悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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スター・ウォーズ/フォースの覚醒

かなり色々とdisっていますし、ネタバレもかましています。



 思うに、スター・ウォーズのシリーズって、一作目で得た莫大な幻想貯金を、その後のシリーズでは、地道に貯金を喰い潰してしまうものしか作れなかったのでは。そして、とうとうこの七作目でその貯金が底をついてしまった、そんな印象を今は持っています。

 本作は、大まかには一作目の流れを踏襲しているような構成です。

 イベント消化型の映画で、イベント消化を目的としている作りですが、その為かイベントが盛り上がるような仕掛けがなかったというか、勝手に想像して盛り上がってくれ的な仕組みとしていたのかもしれません。

 盛り上がらないので、かなり平坦な流れで、雰囲気的にはスター・ウォーズなんですが、どうも焼き直し的な、本家が真似する必要ないのに真似してしまいましたという映画に陥ってしまっていたように思います。焼き直しは意図的だとは思いますけどね。

 そして、ここからネタバレかまします。

 役者のクレジットは、ハリソン・フォードマーク・ハミルキャリー・フィッシャーで、続いてカイロ・レン役の人、フィン役の人、ポー役の人と続きます。

 カイロ・レンは、お祖父ちゃん大好きっ子で、厨二病をこじらせてしまっていたところを、最高指導者様につけ入れられた模様。暗黒面に堕ちているにも関わらず、光の誘惑にも転びそうになっているという、今までのジェダイの苦悩とは逆で、シスの苦悩を描いております(笑)。

 そのレンさん、ハン・ソロとレイアの息子で、本名はベンです。多分、オビワンからパク、いえいえ、いただいた名前だと思われます。で、グレたのか、生まれつき持っていたであろうフォースの力が強大で道を逸れかけたのか詳細は不明ですが、ルークのもとで更生させるべくジェダイの修行の道に入ったようですが、フォースの使い方を覚えたことで、憧れの暗黒面へと転び、それが原因でソロとレイアも別れたようです。

 自分の思い通りに事が運ばなかったら、周りのものをライトセーバーでギッタギタにするわ、レイにはフォースの使い方をそれとなく悟られて、それがもとで逃げられるわ、それまでライトセーバー戦は一回の経験しかないフィンとのライトセーバー戦でも結構追い詰められるわ、挙げ句の果てには、終盤の、フォースに覚醒というか、フォースの存在を自己の中に取り入れ始めたレイにライトセーバー戦で負けちゃうわ(トドメはなんとかされれませんでしたが)、もうね、お前はネタキャラだったのかよっていう暴れっぷり。うん、今回のシリーズの主人公は、カイロ・レン、キミだったよ。

 ルークはレンさんが暗黒面に堕ちたことにショックを受け、隠匿中。そんなルークを、最高指導者様率いるファーストオーダーの皆さんや、ファーストオーダーと敵対するレジスタンスの皆さんが、銀河中を血眼でお探しになっております。

 ハン・ソロは、最終局面において、レンさんを暗黒面から救おうとしますが、レンさんに殺されて(レンさん的にはこれで完全に暗黒面に浸れますというキッカケとしたかったようです)、シリーズお馴染みの溶鉱炉みたいなところに落っこちて行ってしまいます。おそらく死んだでしょう。あれで死んでませんでしたってなると、ボクは怒りますよ。で、とうとう父親殺しの要素を組み込みましたね。

 フィンはストームトルーパーの中の人でしたが、最初の任務が故郷の村を全滅させることだったことが引き金で、ストームトルーパーの中の人を会社じゃなくてファーストオーダーの上司とかには無断で勝手に辞めて絶賛無職真っ最中だったんですが、なんとかレジスタンスに就職しましたという感じ。飛行機や宇宙船の操縦はできない模様。

 今まで、ドロイドの中で唯一フォースが使えるのはR2D2だけだったと思いますが、BB8も使えるのかな。使えるというよりも、フォースの存在を理解しているといった方がいいのかな。

 いつもソロと一緒のチューバッカですが、撃たれたり色々とありますが、ソロ没後、レイの助手に速攻でなります。

 ポーは、冒頭の10分くらいは主人公っぽく活躍しますが、呆気なくファーストオーダーの皆さんに捕まり、通常の拷問には根性で耐えますが、カイロ・レンによるフォースの喋っちまえ攻撃に敗北。直後、フィンの裏切りによって、一緒にタイファイターで脱出中に撃墜されて中盤は死んだっぽい扱いでしたが、最終局面前に無事復帰した姿を見せます。最終局面では、一作目のルークや(フォースは使えませんが)、三作目のカルリシアンのような活躍を見せます。それらよりもなんかしょぼかったけど。一応、レジスタンス側のエースパイロットという設定です。

 RAID組の二人は、モンスターに食べられてしまったのかな……。

 レイは、小さい頃に砂漠の惑星に連れて行かれて置いてけぼりにされて(酷いよなw)、ずっとそこで家族が迎えに来るという希望を持ちながら生活していました。奴隷扱いなのかな……。おそらく、ルークの娘です。レンさんが(ベンを捨てて)誕生したことがキッカケなのか、(自分も妹もそうされたように)隠蔽するという意味でそうしたんじゃないかと思うのです。

 ルークは、中盤の、レイがルークのライトセーバーを触ったときに感じる初めてのフォースとの邂逅みたいな場面に義手の右手でR2に触れている場面(予告編である場面です)と、最後の最後にレイが訪ねに行って会う場面しか登場しておりません。時間にして、2分も映ってないと思います。

 でもね、渋いし、かっちょいいんですよ。一作目のオビワンを彷彿とさせる、そして、クワイガンっぽさもある、老練のジェダイという趣で。もうね、このルークを見るだけでも、この映画の価値はあるんじゃないか、そんな誤認識までしそうでしたよ(笑)。

 予告編であった、「うちの家系はフォースが強いねん。お父さん(アナキンさんね)もだし、自分もだし、妹(レイア)もだし、そしてあんたもな」というセリフはありませんでした。これ、レイに向かって言ってるセリフかなって思ってました。

 旧三部作のメインキャラ達、現実逃避し過ぎだろ、三人共揃いも揃って。あんたらがそんなんやから、平和が長続きしなかったんやろうが。と、憤りながらも、そうじゃないと新しい世代での新しい物語が作られないので仕方がないですね。

 本作のライトセーバー戦は、旧三部作のように大振り主体です。何も、そこまでオマージュしなくても。ニーソンさんやヘイデンやユアン君、レイ・パーク、マクダーミド氏もサミュエルも頑張って新三部作で素晴らしいものを作り上げたのに。

 とまぁ、色々とdisってきましたが、映画としては及第点以上だとは思いますし、最初にも書いたように雰囲気は紛れもなくスター・ウォーズだったと思います。ただ、個人的にはただただ盛り上がらなかった映画でしかありませんでした。何回か行くだろうなって思ってましたが、一回だけになりそうです。

 総括としては、カイロ・レンが想像以上に弱いキャラという設定だったことにビックリ、という映画でしたね。予告編とかで感じていた、なんか畏怖すべきキャラという空気はなんだったんだろうか。