悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2017©りょんりょん) ※映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。

24

色々とネタバレしています。あらすじ書いてますが、かなり長くなりました。






 南インド映画祭の一つとして、シネ・ヌーヴォで上映されていたので観てきました。折角の黄金週間なので、なんか映画を観に行こうと思い調べた結果、SFでタイムトラベル系の映画ということでこの映画に決めました。勿論、シネ・ヌーヴォの会員なので1,000円で観れるしと思ったのは内緒です。しかーし、南インド映画祭はあらゆる割引が対象外なのでした。知らなかったっす。受付できょとんとしてしまって申し訳ありません。もっとちゃんと調べないといけませんでした。情弱から脱却したい。

 そして、そう言えば私はミュージカルが嫌いな設定でした。いや、設定ではない(笑)。マジでダメなんですよ。バンドの演奏場面とかあったりする映画は大好物なのです。でも、いきなり歌い出したり踊り出したりするのってかなり辟易しちゃうのですよ。そういう理由で、評判がよくてライアン・ゴズリングエマ・ストーンが共演している『ラ・ラ・ランド』も観てません(予告編ですら無理というか気持ち悪かった)。あの二人が出るんだから、それだけでいつもは観たいと思うのですが、やはりミュージカルの壁は私には高いです。乗り越える気持ちすらありません。

 それを、チケットを買ったあとに、「あ、南インド映画祭ということはインド映画じゃん。ということは、歌ったり踊ったりがあるんじゃねーのか。イヤやなー」と思ったのですが、後の祭りです。しかも長かった。3時間近くありました。途中でインターミッションって出てくるし(笑)。俺達観客に休憩なんてなかったけどな。

 と、いきなり愚痴ったりしてますが、映画はとても面白かったです。劇中での歌ったり踊ったりは3回くらいあったのかな。それを入れても面白かったということは、もしそれらがなかったら超面白かったという気持ちになっていたと思います。よくインド料理屋で映画の歌い踊りの場面のみ抜き出して店内で流されていることがよくあったりしますが、それに慣れていたのか、歌ったり踊ったりの場面も、インド料理食べたいなって思う程度で流せたのもよかったのかもしれません。

 あらすじは、主人公の父親がタイムマシン的な時計(過去、未来含めて現在時間から24時間内だけ移動可能。時をある程度止めることも可能。スタンドのザ・ワールドみたいな能力)を発明したのですが、主人公の父親の兄(伯父)が悪党でそれを奪いにきます。結局、両親は殺されましたが、生後間もない主人公だけは父親から育ての母に渡されて助かります。

 26歳になった主人公は時計修理工として店を構えていました。自身が預けられたときに一緒に渡された箱を開ける鍵が、偶然が重なって手元にやってきたので開けてみたら、なんと中身は時間を操れる時計でした。その時計で色々遊ぶ、ち、違う、試す主人公。

 ヒロインが登場してきますが、ヒロインに対しても時間を操って自分のことを好きになるように洗脳しようとします。酷い悪党じゃねーかよ、主人公さんよ(笑)。

 悪党である伯父は主人公の両親を殺害したときに列車から川に飛び込んだ後遺症(多分)で26年間昏睡状態でしたが、入院先の病院が火事になったのを切欠にして昏睡状態から目覚ますが、下半身不随になっていたのでした。伯父は体が不自由になったことと外見が老化したことに耐えられず、弟が発明した時計で26年前に戻ろうと策略します。

 そのために弟のボロくなった屋敷を改修し研究を進めさせますが、なかなか成功しません(成功したのも偶然というか、予期せぬ要素が加わってですしね)。そこで計略として、こういう時計を探していますと新聞広告を出し(外見のみが似ているものを募集して、本当の機能は知らせてないと思います。また、懸賞金が高く、普通の人が一生働いても稼げない額という設定)、それが主人公の元に伝わります。主人公はその時計を持っているので、形だけ似せたレプリカを作ります。しかも、なまじ本物を持っていたので、新聞広告には載ってなかった裏面まできちんと作ってしまっていたのでした。

