悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024@りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

ネタバレしています。disってはいないと思います。

 

 

 

 

 

 

アマゾンプライムビデオにて鑑賞

 

 『アベンジャーズ/エンドゲーム』のあと、ネット配信用ドラマとかで増えていくシリーズに付いていく気力がなくて(当時はディズニー・チャンネルに入ってなかったという事情もありますがw)、その後の展開はほぼほぼ観なくなって久しいのですが、本作はまぁ初っ端からネタバレかますと、マルチバースということで過去作のスパイダーマンが当時と同じ俳優を起用して登場してくるということで観たくなりました。

 アメイジングスパイダーマンシリーズの救済というか、劇中ではトビー・マグワイア版やアンドリュー・ガーフィールド版のヴィランが多数登場してきて、トム・ホランド版のスパイダーマンが彼らを元の世界に送り返す前に、彼らの特殊能力を治癒して救おうという行動に出たわけですが、流石マルチバースを題材にした映画というかメタ的というか、実際の現実世界をも巻き込んで、本当に救ったのは『アメイジングスパイダーマン2』においてMJを助けることができなかったスパイダーマン(ピーター・パーカー)を救うというか、あの映画やアメイジングスパイダーマンシリーズ(つっても二作しかないですがw)そのものを救う形になっていたのは、あのシリーズが好きだった自分からしたら涙ものでした。いや、『アメイジングスパイダーマン2』を鑑賞して悲しんだ私のような観客を救うための映画だったかもしれません。本作の完成度とか、もうそんなんどうでもいい、そんな気持ちになりました。

 本作のピーター・バーカー(トム・ホランド版)は最後は世界中の人々の記憶から消え去るわけですが、米国の身分証明書もないでしょうに、それで身分を証明できているのかどうか、どうやって部屋を借りることができたのか、お金はどうしたのか等々、色々とそこにツッコミたくなりましたが、はい、そこはツッコミポイントじゃないですよね。

 前作のラストでスパイダーマンであることを世界中にバラされてしまったピーター・バーカーは、普段の生活にも大きな影響というより支障が出るようになり、スパイダーマンの知り合いということで友人や恋人が大学への入学を断られるという事態に思い悩んだ結果、ドクター・ストレンジに過去の改変を依頼します。

 ドクター・ストレンジは過去の改変は断りますが、ウォンの横槍もありスパイダーマンの正体がピーター・バーカーであるという記憶を消し去る魔法を使用することにします。そのとき、全員の記憶消去を恐れたピーター・バーカーは、世界中に正体が知れ渡る前に自分の正体を知っていた人の記憶は残してほしいと嘆願します。

 度重なる直前の変更案件に苛ついたドクター・ストレンジは正しく魔法を発動させることができずに中止します。ただその影響からか、この世界だけではなく、マルチバースの世界からピーター・パーカーを求めて何人かの有名なヴィランの皆さんが来訪してきます。

 ドクター・ストレンジマルチバースから来たヴィランの皆さんを元の世界に帰っていただける箱を魔法で作り発動させようとしますが、ピーター・パーカーはメイおばさんの言葉もあり、そのまま帰らせるのではなく、ヴィランとしての能力を消し去ってから戻そうとします。

 反対するドクター・ストレンジからなんとか箱を奪い、彼をグランドキャニオンに閉じ込めることに成功し、ヴィランの皆さんと共に能力をなくすための治癒薬を研究開発を開始するのでした。

 ヴィランの皆さんは半信半疑でしたが、いつしか協力し、先ずはドクター・オクトパスの治癒に成功します。その成功の余韻をかって引き続き研究開発を進めますが、グリーン・ゴブリンが能力をなくすのは嫌だと反抗し、エレクトロもそれに便乗、その際の騒動の末にグリーン・ゴブリンの攻撃でメイおばさんは亡くなってしまいます。

 そんなとき、トビー・マグワイアアンドリュー・ガーフィールドも(めんどいので俳優名で書きますw)この世界にやってきていて、トム・ホランドと合流し、一緒にヴィランを治療しようと一致団結します。

 治癒薬が完成し、ヴィランの皆さんを自由の女神像におびき寄せ、途中改心していたドクター・オクトパスの助太刀もあり、なんとかヴィランの皆さん全員に治癒薬の投薬を完了します。

 いよいよドクター・ストレンジによって元の世界に戻そうというときに、色々と問題があって全人類からピーター・パーカーの記憶がなくなってしまうという方法しかないことをトム・ホランドは告げられます。

 トム・ホランドはそれでも魔法を続けて、ヴィラン達やトビー・マグワイアアンドリュー・ガーフィールドを元の世界に戻してくれとドクター・ストレンジに頼み、そのまま魔法は実行されました。

 友人や恋人、誰もがピーター・パーカー(トム・ホランド版のことですが、もう彼のバージョンしか出てこないのでピーター・パーカーと記します)のことを知らない世界でスパイダーマンとしての活動を続けるピーター・パーカー、というところで映画は終了です。

 いやー、ラストにMJとかに会いに行くんですが、MJもネッドも当然知らないんですよね、ピーター・パーカーのことは。その切なくて孤独な雰囲気が、昔のビル・ビクスビー&ルー・フェリグノ版のTVシリーズ超人ハルク』っぽくて結構好みでした。私の中のヒーローってこういうイメージが基礎にあるかもなって思いました。ビル・ビクスビーが街中をただ歩くだけで、周りの空気も哀愁と切なさを帯び、孤独感が増すというあの魅力が。トム・ホランドとビル・ビクスビーの背格好が似ているというのもあるのかもしれません。

 一旦のエンドロールのあとはヴェノムが登場して、酒場でスーパーヒーローのことについて店員さんに色々と聞いている場面となります。おそらく、ヴェノムは複数のマルチバースの世界を勝手に飛ばされ続けていて、この本作の世界にも引き込まれてきたのかなと(『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』とも若干リンクしているようで、その映画を観れば詳細は分かるかもしれません)。生憎この世界のピーター・パーカーには会えなかったようですが、この世界からの去り際にヴェノムの一部?を残してまたどこかのマルチバースの世界へ消え去ってしまいます(元の世界に戻った?)。

 スタッフロールのあとは、ドクター・ストレンジの魔法によってマルチバースに大変な影響が出たよということで、ドクター・ストレンジの映画の予告編みたいな感じになっています。こちらも面白そうなのですが、配信ドラマの『ワンダヴィジョン』ともリンクしているようで二の足を踏んでいます。マルチバースも一つの世界という描き方のような気がしてきましたね。それはもうマルチバースではないのでは(笑)。

 あ、そうだ。ディズニー・チャンネルには本作はアップされてなくて、アマプラにはあったというね。これも観たくてディズニー・チャンネルに入ったのに。どういうことだよ。