悲しみの果てに、死者の群れをお願いします。

演歌・オブ・ザ・デッド 公式サイト(2005-2024©りょんりょん) ※(主に)映画感想dis blogです。かなりdisってるので、不快になられた方にはお詫び致します。ごめんなさい。

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全日本プロレス 6.17大田区総合体育館大会

 この大会の一番の目玉はやはりメインの三冠戦、王者の永田裕志選手に挑む、デビュー9ヶ月の期待の星である安齊勇馬選手の試合でしょう。安齊勇馬選手が三冠を戴冠すると思ってたんですけどねー。

 大会は正直、これがプロのレスラーなのっていう人が出てくる試合とか、全日本プロレスでこの形式の試合はいらんやろとか、元海外団体のスーパースターの高級ジョバー化(以前からそうだけど)を加速化させて退団してもらおうと思ってるの?とか(所謂肩叩き)、新時代と言いながらその新時代の選手を噛ませに使ってどうするのとか、過去の団体への貢献度は抜群だけど、わざわざ今更海外から呼んでも集客力なんてないでしょ、実際あんまし動けてないほぼ引退している選手をヨイショしてどうすんのよ、タニマチ向け?っていう試合を見せられてきて、心が折れ掛けていました。

 ところが、セミ前の石川修司デビュー20周年記念試合第2弾である、石川修司諏訪魔組の復活暴走大巨人対関本大介岡林裕二組の大日本プロレスストロングBJの対戦が、その折れ掛けていた心を復活させてくれました。

 こういうプロレスを、こういう試合を見たいから全日本プロレスのファンになったんだよと、つい叫んでしまいましたよ。あ、いや、関本選手も岡林選手も他団体(大日本プロレス)の選手ですけどね(笑)。

 「素晴らしい」という言葉以外、必要のない試合だったと思います。これで、岡林選手は全日本プロレスでは見納めになるのかな。無期限休養宣言ですが、実質的な引退でしょうし。

 セミは、ゼンニチ新時代を掲げ、ヘビーもジュニアも関係ないということで決まった世界タッグ戦、王者である健斗&青柳優馬組のビジネスタッグに、世界ジュニア王者である青柳亮生&ライジンHAYATO組のジュニアコンビが挑戦するという試合でした。

 この試合も素晴らしかったです。ただ、いつもの、と書けば語弊がありますが、この4選手が見せてくれるこれまた素晴らしい試合ではあるのですが、わざわざゼンニチ新時代とかいう惹句を付けなくてもよかったんじゃないのかという疑問が残りました。

 新時代の扉を開けられたとかではなく、そもそもこの試合に新時代の扉なんて存在してなかったじゃんとしか感じられませんでした。これまでの味付けの何が悪かったの?としか。新しいもの=いいもの、ではないですよね。勿論、古いもの=いいもの、でもありませんが。そんなこんなで素直に楽しめませんでした。いい試合だったのになー。

 メインの三冠戦、王者:永田裕志対挑戦者:安齊勇馬の一戦は、安齊勇馬選手のデビュー戦と同じ取組で、その試合が前日に全日本プロレスYouTubeにアップされたので改めて見ますと、永田選手が動けていることにびっくり(笑)。

 

 

 今回の試合も動けていたことに更にびっくりというか、王者としての風格、貫禄、余裕、そういったものがぎっしりと詰まっていたように見えました。なんだよ、これまでと違う仕上げ方じゃねーかよ。いつもさ、こういう感じできてくれれば、一部の全日本プロレスファンからも拒絶されないのにと思いました(こらこら)。

 安齊勇馬選手も攻めて勝機を掴み掛けていたようにも見えましたが、この試合に限っては全ては王者である永田選手の掌の上での出来事のように見えました。ムーンサルトは安齊勇馬選手くらいの大きさの選手には膝への負担がかなりあると思いますでの、できれば使わないでほしい技です。

 個人的には安齊勇馬選手に戴冠してほしかったですし、それこそ新時代の幕開けが印象付けられたと思うのですが、まぁ言ってもまだデビューして9ヶ月ですよ、それでビッグマッチのメインを務められるくらいの選手になってるわけですから、贅沢は言うな、ですよね。

 次の三冠挑戦は青柳優馬選手です。彼なら奪還してくれるでしょう。というか、ここで奪還しないともう三冠を巻けない選手という印象をファンに植え付けてしまうことになるでしょう。実は青柳優馬選手にとっては背水の陣ではないかな、と。

 個人的に全日本プロレスにはヘビーはヘビー、ジュニアはジュニアとしてやっていってほしいです。選手層を考えると他団体のように無差別でやっていくという台所事情ではないと思いますし、他団体との差別化というか、全日本プロレスとしてのブランディングはそこじゃないのかなと思うのです。

 まぁ、秋山前社長時代にそこを推し進めていった結果、やはりダメだったという経営判断によるのかもしれませんが、そういった試合が見たいから全日本プロレスのファンになった自分としてはもう一回そこを推し進めてほしいなぁという希望です。

 ゼンニチ新時代を掲げながら、ゼンニチ旧時代のプロレスの凄さをまざまざと証明してしまった大会だったように思います。ここで言う旧時代は秋山元社長以降の、オールジャパン・プロレスリング株式会社体制以降の、ということです。

 今の全日本プロレスの主人公は安齊勇馬選手に確実に変わったと思います。健斗は前作の主人公ポジになったように思います。そして、不気味なのが青柳優馬選手。主人公を喰っちゃう感じの副主人公ポジにちゃっかりと収まってるなぁ、と。諏訪魔選手は大魔王のままで、裏ボスが石川修司選手です。