悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024@りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

ジェイク・リー選手について

注意:なんというか吐き出したい気持ちで書き殴ったものですので、いつも以上に支離滅裂です。

 2022年12月8日、ジェイク・リー選手が全日本プロレスから退団することが発表されました。会見におけるジェイク・リー選手の表情はいつもの表情っぽいんだけど、これからへの自信と不安、やっと公表できたという安堵感といったものが、一瞬ではあるんだけど何度か表情に出てしまっているような印象を会見動画から受けました。ジェイク・リー選手の退団は今後の全日本プロレスにとって、肉体的なダメージ(選手層が薄くなる)というよりも精神的なダメージ(支柱となる選手の一人がいなくなる)として響いてくるのではないかと捉えています。

 退団理由はジェイク・リー選手の口から語られていますが、それとは別にギャラの問題もあったでしょう。コロナ禍の影響も大きいですが、興行数も減ってきて、選手にもよると思いますが全日本プロレスは専属フリー契約で試合数によって収入が変化する形態でしょうから、肉体的にも精神的にもここ数年がピークだと考えると稼げる時に稼いでおかないといけませんし、同時にタイミング的にもプロレスラーとしてもっと飛躍するには今しかないとなると、このままの環境でいいだろうかと考えるのは当然ですよね。数年後に後悔することにも繋がりかねませんから。

 まぁ、ジェイク・リー選手の退団がかなり反響というか特に全日本プロレスファンに衝撃をもたらしたのは、会社からかなり(エース級として)強力なプッシュを受けていたのに、結局は自分の力を試したいという理由で出ていくのね、団体を背負うなんてことはしてくれないのねっていう、なんかファンの面倒臭い喪失感が大きな理由ではないかなと思います。失礼ながら、仕事の質とは反比例して薄給だったでしょうから、そんな状況で団体を背負えって思うファンも無責任だよなとは痛感しております。

 個人的にはジェイク・リーという選手は、磨けば光るけど磨かなければ光らない(当たり前かw)、そんなプロレスラーではないかと思います。自己プロデュース能力の低さからか、短期間でユニットを作っては壊すというユニットブレーカーとしての認知度を全日本プロレスファンに対してアピールしただけに終わってしまったようにも思います。

 素人の思い込みですが、確かにジェイク・リー選手は何か他の選手にはない輝きはあったと思います。宮原健斗が太陽だったとして、自分は月だと言っていました。質は違ったとしても光り輝くタイプの選手には違いはなかったと思っています。光らせてくれる選手がいれば、ですが。

 また、周囲(ファンや関係者、選手)からは、宮原健斗の対角線に立つ存在として期待されていました。それこそ、NEXTREAMを宮原健斗と二人で本格始動させた2016年初頭から。今になって思うのは、それはジェイク・リー選手が本当に望んだことだったんだろうか、と。立場的に自分しかいないという気持ちと、周りからの期待、勿論自分自身がプロレスラーとして確立し上がっていくためというものもありますが、それらに強いられて自分の気持ちに嘘を重ねつつ対角線に立つことを選択していたのではないだろうか、と。

 2016年の後半、宮原健斗と二人三脚で頑張っていたNEXTREAMに、青柳優馬選手と野村直矢選手が加入することになったとき、ジェイク・リー選手がリング上で見せた嫌そうな表情が未だに忘れられません。それは本心からくる生の感情だったのではないでしょうか。青柳優馬選手や野村直矢選手が嫌いということではなく、NEXTREAMは宮原健斗と二人でやっていきたいという気持ちからだったと思います。

 会社として当時若手であった青柳選手と野村選手を宮原健斗のもとに預けるというのは正解だったと思います。それを機に二人が飛躍的に伸びたのは事実です。宮原健斗は人望のなさからくるように(ネタですよw)、人に教えるのは下手だけど教科書としては最適で、青柳選手も野村選手も自我が強い側面があるので、誰かに教えられるよりかは教科書があってそれを参考にしつつ自分流にアレンジするというスタイルが合っていたのだと推量します(あ、そういう意味では教科書ではなく参考書か)。

 ジェイク・リー選手は元々がプロレスファンでもなかったということで、プロレスというものを知識や情報として処理はしているものの、体内や精神に入り込むという感じではなかったのでしょう(今の斎藤兄弟も同じように感じます)。当時はお手本だけを提示するのではなく、実際に練習でも試合でも具体的に導いてくれる存在が必要だったように思います。

