悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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ゴジラvsビオランテ

軽くネタバレと軽くdisっちゃってますが、かなり上出来な映画だとは思います。




 ゴジラが花ずきんちゃん(with 沢口靖子)と戦う映画ですが、公開から四半世紀経った今頃、やっと観ました。

 舞台が大阪で、しかも壊れるビル(大阪ビジネスパーク)のごっつ近くに住んでいるというのに、どうして今まで観ていなかったんやろう。不思議やー。リブートしてからのゴジラ(1985年以降)のゴジラは映画館で観たことないなー、そういやー。

 映画はソツなくまとめられていて、全体的な構成とかは面白いのですが、ところどころ雑というか手抜きというか、そういう部分があったり(多分、予算とかスケジュールの都合だとは思うけど)、特撮が今の視点となるとどうしてもチャチく見えてしまったりとか、ゴジラの目が死んでるというか、生きてる生物のように感じないとか、結構、クリティカルな弱点を抱えた映画でもあるかなと思いました。

 国を強請る相手との重要な取引場所に、なんで科学者と自衛官の二人だけで行くねんとかさ、周りに自衛官揃ってるのに、狙撃されて殺された科学者を追い掛けるのがこれまたなんで科学者だけやねんとか(しかも、後から追い掛けてきたのはヒロインのみw)、展開の都合上だというのは分かるけど、こういう手抜きで映画の色が決められちゃうこともありますからねー。プロなら注意して対処しないとねー。

 それと、一応はゴジラを巡る群像劇なわけですが、メインキャラを多く設定したためなのか、各キャラの存在が希薄化されてしまってて(まぁ、ゴジラが主役というか主人公なので、それはそれで意図的なものもあるかと思いますが)、スターを呼んで制作費が嵩むのなら、もうちょっと人員整理をして、予算をゴラジというか特撮に充てたら良かったのになーとも思ってしまうのです。

 主演の三田村邦彦も、最後のバトル以外はパッとしないですしねー。映画的には峰岸徹氏の怪演が目玉だし(彼の映画だと言っても過言ではないです)、物語的には高島(弟)が引っ張っていってて、マッドサイエンティストポジションは高橋幸治、ヒロイン枠には小高恵美と、本来設定されている主人公だったはずの三田村邦彦とヒロインの田中好子さんのいる意味があんましないのは、どうなんですかねー。

 あ、ヒロイン(+ラスボスポジション)は沢口靖子だった……。

 サラジア共和国のヒットマン役の人が個人的には結構ツボでした。なんか、体がフラフラしてて、ヒットマンには見えないけど、和めたというか、笑えました。今は、ある会社の代表者らしい。っていうか元々俳優じゃなくて、通訳でこの映画に参加してたところを抜擢されたらしいです。
 デーモン閣下の使い方は良かったですねー。

 ちょっと軽くdisりはしましたが、ゴジラビオランテのラストバトルはなかなか良かったし(ゴジラのゲロ吐き放射能口移しって、この映画でもやってたのか)、展開もテンポがあるし、かなり楽しめました。

 今の技術でリメイクしたら面白くなるんじゃないかな、なんて思ったりもしました。

 日本だけかもしれませんが、本編、特撮と製作体制を分ける意味なんてあるのかなー。