悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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アイアムアヒーロー

少しだけネタバレしています。




 観てきました。原作は未読です。

 思い出作り系ではないゾンビ映画との遭遇って、かなり久々なような気がします。何故か、低予算で自分の思い出のためだけに映画を作る記念にゾンビという題材を選ぶ人が多く、完成しても仲間内だけで楽しめばいいのに、何故か商業流通させてしまう愚か者共に、正座させて鑑賞させてやりたいくらい面白かったです(笑)。

 観終わったあとから思い返すと、オマージュなのかパロディなのかパクリなのかのラインが微妙ではありますが、ゾンビ映画ファンにとっては楽しめるものでしょうし、この映画で初めてゾンビ映画を観ましたっていう方にとっても楽しめるようには作られているところが、重要なポイントなんじゃないかな、なんて思いました。

 原作のどこまでを映画化したのか、そもそも原作通りなのかどうかすらわかりませんが、この映画の終わらせ方は、ロメロの『ゾンビ(DAWN OF THE DEAD)』が大好きな人にはかなり受け入れられるようなものではないでしょうか。この先不安だらけだけど、希望を持つしかないじゃんって感じの締め方は。

 主人公の暮らしてる街がZQN(ゾキュンと言うらしい)に襲われ始める部分は、『28週後…』や『ドーン・オブ・ザ・デッド』の序盤で主人公がゾンビから逃げようとする緊迫感満載の名場面をかなり参考というかパクって作ってるとは思いますが、パクリでもここまで作られるとありがとうございますって言っちゃいますね。こんなんをたくさんたくさん観たいんですよ、ボクは。

 ゾンビ映画でのゾンビから逃げ出すという行動は、ゾンビ=日常、逃げる=旅立ちと考えられるのかな。で、日常からの旅立ちという風景を入れ込むと面白くなるのかな、なんてボンヤリ考えてしまうくらい、この映画は余韻を楽しめる映画でもあると思います。