 本当はそれを行わないといけなかったはずの健斗は、ジェイク・リー選手を格下の存在とは意識せず、NEXTREAMの対等な仲間、存在として接していたと語っています。健斗はジェイク・リー選手をライバルだと発言していましたが、健斗の中でも、これからの全日本プロレスを考えると、自分の対角線に立つ選手はジェイク・リー選手しかいないと思い込んでいたと思います。だからこそ、当時は格下だったとはいえ対等の扱いをしようとしたんだと思います。

 ただ健斗にとって、対戦相手として対角線に立つ存在はやはり諏訪魔選手だったし、プロレスラーという存在として対角線に立つ選手は秋山社長(当時)であり、ジェイク・リー選手は仲間という意識が根強かったのでしょう。だから、ジェイク・リー選手を奮い立たせる意味も強かったとは思うけど、自分に対してもジェイク・リー選手はライバルなんだと言い聞かせようとしていたのかなと、今更ですが勘繰ってしまいます。

 ジェイク・リー選手は宮原健斗の対角線に立つために、怪我による長期離脱からの復帰後にNEXTREAMからの脱退をファンの前で宣言します。この時のファンの(健斗の対角線に立つのを)待ってたよという歓迎は熱かったです。それもあって余計にジェイク・リー選手は自分がやらないといけないという意識を持ち過ぎたのかもしれません。

 その後、自身をリーダーとした3つのユニットを結成しますが、何れも短期間で解散。理念や理想は語るけど現実を見ていなかったという、なんかベンチャー企業にありそうな感じで解散していったように思えたりします。他のメンバーの事情もあったりしたので、ジェイク・リー選手一人の責任ではないとは思いますが、ユニットリーダーとしてそうファンに見られてしまうのは仕方がないことでしょう。

 個人的には怪我からの復帰後は岩本選手と二人だけでやっていけばよかったと思います。トータルエクリプスの時も仲間を増やすより、大森北斗選手と二人だけでやっていればとも。同じ過ちを何度も繰り返してしまったのではないでしょうか(トータルエクリプス結成時の展開や、あのキャラ変は大好きですがw)。

 トータルエクリプス時はTAJIRI選手が参謀としていたのですが、TAJIRI選手はどちらかというと戦略面や、プロレスに対する総合的な視点という部分においては参考にはなるけど、その頃のジェイク・リー選手はどちらかと言えば戦術面(具体的な目の前の状況に対応する作戦)での相談相手がほしかったと思うので、結果的にミスマッチに終わってしまったという印象です。

 自己プロデュース能力は低いと先にも書きましたが、自己肯定感も低いのかもしれません、ジェイク・リー選手は。それとも自分に厳しく理想が高過ぎるのか。そうしたことからも、参謀的な選手としてはキャリアや年齢的に近い選手(Sweeperや陣の時の岩本選手のように)であり、練習もしっかりと取り組むといったタイプの選手(簡単に言えば価値観が似ており、年齢やキャリアも同じくらい)と組まないと自分を光らせることができなかったのかなと推測します(ということは大森北斗選手ではダメだったということかなw)。TAJIRI選手はキャリアも年齢もかなり上だったので、本当にミスマッチだったなと思います。くっつけようとしたのが会社なのか、選手当人によるものなのかは知りませんが。

 退団を決めて会社に相談したのが今年の7月頃だったそうです。ちょうどトータルエクリプスも正式に解散となった時期です。このユニットの失敗でより強く個人でやっていくという思考に流れていったのかなと思います。全日本プロレス内に居場所をなくしてしまったという思いも強くなったのかもしれません。

 プロレスラーを引退するわけではありませんし、海外にもうって出たいという希望もあるそうです。おそらく、次に上がる団体は噂されているもう一つの老舗団体かつ日本最大の団体だとは思いますが(それか別のXの団体かw)、果たしてソロとして乗り込むのか、どこかのユニットに所属して乗り込むのか分かりませんが、頑張ってほしいですし、やってやれというのが本音です。そして、数年後に、所属選手や参戦選手全員を敵に回しボコられている宮原健斗を疾風のごとくリングに駆け上がり助けて元祖NEXTREAM再結成なんてやってくれたら、私は号泣します。