えっとかなりdisっていますが、映画愛故です(嘘)。ちょっとだけネタバレしてるかなー。
「私を見て、理解して、そして好きになって」というオーラがウザかった、構ってちゃん系・察してちゃん系の映画でした。
いやー、まさかのSF(少し不思議)系というか架空世界系な設定にはビックリしたけど、それを活かそうとするわけでもなく、どうしてこういう世界観にしたのって考えてしまうのが、実はトラップです。観客に引っかかりをもたせて、映画に引きずりこもうというトラップなのです(そういう仕掛け自体は悪くはないんだけど)。と、なんかこの映画はそういうことが多くて、人間模様だとか何かを語るっていう映画ではないんです。
多くを語らないから、観客がより理解しようと努力してくれるなんていうことを期待するのは、傲慢でしかないですよ。
人の描き方が薄いなーって最初は思っていました。淡々と描こうとしてるからかな、とも。中盤くらいになってきてわかりました。雪女ということもあるんでしょうけど、冷たいんですよ、描き方が。映画の中の世界観も、そこに住んでいる登場人物達も、全て突き放されている存在というか。上からの冷たい目線で見ている感じというか。
冒頭、水墨画みたいな映し方だなと思ったんですが、そこにこの映画の本質が込められていたのかもしれません。
と、こういう感想を書いてしまうということは、この映画のトラップに引っかかったというか、構ってしまい、察してしまったわけですよ(笑)。