少しdisってるような気がしないでもありません。
TOHOシネマズ新宿にて鑑賞
原題は『SÁRKÁNYOK KABUL FELETT』で、Google様で検索しましたら、ハンガリー語で「カブール上空のドラゴン(群)」という意味だそうです。
公式サイトによりますと、2021年8月にハンガリー政府が主導し、国防軍が作戦を実行した「シャーマン作戦」を基にした映画ということです。
全体的に悪くはないけど、大きな盛り上がりもなかったよなというのが正直な感想です。極限救出という感じでもありません。
主人公のハンガリー軍の中尉殿が、どうしてアフガニスタンで活動するハンガリー人の女医にご執心なのかを描く映画で、作戦中も女医のことが頭から離れず、浮足立ってはいませんが、ソワソワしている様が描写されております。
本作の構成は、アフガニスタンのカブール空港におけるアフガニスタン在住のハンガリー人とその協力者等の脱出作戦任務の状況と、中尉殿が女医にご執心になった二年前(2019年かな)の出来事を交えて描く形です。
2019年に診療所勤務(当時)の女医さんが、遠方遥々アフガニスタン駐留のハンガリー軍の拠点に来て、診療所の薬がタリバンに狙われているので守ってちょってお願いしに来たことが発端です。
この場面で、女医が帰る際に中尉殿が「タクシーでも呼べばいいやん」と言ったセリフが胸に残っております。こんな物騒な地帯にもタクシーは呼べば来てくれるのだろうか。というか、この女医も来るときはタクシーで来たようなので呼んでも大丈夫なんかな。
で、女医さんを診療所に送り届けるときは、軍の車両を二台使用だったというのもあって、そんな危なっかしい場所にタクシーで往来可能なのかと、ちょっとお話の整合性というか、作劇の都合過ぎないっすかねと思ったのは内緒です。
後日、診療所で薬を配布中に、タリバンが自動車爆弾で襲撃し、中尉殿率いる部隊が応戦したのですが、砲撃の衝撃で吹っ飛んだ中尉殿(この場面はよかったというか笑えました)が女医に命を助けられたというのが、中尉殿が女医にご執心になった理由なのです。
診療所を襲撃し、負傷中の中尉殿を殺そうしたタリバンの一人が、中尉殿を介抱している女医に喉を切られて撃退されたのですが(あの場面では喉を掻っ切られたような感じなので死んだと思ってた)、二年後、アフガニスタンから出国するためにカブール空港まで来た女医を発見し、あのときの恨みを晴らそうと拉致します。
そのことを知った中尉殿は居ても立っても居られず、中佐殿になんとか無理を言って、四人編成部隊で夜中に女医が拉致されているタリバンが潜むビルに潜入します。
このビル潜入場面について、女医救出も淡々と終わる感じなのですが、それがリアルなんかもしれないけど、最後の見どころでもあるので、ここをもうちょっと膨らみを持たせていればなとは思いました。中尉殿と、女医に喉を切られたタリバンのおっさんとのタイマンバトルとかあれば、尚よかったのに。
そうそう、この突入場面、映画『ゼロ・ダーク・サーティ』における、ビン・ラディンの隠れ家への乗り込み場面を思い出しましたね。
中尉殿の4時間の休憩中に、民間人を装って(外国の軍は空港内のみでの活動を認められているため)空港の外に出て、勤務先の病院でウダウダしている女医(診療所が破壊されたために病院へ転職した模様)を救出という展開の方が面白くなったような気はします。一応、実際にあった作戦を基にしているということもあったり、軍の協力もあったりで、事実とかなり逸脱した展開はできなかったんだろうけど。
ハンガリー政府やハンガリー軍が協力しているからか、ハンガリー軍は現場でも人道的な判断で動くことがあるという描写がプロパガンダっぽく見えたりするのは内緒。というか、ハンガリー軍との対比で、英国軍はそういう判断で動かないという場面があるのですが、実際には英国軍の方が戦場では正解だと思うんですよね。
映画の内容自体は置いといて(置いとくなw)、登場人物としての中尉殿も指揮官(多分)の中佐殿も渋みがあってよかった。というか、演じられた俳優さんがよかったのでしょう。主人公の中尉殿はガボール・ヤスベレーニ、中佐殿はタマーシュ・ボロヴィチというお名前です。
中尉殿、中佐殿と書いているのは、字幕がそうなっていたからです(笑)。