ネタバレしています。disっているかも。
角川シネマ有楽町にて鑑賞
存在は昔から何かで知っていて観たいなと思っていた映画で、今回本邦初公開ということで観に行ってきました。
タイムリープを扱うということで一応SF映画に該当するでしょうか。あまりSF要素はないというか、タイムリープしている主人公を追い掛けている映画なのであまり要素はないというのもおかしなお話ですが、SFであるということを感じさせないような作りになっているかなと思いました。
想像していたような映画ではなかったと言いますか、難解、難読(わざとでしょうけど)な映画で、当時のフランスの社会背景とかをある程度知っていたり、頭をフル回転させて映画を鑑賞するのが好きだったりと、何か本作に紐付けて引っ掛かる部分があれば嵌まるかもしれませんし、嵌まったら何度も鑑賞してスルメのように楽しめる映画なのかなと思いつつ、そこまでの面白さを私は感じませんでした。正直、好みじゃなかったです。
お話は、自殺未遂した主人公が、タイムリープを研究している研究所にスカウトされて過去に戻るというだけです。
よくあるタイムリープものみたいに主人公が過去に戻って、過去の世界が舞台となって色々とやる映画なのかと思いきや、過去は場面やエピソードとして観客に提供されるだけで、主人公の過去の場面1→研究所の場面→主人公の過去の場面2みたいに展開していきます。
しかもそれが時系列順ではなく色々と組み替えたり、同じような場面が何度か出てきたり、同じ局面(エピソード)でもカット(映し出している角度、視点)が異なったり、特に終盤になると抽象的だったり、ファンタジーっぽかったりする場面も出てきて、脳みそフル回転というか、付いていくので精一杯って感じになってきます。
登場人物も主人公と恋人(配偶者になったのかな)や、主人公の会社の同僚とかは一応分かりますが、主人公の愛人なのか、それとも単なるワンナイトラブな相手なのか分からない人が登場してきたり、その関係性の深さや長さも分からなかったりと、主人公の人となりすら掴めない有り様でした。
主人公の職業もよく分からなくて、雑誌とかの編集者なんかなとは思いますが、そこはクリエイティブな仕事をしているよ的な表現なのでしょうけど。
主人公は恋人の存在を重たく感じてきて、結局恋人は事故(これも本当にそうだったのかは曖昧な提示)で亡くなるのですが、それを見過ごしてしまった主人公は恋人を亡くした喪失感に耐えられずに拳銃で心臓を撃って自殺未遂します。
タイムリープして恋人を助けるのかと思いきや、やはり恋人の存在は主人公にとっては重荷だったらしく、主人公が自殺未遂して助かったという過去を変えて自分の自殺が成立するように過去を改変するという行為に出ます。
これは斬新だったけど、主人公のこれまでの行動規範みたいなもの、有り体に言えばどういう人物なのかが時系列をバラバラにしていることによって掴めないので、だからどうしたとしか思えなくて。
主人公の恋人も病気を患っていて死期が迫っていたとも思える描写があったりしますが、真相というか本来の設定はどうなのかは理解できておりません。そもそも、どちらとも取れる描写をしているのかなとも思えますしね。
よかったのはタイムリープ装置で、古い映画ということもありますが、よくあるメカメカしいものではなく生態的な感じで、生物の胎内に入っていくような感じがありました。それを観測する機器類は古さを感じるを通り越して、今の時代ではおちゃらけてると映るかもしれません。
昔のヨーロッパ映画だなという雰囲気と質感には懐かしさを感じます。