悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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アップグレード

ネタバレしていますが、そんなにdisってはいませんが、そんなに面白かったわけでもありません。

 

 

 

 

 復讐もの+SFということで観てきました。全てはラストのため、という映画でした。ラストに導くために色々とストーリーやら設定やらを考えたのでしょう。自動運転の車や適度なSF描写はよくて、カルト映画になりかけてるなーと思わせるのですが、後一歩届かずという残念さを漂わせているように思いました。

 コンピュータの天才が作り出したマイクロチップ=ステムさんは自我を持っていて、作ったコンピュータの天才ですら操るような存在になっていました。そして、ステムさんは生きた人間の肉体をほしがります。この時代には珍しい機械を埋め込んでいない人間である主人公に目を付け、そのために改造軍人を雇って主人公夫妻を襲い、主人公は重傷を負い、主人公の配偶者を主人公の目の前で殺します。

 主人公は四肢がマヒした状態で首から下が動かないようになりました。そんな主人公にステムさんを埋め込まないかと誘うコンピュータの天才。ステムさんが仕組んだ筋書きどおりとも知らず、主人公はステムさんを埋め込み、それによって動けるようになったのですが、ステムさんの言動に乗せられ、自分を襲った犯人達を殺していきます。

 ラストは、ステムさんの筋書きどおりになってしまったことを知った主人公が、ステムさんからの支配に抗うのですが、ステムさんによって配偶者が生きているという設定の仮想世界に心を閉じ込められてしまい万事休す。主人公の肉体を完全に得たステムさんは、事実を知っているコンピュータの天才や、事件を追っていた刑事もあっさりと殺し、どこかへ歩き出します。

 観ているときは、復讐モノにしてはスカッとしないなとか、復讐って言ったってステムさんに操られてるだけじゃんかと思っていましたが、実はそれも映画製作者の計算で、全てはステムさんが描いたとおりに人間は動かされていただけという展開で腑に落ちました。

 だからといって、両手を挙げて面白かった映画かというとそうでもないんですけどね。もう少し設定を煮詰めてほしかったかなと思います。あんだけドローン飛ばしているのに対して役に立ってないのはどういうことだろう、とかね(笑)。