悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

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ムカデ人間2

※若干のネタバレはかましてますが、何故か絶賛しています。disってません。ごめんなさい。



前作の『ムカデ人間』がまさかの素晴らしい映画で、しかも映画の教科書にしてもいいくらいの、丁寧な演出、役者のキャラ立てのうまさ、低予算を感じさせない勢い、カット割り、テンポ、どれもがうまいと感じさせる映画だった。ムカデ人間なんていう変態なテーマなのに(笑)。

前作の予告編を初めて観た時(DVDレンタルしたものに入っていた)は、こんなしょーもないのん誰が観るんだよって思っていましたが、日本での公開が近付くにつれて、よい評判を耳にするようになって、ネタにするつもりで観に行ったのがいけませんでした。あ、いやいや、よかったのでした。

前作の感想です。 http://ameblo.jp/kusakaixa/entry-10948856741.html

そして、その続編。完成したのは去年で、既に非公式ではありますがネットにアップされていたり、海外で観た人の感想や、イギリスではDVDスルーになったけど残酷描写が多くてかなりカットされたとか、実際の予告編からとかのモロモロで想像すると、前作とはまるでテイストの違った方向に舵を切った模様の今作。果たしてどんな感じになっているのかという不安と、勿論期待も込めて観に行きましたが、今作も最高でした。

今作は、これまでのホラー映画でもマイルストーン的な位置付けとされている名作群、『悪魔のいけにえ』、『13日の金曜日』、『ハロウィン』、『キャリー』等々に並ぶような、新たなスタイルのホラー映画の誕生と言っても過言ではありません。

レザーフェイス、ジェイソン、ブギーマン、フレディとも肩を並べるキャラを、なんと怪物ではなく、生身の人間で創りだしたことに仰天というか、よくこんな役者を見つけたなぁっていうのと(イギリスでは結構有名な役者さんらしい)、よくこういうキャラ設定を考えたよなぁって思います。もうその時点で勝負ありでしょう。

前作の続編ではありますが、話自体が繋がっているということではありません。劇中では、前作はあくまでも『ムカデ人間』という映画であって、今回の主人公は、その映画が好き過ぎるという設定です。

主人公は、自分でもどうしてもムカデ人間を作りたい、いや、つ・な・げ・て・み・た・くなって、3人の三倍の12人接続にチャレンジします。つか、科学者でも医師でもないのにやってみようというチャレンジ精神には感服しますよ。

モノクロなのですが(部分的にはカラーというか、白黒以外の色があります)、モノクロの発展がカラーではないということを再認識させられました。あくまでも、モノクロとカラーは同等の選択肢であるということを教えられました。恐らく、モノクロで撮ることを最初から念頭に置いて作られていて、モノクロならではの陰影が、この映画の雰囲気を盛り上げることに貢献しています。

前作の最後尾に繋げられていた人も、自身の役(女優役)で出演し、ほんまもんのムカデ人間にされてしまうという展開も面白かったです。何故、タランティーノの映画のオーディションなんだよ。そんなに、タランティーノは凄いブランドなのかよ〜〜。

想像以上にグロくもなく、ホラー映画ファンにはオススメです。前作のように、映画の教科書的な部分はなくなりましたが、新たなホラー映画のテキストにされるような予感がする映画でした。