disってないはず。ちぃっとばかりネタバレしてるかも。
丸の内ピカデリーのDolby Cinemaスクリーンは凄く見やすくて、音響もよくて、素晴らしい映画館でした。特別料金は掛かるけど……。
バトルアクション映画が大好物な人には刺さりまくりな映画じゃないでしょうか。お話は相変わらず突拍子もないものの、本家のジョン・ウィックシリーズより面白いんじゃないかとすら思ったり。スピンオフだしということでか、いい意味で肩の力を抜いた感があったのがよかったんだろうか。
アナ・デ・アルマスの魅力が大爆発しています。このままアクションスター街道を驀進していただきたい。
本編が始まる段階では主人公は既に有名な暗殺者になっているのかと思いきや全くの初心者からです。子どもの頃に預けられて特訓し、最初の任務(暗殺者デビュー)が終わってから2ヶ月後という段階で(この段階までも結構丁寧に描かれています)、ジョン・ウィックとのタイマンでは明らかに手を抜いているであろうジョン・ウィックの足元にも及ばないっていう程度の強さです。
主人公が既に凄腕だと思っていたのでこういう展開に少しビックリし、主人公の成長譚が嫌いな私はかなり不安になりましたが、怒涛のバトルアクションの連発もあってか特に主人公の成長譚という形でもなかったので(戦いにより実力が伸びていくサイヤ人状態ということで、ある意味成長譚だけど)ほっと胸を撫で下ろしました。
主人公の手榴弾を使った戦い方とか、火炎放射器対火炎放射器とか、火炎放射器対消防ホース(水流)の激突とかが楽しくて楽しくて。少しグロい場面もあったりしますが、それをニヤけた顔で観ていたであろう私っていったい……。
火炎放射器対消防ホースの激突なんて、ドラゴンボールでのかめはめ波とかめはめ波がぶつかるみたいな火と水が激しくぶつかる様が実写で描かれています。こんなんだよ、こんなんが観たかったんだよ。
山間の村が実は村人全員がある教団(というかコミュニティみたいなもの)の一員(主人公も実はその村出身)というのも面白かったですし、主人公だけが全員がそうだとはおそらく知らずに乗り込んで戦いまくるというのもよかったです。
実姉との再会もちょこっとだけで、実姉共々ラスボスの主宰(チャンセラーと呼ばれていましたね)が爆殺しようとして、そこで生き残って共闘するのかと思いきや、あっさりと実姉はお亡くなりになるといった展開もよかったです。そうだよね、そうじゃないとね。人の死の重さは伝わらないですよね。
追い詰められた主宰も主人公に長々と講釈垂れてる間に撃ち殺されるのもよかったです。別に主人公は攫われた少女(主宰の実の孫)を助けようとしていたわけでもないですよね。自分の復讐が一番の目的で、攫われた少女の救出はついでというか。まぁ、過去の自分を重ね合わせてはいましたが。
最後は主人公もジョン・ウィック同様に(育ててもらった組織を裏切った形になったことから)賞金が懸けられてしまっての逃亡になったので、続編があるかもしれません。まだまだ初心者に毛の生えた程度の暗殺者なので、追手とかをどう捌いていくのか。本作と同等レベルの質の続編なら観たいかな。
不満ではないですが、主人公はおそらく17歳から19歳くらいの設定、主人公の実姉は23歳~25歳位の設定だと思われるのですが、容姿からプラス10歳位の年齢だろうという見え方なので(それがいけないではなくて、そう見えますっていう意味です)、ちょっとそこはどうなんだろうとは思いました。アナ・デ・アルマスの実年齢からしたらそれでもマイナス10歳なんですけどね。ほんでから、主人公の実姉は天海祐希さんにちょっと似てるなぁと。
あ、それからノーマン・リーダス(の演じる役)が実は生きていたっていう落とし方は、攫われた少女(ノーマン・リーダスの娘)は主人公とは別の選択肢が与えられた、そのことによって主人公にとって贖罪的なものになったということでしょうけど、かなりご都合主義だなとは思うので、ここは残念な部分かな。
ジョン・ウィックは中盤にちょこっと主人公と会話する場面と、終盤に主人公とのタイマン対決を経て結果肩入れして援護してしまう場面に登場します。時間にして全部で15分程度かな。個人的には中盤の場面だけの本当のゲストっていう感じのみでよかったと思います。
ジョン・ウィックは相変わらず防御は防弾背広任せで結構被弾しまくってます(笑)。主人公はそんなチートアイテムはないのに、この扱いの差って……。ジョン・ウィックはなんで恐れられているのか分からないくらいに今回もノッソリとしたアクションです。
予告編にあった、ジョン・ウィックが主人公にお前はもう十分強いっていう場面はなかったような。あれ、ジョン・ウィックと主人公が村で対峙した場面がそうやったかな。あれ、あれれ。素晴らしいバトルアクションの連続で脳が焼かれているのかも(爆)。