悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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ヘビー級とジュニアヘビー級

 プロレスには大きく分けて、ヘビー級とジュニアヘビー級という体重別の階級があります。団体によってはジュニアヘビー級ではなく、ウェルター級だったりクルーザー級だったりする場合もあります。ヘビー級は100kg以上(全日本プロレスは105kg以上だったような)、ジュニアヘビー級は100kg以下という分け方が多いかと思います。

 私としては格闘技とかも含めて体重だけで区別することに疑問しかないのですが、ここではそれは置いておいて、もうかなり前からになりますがプロレスにおけるヘビー級とジュニアヘビー級の違いが分かりにくくなっていると感じています。

 もっと端的に言えば、過去ならジュニアヘビー級だったであろう選手や、体重面で100kg以下(80kg台の人も)の選手も宣言次第でヘビー級に区分されてしまうようになりました。これには様々な事情があるのは分かりますが、それならもうヘビー級とジュニアヘビー級という区分もなくせばいいのにと思うこともあります。ドラゴンゲートみちのくプロレスとかはそのようにしている団体ではないでしょうか(そうなっている事情はあるでしょうし、新興団体だったからそうできたとも言えますが)。中にはDDTWRESTLE-1のようにフラッグシップのシングルのベルトをヘビー級ではなく無差別級(実際にはヘビー級扱いですが)としている団体もあります。

 プロレスの設定としては、ヘビー級の選手の方がジュニアヘビー級の選手よりも強いという形が殆どです。それまで、ジュニアヘビー級という同じ階級で鎬を削ってきた選手の一人がヘビー級へと転向すると、体型的・体格的にはあまり変わっていないのに急にジュニアヘビー級に留まっているもう一人の選手よりも強い設定になったりします。プロレスラー自身も体型的・体格的にヘビー級にいけるなら、ジュニアヘビー級よりもヘビー級で戦いたいと思う人がほとんどだと思います。特に老舗団体所属なら。団体内でのプッシュも違ってくるし、どうしても大きく注目されるのはヘビー級ですから仕方がないというか、そこを目指すのは当たり前だとも言えます。

 私が主に観戦している全日本プロレスに限った話となりますが、他の団体と比べても全日本プロレスの売りの一つがでかい選手がぶつかり合うプロレスというものであったことや、日本のプロレス団体では近年稀に見る大型選手が集う場だったこともあり、見た目的にもきっちりとヘビー級とジュニアヘビー級という区別がなされていたように思います。だからこそ、佐藤光留選手や岩本煌史選手のように、ジュニアヘビー級でありながらヘビー級にも対抗していくという戦い方もアリでした。ただ、最近そこがぼやけてきているように思うのです。

 全日本プロレス新日本プロレスのように所属や専属の選手ばかりで興行を展開していけるのなら大きな問題にはならないとは思うのですが、今でも所属選手以外にフリーや他団体の選手にも参戦していもらっているのが常態化(←悪い意味ではありません)している状況においては、もう少しヘビー級とジュニアヘビー級との区分について明確に、観客やファンに対しても見た目的にも分かりやすく整理した方がいいか、ジュニアヘビー級の選手だからといってヘビー級の選手に負けることはないという設定をこれから徹底していくか(これは岩本煌史選手のヘビー級本格参戦で変わっていくかも)だと思います。

 他団体ではヘビー級でも全日本プロレスの区分ではジュニアヘビー級となるような選手の扱いが、これまでは他団体での扱いそのままにほぼスライドされてきていました。ドラゴンゲートから呼ぶ選手は基本的にはジュニアヘビー級として取り扱っているように(ドラゴンゲートでも大きめの選手であった鷹木選手や吉田選手の扱いは違いましたが)、その他の団体の選手もそのような対応が必要ではないでしょうか。

 まぁ、何が書きたかったのかというと、ヘビー級やジュニアヘビー級の区分を設けるのなら、観客やファンにも見た目的な面で納得できる境界線を示してほしいということです。これからの時代、グレーゾーンで勝負というのはなかなか難しいことでしょうし、全日本プロレスの場合は大型選手同士の迫力ある戦いが最大の売りだとも思うので、そこをよりはっきりと示さないと今のようにプロレス村から脱しきれず、限られた少ないパイの奪い合いという状況から抜け出せないと思うのです。

 個人的には身長180cm以上又は体重100kg以上でヘビー級、それ以外の選手はジュニアヘビー級という単純な分け方でいいように思います。

 この文章は一年ほど前に元WRESTLE-1の選手が全日本プロレスに参戦し始めた頃に書いていたのですが、その頃は文章がまとまらずにそのまま放置していました。TAJIRI選手が「GAORA SPORTS presents 2021 Jr. BATTLE OF GLORY」出場の理由を、2021年5月28日付のプロ格DXの日記にて書いていて、放置したままだったのを思い出したのでした。

 ぶっちゃけて言うと、芦野祥太郎選手の扱いをどうするのかということに戸惑いがあったというか。芦野選手は素晴らしいプロレスラーです。この事実は変わりません。WRESTLE-1時代は物凄く大きな選手があまりいなかった(河野選手くらいかな)のでなんとかなりましたが、全日本プロレスに来ると体格的な見た目はジュニアヘビー級です。でも、ヘビー級の強さの設定で参戦しているわけです。そこがどうにも納得できないというか。勿論、実力的には十分だったとしても設定の面においてということです。

 私は芦野選手にとってここは変わるチャンスだったと思ったのです。全日本プロレスにとっても、岩本選手や佐藤選手がやっているように、ジュニアヘビー級としてヘビー級とも戦う・戦えるという環境を構築する大きなチャンスだったと思うのです。芦野選手の気持ち的には最初からヘビー級一本でやりたいということだったとのでしょうけど、全体を考えると得策ではなかったかなと。特に全日本プロレスにおいてはそう思うのです。