悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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デス・ショット/DEATH.SHOT

disってるかも、ネタバレはしてます。

 

 

 フランク・グリロブルース・ウィリスが共演で、銃をバンバンしてる予告編を観ても面白そうだったので突撃してきました。

 いやー、観なくていいですよって言いたい(笑)。ブルース・ウィリスの無駄使いというか、はっきり言って役的に必要ないとも思えるし。ラスボスを最後に殺すのは彼だけどね。オープニングの演者クレジットのトップはフランク・グリロで二番目がブルース・ウィリスだったのですが、エンディングのキャスト表記ではブルース・ウィリスの役がトップと、彼に忖度しているのが丸分かりなのですが、その分のリソースを他に回した方がよかったと思います。ブルース・ウィリスがダメとかっていう意味ではないですよ。

 簡単に物語のさわりを書きますと、フランク・グリロは警察官だった父に憧れがあって、自分も人助けをするような職業に就きたい、警官になりたいという気持ちがずっと心の底で燻っていました。銀行強盗に遭遇し、何もできなかった自分に対しての失望みたいなものがきっかけとなり、燻っていたものが燃え上がってしまい、隣人のブルース・ウィリスにも焚き付けられ(笑)、自分がなんとかしないとと思い込み、そのせいで女性警備員やFBI捜査官が殺され、家族が拉致され娘が死にかけても、自分の気持ちを第一にした結果、FBIの懸賞金を初めてゲットしたという勲章を持って警察官に転職できました。という映画です。

 フランク・グリロの役は、職業は銀行の支店長、若くて美人の配偶者と、先天性(多分)の糖尿病を疾患している12歳くらいの可愛い娘がいるというもので、父親は警察官だったという設定です。豪華な家に住んでいたり、配偶者共々二馬力で働いていたり、なかなかいい車を二台(フランク・グリロと配偶者用)所有していたりと、中流の中でも上な感じなのですが、家計は火の車みたいで、庭師を呼ぶ回数を減らしたり、自宅セキュリティを間引こうとしたりしています。つか、家を売れよ、車を売れよと思ったのは内緒です。娘の治療費が大変だったのかな。

 7月5日(だったかな)、銀行が開店してすぐに銀行強盗(強盗は一人)に遭い、警備員が射殺され、お金(35万ドル以上)が盗まれた挙句に、捜査にきたFBIから犯人の一味ではないかと疑われ、会社からは暫く休めと言われます。

 フランク・グリロは自分はもっと何かできたはずと思い込み、隣人の元警官のブルース・ウィリスとプロファイリングみたいなことを始めます。で、何故か犯人の行動が分かってきちゃう彼ら(笑)。おい、待て、FBIや警察だって分かるだろうに、それくらいなら。

 犯人は、退役軍人で認知症になっている父親がいる50歳代の男性です。機械にも詳しく、犯行現場の事前調査は、清掃員とかの仕事で現地に潜り込み情報収集をしていたようです。犯行の動機はおそらく、国のために頑張った父親なのに認知症になり、老人ホームで寂しく暮らすような仕打ちをしやがってという復讐心のような気がします(映画の原題が『Reprisal』で、報復や制裁という意味の言葉らしいです)。

 フランク・グリロは、犯人の居処である倉庫を突き止めます。丁度、犯人が次の犯行に及ぼうとしているタイミングでしたので、犯人を追跡します。いやいや、そこで警察呼べよ、マジで。倉庫に犯行の証拠も揃ってるじゃんかよ。なんで自分でなんとかしようとするのか。ブルース・ウィリスに電話しますが、お前も警察呼べよ(笑)。

 犯人の次のターゲットは現金輸送車を襲うというもので、その犯行現場に遭遇しますが、結局、男性警備員は撃たれて死亡?し、犯行は成功してしまい、犯人にも逃げられてしまいます。しかし、フランク・グリロは犯人の思考まで分かるようになったのか、盗んだお金を隠した場所を探し当て、何故か家に持ち帰ります。いや、だから、そこで警察を呼べよ、マジで。

 犯人は、唯一の目撃者となっていた女性警備員が入院している病院に潜入し、その女性警備員から事情を聞こうとしていたFBI捜査官(←無能)を殺し、女性警備員から先の犯行を邪魔し、お金を持ち出したであろう人物(=フランク・グリロ)のことを聞き出したあとに女性警備員も殺しちゃいます。

 この前に襲った銀行の奴ってことが犯人にバレ、家族を人質に取ってお金との交換を要求する犯人。ブルース・ウィリスは知人のFBI捜査官に状況を説明し、応援を頼みます。お前の役目はそれだけかよ(笑)。つか、最初から応援を頼めよ。って、途中にもそういやー知人のFBI捜査官に連絡はしてたなー。

 犯人の待ち合わせの場所で、何故か銃撃戦になります。フランク・グリロに協力するブルース・ウィリスの知人のFBI捜査官や、偶然居合わせたパトロール中の警官も参戦。パトロール中の警官は派手に撃たれてぶっ飛んだりしてます。

 勿論、ブルース・ウィリスも参戦し、見事犯人を射殺。いいんかよ、それで。おいしいところはブルース・ウィリスが持っていってくださいという密約があったんでしょう。フランク・グリロの家族も無事で、めでたしめでたし。

 半年後、フランク・グリロは銀行員を辞めて警官に転職していました。というところで映画は終了です。

 描きたかったのは、フランク・グリロの秘めた想いがある事件を機に沸騰し、それに向かって突き進むというものだったのは理解しますが、なんかツッコミどころが多すぎて、映画自体も淡白に進むし、薄味の描写ばかりが続くので、登場人物の想いみたいなものが伝わってこなかったのが敗因なのでしょうか。いや、そもそもなんでフランク・グリロがそういう心境になったのかっていうのが観客にとっては突然なので、おそらくほとんどの人が付いていけないというスタートだったのが問題なのかな。警察呼べよ、としか思わない映画になっちゃってましたね。

 ブルース・ウィリスの役をなくし、もっとフランク・グリロの人物描写に注力して(それこそ犯人の人物描写もいらないと思う)、もっと家族からも孤立するような展開にした方がよかったような気がします、素人ながらに。

 フランク・グリロの配偶者役の人と娘役の人、女性警備員役の人が美人でした。それだけはよかった。配偶者役の人は棒立ち演技で、もうちょっと表情に変化があればよかったのにっていうのは言っちゃダメ。