悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024@りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

THE WITCH/魔女 ―増殖―

ネタバレしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新宿ピカデリーにて鑑賞

 

 

 群像劇的な作りも相まってか、登場人物とか展開とかごちゃごちゃしてるのを、力技で最後まで持っていった映画という印象です。

 アクションはドラゴンボールと映画のX-MENを合わせたような感じ(映画『マン・オブ・スティール』っぽい)で、前作のような少し超能力っぽいものを使える人同士の戦いというよりも、バリバリな超能力者同士の戦いに完全にシフトしています。無くなった腕とかも再生するし。これは前作の感じがよかった人にはやりすぎだと感じる部分ではないでしょうか。昔のCG偏重の映画にあった重みを感じないアクションに見えました。

 恥ずかしながら、今回の一応主人公ポジの、前作の主人公であるク・ジャユンの妹(名前は劇中でも不明だったかな。コードネームしか分からなかったような)について、ク・ジャユンを演じた俳優さんが一人二役という形で演じていると思っていました。双子っていう設定だったよなという思い込みからでもありますが。全くの別人でした。ごめんなさい。あれ、前作では姉っていうことではなかったでしたっけ。ま、いいか、そんな些細なことは。

 序盤で妹がいきなり頭を撃たれてるのに蘇生して、えっていう感じで物語だけがどんどんと進んでいったというのも、なんとなく分かり難い映画になったなという印象を加速させた原因でもあるでしょう。

 前作の主人公であるク・ジャユンも最後に出てきますが、なんか悪役っぽいぞ(笑)。次回作で妹と戦うのかな。ク・ジャユンは母親に会いたいために、母親と唯一意志が繋がっているとされる妹を探しているということですが、なんで母親に会いたいんでしたっけ。覚えてねーや。あ、養母が認知症になってるので、それを治したかったってことだったかな。本作にそんな気配は微塵もないですけどね。

 前作のラストでク・ジャユンは母親に会いに行ったんだと思っていたら、あの人は母親ではなかった模様です。組織の総括ポジの人で、現在は一線を退いています。主人公のような人達を育成して研究していたプロジェクトの責任者は、この総括ポジの人とは双子の姉妹という設定のようです。母親はこの総括ポジの人だと思ってたんですけどね。

 で、そこにかちこんだク・ジャユンは重傷を負ったようなのですが、映画ではそんな場面(描写)はありません。セリフで語られるだけです。総括ポジの人やお付きの人は戦闘力も高い模様。本作のラストで「私達も準備しないとね」なんて言っちゃってるし。

 さて、今回のお話の内容です。ク・ジャユンは自分の母親の情報を得るために、組織の総括ポジの人に会いにいきますが、ここでなんでか重傷を負いました。

 自分の手で妹を探したかったのですが、重傷を負った状態で妹と対峙するのは危険が危なかったので、組織の管理するラボに幽閉されている能力者を解放し仲間にして、その他の能力者がいるラボを次々と襲撃させ、能力者諸共一層させます。

 上海のラボに妹はいたのですが、襲撃者に脳天を銃でぶち抜かれて敢えなく死亡かと思いきや復活。化け物です。怪物です。つか、妹を殺してどうすんねん。未遂に終わったとはいえ。

 妹は復活後、フラフラと田舎道を歩いていますが、土地売買で揉めている親族(ヨンドゥ)の部下に拉致られた米国帰りの女性(ギョンヒ)が乗った車に偶然遭遇し車内に連れ込まれますが、部下達の慇懃無礼な対応に静かにブチギレて半殺しにし、結果的に拉致られていたギョンヒは助かることになり、ギョンヒは恩義を感じて自分の家に連れて帰ります。

 妹を囲うことになるギョンヒとデギルの姉弟が、闇組織みたいな人(ヨンドゥとかおじさん?の闇医者とか)と関わり合いがあるのになんか危機感がない描写なのですが、他の映画でもこういうのは見飽きましたので、映画製作陣には次回から改善を望みます。

 組織は大きく分けて二つの派閥があり(超人類主義派とユニオン派だったかな)、ク・ジャユン達のような人の育成や研究をしていたのが超人類主義派閥で、そのラボが襲われたことで組織内で内紛が起こりそうになっているようです。

 組織の色々な人が事態の収拾に向けて部隊を派遣したり暗躍したりしますが、人の心の優しさ(というか温もりかな)を知った妹の敵ではなく、決戦の場に集結したそれらの皆さんはあっさりとヤられてしまいます。

 一応決着が付いたと思われた頃にク・ジャユンが登場し、妹と初めて?のご対面。母親を探すために一緒に来てほしいと言いつつ、事態が飲み込めない妹の隙をつき注射を打って昏睡状態にさせて連れ去ります。二人が並べば別人と分かりますが、並ばなければ同じ人ってまた言っちゃいそうです。ファンの方、ごめんなさい。まぁ、姉妹、それも双子?という設定なので似たような人をキャスティングしたんだとは思いますが。

 危機感の薄い姉弟はヨンドゥに銃で撃たれ瀕死で、ク・ジャユンから妹に対し、助けられるのは薬で一人のみ、でも薬で助けても超人的な力が少し宿る代わりに、『仮面ライダー THE FIRST』の一文字隼人のようなリジェクションが出てしまうよっていう感じで(あ、このリジェクションみたいなものがない唯一の人物が妹らしいです、本郷猛ポジですね)、このまま楽に死ぬか、生き残っても地獄ですよみたいな選択を迫ります。結局、弟のデギルに打ったっぽいけど、姉弟の遺体?もいつの間にか消えていました。

 隊長と呼ばれているチョ・ヒョン曹長(だったかな)がなんとなく主人公っぽい立ち回りでした。自分より性能値の高い能力者に対して、これまでの戦闘経験を活かしたような戦い方で対抗し勝つというのは興奮しますよね。

 でも、極端な性能差や数的優位は如何ともしがたくヤられたと思われていたチョ・ヒョンと相棒の欧米人男性(この人も能力者)でしたが二人共に無事に蘇生し、いつの間にか現場に来ていたチョ・ヒョンの元上司のチャン少佐と手を組むのかな、どうなのかなという場面がエンドロール後の展開です。

 次回作に続くということから、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』を思い起こしました。展開とか全く別物なんですが、なんとなく次回への続き方とかの雰囲気が似ていたように思ったんですよね。あ、やっぱり私はチョ・ヒョン隊長を主人公と認識していたようですね(笑)。

 次回作はいつになるんだろうか。そして、広げまくった風呂敷をうまく畳めるのだろうか。多分、本当のラスボスは母親なような気がします。で、姉妹が協力して倒す、と。