 主人公は自分の生い立ちを知りませんが、伯父は主人公が甥だとわかり、しかも探している時計を持っていることも知り、奪い取ろうと戦いの末に殺してしまいます。マジ、主人公、途中で一回死んじゃいます。ところが、その時計は24時間以内にしか移動できないので、伯父は主人公にこの時計を自らの意思でバージョンアップさせるように仕向けるため、主人公を殺す前に時間を戻します。いや、24時間前へ移動を9,500回くらいしたら26年前に戻れるとは思うけど(しんどいけどねw)。

 伯父は腹心の部下に時計を主人公の元に返しに行かせ、いつもは左腕に装着しているのに、今回はわざと右腕に時計を装着させるように指示します。主人公は起床後おかしいことに気付き、伯父の腹心の部下が来た時まで時間を巻き戻して、部下の跡を付けて伯父の居場所を探し当てます。

 主人公が覗いてることを知った上で、自分が主人公の父だと偽った場面を、腹心の部下と一緒に演じて、主人公に自身の境遇を知らせます。主人公は家に戻り、育ての母に真相を聞きますが、赤ん坊の主人公を抱いて実家に帰ったので、それが原因で実家と絶縁状態になってしまったのでした。

 主人公は、許してもらおうと育ての母と実家に一緒に帰りますが、なんとそこはヒロインの実家でもありました。ヒロインは育ての母と同じ名前だったのですが、その理由はヒロインの母は主人公の育ての母の妹で、姉の名前を自分の娘に付けたからなのでした。

 そこに、主人公の伯父がやってきます。主人公の父親の振りをして、育ての母親一家にも取り込みます。時計のバージョンアップをするにしても、主人公を脅しても絶対にやらないから、主人公に自主的にその作業をさせる必要がある。そのためには、主人公の心の中に、父親として入り込まないといけないということからです。なんという知能犯。

 紆余曲折あり、主人公は時計をバージョンアップさせますが、その過程で伯父が父親を騙っていることを知り、26年前のあの事件のときに戻ろうとしますが、伯父も一緒に戻ってしまいます。

 26年前に戻ったことにより、伯父の襲撃をなんとか凌いだ両親は(伯父さんはまたも紆余曲折の末にあぼんしました)、逃亡途中に列車に乗ります。その列車には育ての母が乗っており、主人公がえらい懐くので、父親は育ての母の実家が運営する学校の教師となり、育ての母も両親も近くにいるという状態で、その村で幸せに暮らすのでした。ちゃんちゃん。

 主人公は赤ん坊に戻ったとはいえ、それまでの26年間の記憶も経験もきちんと残っているので、両親だけではなく育ての母とも一緒にいたかったので、最後のこの展開にはちょっとウルっときたというか、うまくまとめたなーと思いました。

 ヒロインは少ししてから生まれてくるのですが、小さい頃から自分を好きになるように英才教育を施すという小悪党振りを主人公が発揮している場面で映画は終了です。

 ひやー、あらすじ書いてたらえらく長くなったなー。まー、3時間近くある映画だしねー。ギャグ場面が続いたりとかして、ちょっと冗長だなと思ったりもしますが、色々と伏線が張られていたりして、きちんと作られてもいるなぁと思いました。

 伯父であるボスの腹心の部下(名前失念。3文字の名前でした)の献身さに涙しましたね。悪人だけど。ボスが26年間昏睡状態のときも組織を維持し、ボスの弟の会社を乗っ取っているばかりか、きちんと規模を維持していたし(もしかしてもっと拡大させていたかもしれない)。しかも、ボスを裏切らない。凄い。ボスも、最初に時間を戻るときに連れて行きますし。信頼関係がぱねぇ。しかも、26年前に戻ったときも、ボスを助けるために自分の命を投げ出して死ぬくらいですから。

 主人公がかなり戦闘力が高い設定には笑いました。伯父の部下の警備員(トンファータイプの武器所有)何人かに襲われるのに真正面から戦って撃退するし。町の時計修理屋さんなのに。

 雨が降り出したときに主人公が時間を止めるのですが、そこの場面がごっつ美しいんですよ。そこは必見です。