悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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貞子3D

ネタバレは当然のことながら、面白かったといいつつdisっています。



『リング』シリーズは、かなり昔にフジテレビ系(だったかな)で放映された、高橋克典主演の単発ドラマで知って、かなり面白かったので原作小説を買って読んでました。まだ、続編の『らせん』とかは出ていなかった時期だったと記憶しております。

映画については、最初の『リング』をテレビで観たことがあるかな程度で、映画シリーズやその他テレビドラマのシリーズも観ていないという状態でした。どうして、この『貞子3D』に興味を持ったかというと、あの貞子がクラウド化だって!?という部分なのです。iSadakoですよ。

クラウドサービスのiSadakoなら、人を呪い殺すのも簡単です。今まで、藁人形を作って、人に見られずに、こっそりと、真夜中に五寸釘で藁人形を大木に打ち付けるという大変だった作業が、パソコンや携帯から、たったの数クリックで手軽に出来るようになります。もう気兼ねなく、見境なく呪い殺すことが出来ます。そう、iSadakoならね。

最近なんでか3D映画が気になるっていうのも、興味を惹かれた理由の一つです。

テンポがかなりよくて、内容ははっきり言ってスカスカというか、しょーもなーって思ったのですが、面白く観ることが出来ました。テンポってごっつ大事なんだなぁと再認識しました。

3Dの描写も、飛び出すとか奥行きを出すっていう従来通りの使い方だけじゃなくて、なんか自然な感じだったんですよね。個人的には、3D映画の鏑矢とは言わないまでも、いいお手本になるような、そんな立体感でした。

一応、『リング』の原作者が書いた『エス』という小説を原作としているみたいで、その他、この映画のノベライズもあるみたいです。

映画だけに関して言えば、これまでのシリーズを観ていなくても十分に楽しめます。というか、これまでのシリーズも踏襲しつつ、リセットもして新たなスタートを切ったっていう位置付けだと思います。

この映画、一番の弱点は怖くないことなんですよ。無差別大量殺人が発生しているのに(劇中では誰もその事実に気付いていないとはいえ)、悲壮感もないし、絶望感もないし。それに、主人公も恐らく貞子と同類項の特殊能力の持ち主なんですが、それが怖さを排除してるんですよねー。原作もそうなんかなぁ。X-メンのミュータント対ミュータントみたいなもんですよ。

主人公は、自分や自分に近しい者(多分、家族とか友人とか教え子とか)が追いつめられれば能力を発揮するって設定だったようですが、最終決戦の前に能力を小出しし過ぎてたせいか、最終決戦時も、とっとと特殊能力使っちゃえよって思っちゃって、怖さの欠片すらありませんでした。その特殊能力は、増殖貞子軍団なんて一瞬で消滅させるほどの力で、貞子本体に対しても、主人公が本気出せば倒せたんじゃないかなって思わせてしまってるのも、怖さをなくす原因になったんでしょうね。

あ、怪物対怪物っていう話なのに、ホラーにしようとして失敗してるって感じかな。ボーヒーズさん対フレちゃんみたいな……。

そうそう、ごっつ面白かったのが、貞子がクリーチャー的な造形になってて、しかも大量に増殖して軍団を形成してるんですよね。あれはよかった。それがまたね、雑魚っていうか、弱いっていうのも気に入りましたよ(笑)。主人公は逃げ回りながら、時々攻撃かますんですが、それであっけなくやられていく増殖貞子達。

主人公が増殖貞子達を倒す時はキメポーズなんですが、それを撮りたいが為だけに、ぎゃーぎゃー喚いて逃げ惑うだけの主人公を、時々強くさせるということをしちゃってて、パワーバランスがきちんと描かれてないんです。主人公が強いのか弱いのかわからへんから、観客が怖いと思うラインを設定出来てないんですよね。だから、最終決戦が盛り上がらない盛り上がらない。大事なことなので、二回続けて書きました。

あ、一番disらなあかんところは、主人公が劇中で最初に特殊能力を発揮する場面ですね。主人公の特殊能力って、少年ジェットとか赤胴鈴之助とかブリキの太鼓とかマライヤ・キャリーの必殺技と似たようなもので、声が超音波か衝撃波になって相手を襲撃します。これを、パソコンのモニターから出て来た貞子に放って、衝撃か何かで壊れたモニターのガラス?の破片が主人公に飛び散るんですが、瞼をパチパチしまくるんですよね。映像的にどうなのよ、それって。3Dで、しかもスローモーションなんで、余計に目立つんですよね。

「エスの復活」の「エス」って、仮面ライダーサソードの「エス」だったとは思いも寄りませんでした(嘘)。つかさ、サソードもさ、自分のブログ(だったかな?)が炎上したくらいで、貞子の怨念を利用しようとするなよ。原因は、お前が相手をdisったからじゃねーかよ(笑)。

で、あの部屋を貸してた大家?さんが黒幕で、また続くのかな。