一部ネタバレしています。癖でdisってしまっています。
傑作以上の映画でした。楽しかったし、面白かったです。上映時間は2時間半近くあったようなのですが、そんなに長くは感じませんでした。これから観ようと思われている方は、まずは予告編はもう観ない方がいいです(笑)。また、時間に余裕があるのなら、前作を観直して(または観て)おいた方が、より楽しめると思います。
ただ、引っ掛かる部分も多々ありました。コリン・ファースが復活した方法とか(今回のラスボスポジのウィスキーさんもそれで復活するんですが)。いやー、頭打たれても死なないって、もうゾンビ映画なら絶望じゃないですか(笑)。
それと、ステイツマンのメンバーであるウィスキーさんも暗い過去を持っていて、主人公達の行動を阻止しようとしたことも、(映画的には)正当な復讐ではあるんですが、そこはあっさり風味でスルーされて悪人認定されているところとか。頭打たれても死なない世界設定になっちゃったので、ウィスキーさんは最後は人間ミンチにされてしまいます。それもまた切なさもなく、ドライな感じで殺されるんですよね。そういう意味で泣ける。
ウィスキーさんが裏切り者だというのは、スキー場の場面でエグジーとリフトに閉じ込められて転がっているときに、武器の投げ鞭で窓ガラスを切断したときの形がゴールデン・サークルのマークっぽくて、もしかしてウィスキーさんはゴールデン・サークルの一員で敵なのかって思ったんですよね。
直後の山小屋の場面でコリン・ファースがウィスキーさんは敵だと言ってヘッドショットをかましたので、やっぱりそうだったんだって思ったら、実は個人の恨みで動いただけで、ステイツメンを裏切ったわけではないし(行動的には裏切った形にはなったけど)、ゴールデン・サークルの一員ではなかったということで、どうして敵だと分かったのか、観客は分かってないような気がします。はい、私は未だに分かっておりません。
それから、キングスマンをあっさりと壊滅に追いやる今回の悪の麻薬密売組織のゴールデン・サークル(本部のポッピーランドはカンボジアの山奥です)ですが、ステイツメンの支援を受けてるとはいえキングスマンの残党に、以外とあっさりと壊滅させられちゃうところとか。敵側の恐ろしい組織であるという重みがなくなってしまってるんですよね。
ラストバトルが少し薄味ですし、ほぼ予告編に入ってるのがなんともかんとも(苦笑)。エルトン・ジョン(ご本人w)が活躍したり、ロボット犬も楽しいのですが、どれもが淡白というか。全体的に薄味で、全てのイベントを項目化して消費するだけという内容でもあるわけです。だからこその速いテンポ感で楽しめたという側面もあるのですが。難しいところですね。
チャニングもちょこっと絡んではきますが、すぐに退場で、本当に本作ではゲストって感じです。ただ、続編やステイツメン絡みのスピンオフでは彼が中心になるのかなっていう感じもありますし、今回は顔見せ程度で次回に期待ということでしょうか。
楽しかった、面白かったって冒頭で書いてるのに、どうして私はdisってるんだ(笑)。いや、まー、これだけ欠点があってもなお面白く楽しませる映画だったっていうことですよ。ほんとにまた観たいと思っていますし、書いていったdisりポイントも、実はどうでもいいんです(爆)。
ポッピーランドを作りたい。あそこに住みたい!