人的に想像以上に印象が変わったなと感じました。勿論、THE UNCROWNEDとしての範囲内ではありますが。

 誤解を恐れずに言うなら、曲調は無視して、LAST AUTUMN'S DREAM(マルセル・ヤコブがベースを弾いてる時代限定です)からMR.BIGに変わったような感じです。感触的に。Naoki氏はマルセル・ヤコブ系に近く、Mats氏はビリー・シーン系に近いという感じで、その両者の違いが演奏にも大きく出ているように思いました。Naoki氏もかなりのテクニシャンでしたが、今回のMats氏も負けず取らず凄いテクニシャンです。まだまだこんな凄いベースを弾く人がたくさんいるんだなぁ。私もこんな風にベースが弾けるような人生を送りたかった。

 アルバムからの全曲を今回演奏しましたが、私が1stの中で一番好きな曲であり、今まで一度も演奏していなかった「BLUE MOON」が聴けて嬉しかったです。アンコールは、中森明菜さんのヒット曲「DESIRE -情熱-」でした。SHAL姉さんのボーカルは憧れの中森明菜さん系の情念系にどんどんと近付いてきていて、これからもどんどんと突き進んでほしいと思いました。自分はまだまだ下手だとおっしゃられていましたが、かなりの速度でうまくなっていってると思います。確かにまだ完成されてはいませんが、完成されていないことを魅力にする力があると思います。

 10月に発売されるシングルが楽しみです。11月のライブが一週間早ければ参加できたのになー。残念です。

 THE UNCROWNEDの演奏から想像したのですが、今回のライブの音響のセッティングって、THE UNCROWNEDというかSHAL姉さん向けだったので、その他のバンドのボーカルには合わなかったのかな、と。繊細に歌うような部分はよく聴こえなくなったのはそのせいなのかな、と。VELATRIAのボーカルの人は、SHAL姉さんに近いというか、情念系の部分も少し持っていたので、まだよく聴こえたのかもしれません。