悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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初めての後楽園ホール

 後楽園ホールでプロレスを観たい。

 

 こんな気持ちをいつ頃から持ち始めたのだろうか。だが、いつもタイミングが合わなかった。もう一日早く来れば観れたのに、もう一日滞在を延ばせば観れたのに。そんなことが続いてしまう。

 

 そして、今年。

 

 東京滞在を予定していた初日に全日本プロレス、その翌日に新日本プロレスの興行が行われることを知る。最初の全日本プロレスの観覧だけでもよかったのだが、昔のプロレスファンからしたら、翌日に新日本プロレスも行われるのなら、それも観たいと思ってしまうのは、許される行為であろう。それに、今の新日本プロレスは独自のブームを作っている。業界の盟主でもある。数年前の惨劇を知っている元ファンとしては、すぐには信じれられないくらいの勢いを持っている。

 そういった気持ちから、全日本プロレス新日本プロレスを二日続けて観ることにした。

 

 9月10日木曜日、生憎の雨模様。川の決壊で大きな被害が出ている地域もある。

 

 プロレスやボクシングの格闘技関係興行の聖地と呼ばれている後楽園ホール。少し、気持ちが引き締まるような、そんな錯覚すら生まれてくる。

 

 いやー、階段の壁に落書きがいっぱいなんですが、歴史を感じますわ(笑)。ちょっとびっくりしましたねー。

 

 ボクはなんでか、後楽園ホールって地下にあるものだって思い込んでいたんですが、ビルの五階だったんですね。知らなかったわー。

 

 客入りは、平日ということを差し引いてもちょっと寂しいかな、席の空き具合から招待券を配ったけど、その人達が来てくれなかったのかな、なーんてことを思いながら、ちょこんと席に座って、1,000円で買ったパンフレットを読みながら、試合開始を待ちます。

 

 今回のシリーズは王道トーナメントの初日ということで、試合の前に王道トーナメント参加選手がリングに集合します。現三冠王者の曙選手と暴走専務の諏訪魔選手は、王道トーナメントの記者会見場で遺恨ができており、早速熱く乱闘しておりました。

 

 そんなこんなでいよいよ試合が始まります。

 

 第一試合は、宮原健斗、鈴木鼓太郎 中島洋平VSウルティモ・ドラゴン、野村直矢、青柳優馬の六人タッグマッチ。

 

 中島選手、野村選手、青柳選手の若手三人の良い意味で前に前にという気持ちは、観ていて伝わってきました。ただ、まだ試合展開のまとめ方が下手だなと思う部分も多々ありました。それはこれからの課題として、きちんと向き合って解決してほしいところです。と上から目線(笑)。

 

 ウルティモ選手は、なんか三歩くらい引いていて、あまり目立っていませんでした。宮原選手は、なんか貫禄が出てて、いつの間にかトップに食い込む選手になってたんやなぁと思いました。

 

 第二試合は、渕正信、ボディガーVSKENSO、南野タケシのタッグマッチ。

 

 渕ワールドとKENSOワールドの対決といった趣きで、それぞれのパートナーがうまく支えていて、相乗効果を発揮していたと思います。

 

 第三試合は、曙、吉江豊金丸義信VS諏訪魔青木篤志佐藤光留の六人タッグマッチ。

 

 これまた、曙選手が諏訪魔選手にゴング前に仕掛けて、それまでの二試合とはかなり雰囲気の違った激しさが全面に押し出されたものとなりました。曙選手と諏訪魔選手の激突は、かなりの迫力で、観ていて、おー、おーって唸っておりました(笑)。

 

 曙選手は動きはかなり悪いですが、キャラクターと大きさからくる迫力はかなりの魅力なので、相手選手がうまくそこを引き出し続けてほしいなぁと思いました。

 

 第四試合から、とうとう王道トーナメントの開始となります。王道トーナメント一回、ゼウスVS火野裕士の対戦は、チョップ合戦が素晴らしく、最後は一瞬の不意をついてか火野選手が勝ちましたが、この二人、なんとなく意気投合してるような雰囲気でしたし、最強タッグリーグにタッグチームとして組んで出てほしいなって思います。

 

 第五試合も王道トーナメントの一回戦で、大森隆男VS石川修司です。大森選手は動きもよくて、石川選手の魅力もうまく引き出していたと思いますが……。つか、Tシャツ買ったんですよ、大森選手の……。

 

 第六試合は、前回の覇者である潮崎豪VS社長である秋山準です。一ヶ月弱前にも、全日本での初めてのシングルを行い、潮崎選手の心を折るかのような勝ち方で、潮崎選手はかなりその結果を引きずっていたようですが、世界タッグでは潮崎選手が秋山選手からピンホールを奪って防衛ということで、この一戦が全日本プロレスにとって、より大きな注目と今後を占うものになったと思います。

 

 序盤から秋山選手がエグい攻めで潮崎選手を追い込みます。潮崎選手も反撃はするのですが、秋山選手がより強力な反撃を行い、潮崎選手をマットに沈めました。潮崎選手は試合終了後も自力では立ち上がれないという状況でした。

 

 ということで、全六試合でしたが、それぞれ色が違っていて、飽きることなく楽しめました。それに、試合内容も思った以上に高いレベルで全てがまとまっていて、良い意味で予想を裏切られました。

 

 六試合で三時間弱の興行でしたが、これくらいがちょうど程よいなぁと。

 

 観ていて強く思ったのは、テレビで観ていたら、あんまり良い試合とは思わなかったかもしれないなということです。それと、分かりやすい試合ばかりなのですが、それはきちんとポイントに注力しているということでもあるのですが、その分かりやすさが誰に向けてなのかが整理されていないんじゃないかなと。

 

 良い試合をしていれば客は増えるというのは甘いワガママでしか今はないでしょう。良い選手がたくさんいるし、試合内容は本当に楽しめる素晴らしいものなので、もうちょっとプロレスファンだけではなく、外部に向けてのアピールも必要ではないでしょうか。新日本プロレスもそれで息を吹き返したという部分もあると思いますし。

 

 最後は、なんでか癖でdisってしまいましたが(苦笑)、また観たいと思わせる興行でした。