悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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TOURNAMENT

※ネタバレしてます。


異種格闘技戦というのは、ある年代の人達にとっては、かなり心躍らされる戦い模様であると思います。特にプロレスファンだったら尚更ではないでしょうか。


現在では、異種格闘技戦がルールで整備され、それが総合格闘技MMA)として変化し(進化ではないと思います)、空手や柔道等と同じような段階で総合格闘技という一つの戦い方が確立され、バックボーン(というか最初に始めた格闘技か、基礎とした格闘技)に空手、柔術、サンボ、柔道、レスリング、ムエタイ、ボクシング等を持った選手がいるという形となっています。


この映画は、上記のような現在の総合格闘技のように、空手をバックボーンにした選手とボクシングをバックボーンにした選手の戦いではなく、空手使い対柔術使い(使い手というイメージです)というような対決を目的とした武術大会を開いた、という設定のドキュメンタリー風味のフィクション映画です。


こういうトーナメント形式の格闘技の漫画や映画とかでよくあるような王道のパターンを、ドキュメンタリー風味で展開するという新機軸を盛り込むことで、目新しく提示し直した映画と言えるのではないでしょうか。


物語には筋書きがあり、脚本もあり、勝ち負けも当然それに沿って決まっていたのですが、実際に格闘技をやっている方々をキャスティングしたということもあってか意図しないガチンコ対決もあったりしたようで、それが原因なのか、プロレス的な空気を持った映画、にもなっています。


時間が短いというのも要因かもしれませんが、参加選手のキャラクターは際立っているのに、ドキュメンタリー風味にした弊害で、一応の主人公の影がかなり薄くなってしまって、結局、ダラダラと異種格闘技戦を繰り返してるだけになってしまっています。というか、中途半端なんですよね。ドキュメンタリー風味でいくのか、主人公を中心に展開させていくのか、をもっと明確にした方がよかったと思います。


まぁ、それでも、異種格闘技戦が面白ければいいのですが、個人的には楽しめましたけど、技に重みがないというか、フィニッシュとかに説得力がないんですよね。というか、映像に反映されてないんですよ。演舞にしか見えないというか(演舞を否定しているのではありません)。これなら、リアルという概念に囚われずに、リアルっぽく見えるという概念で撮って欲しかったところです。


軍隊格闘術のおっさんがいい味を出してました。やられっぷりも最高でした。よくあるやられ方ではありますが、この場面が一番印象に残っています。軍隊の格闘術って、プロレスの見過ぎなんでしょうが、なんか怪しいというか、そんなに強くなくて、バッタモン風味全開なイメージしかないのですが、この映画でもそういう描かれ方をしていています。ということは、プロレス映画を実は撮りたかったのかな。